劇場公開日 2019年4月19日

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「何ーー?!と驚く」アガサ・クリスティー ねじれた家 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0何ーー?!と驚く

2020年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 横溝正史もそうだけど、因果関係のある登場人物がやたら多い作品は嫌い。小説を読むなら、人物相関図を書きながら読めば問題ないけど、一本の映画作品ともなると頭が混乱しそうになる。「この人は大伯母よ」などと言われると、えーっと、つまりおじいさんの姉君?などと、そこでつまづいてしまう頭の弱さを嘆く・・・伯母と叔母の違いも頭の中で整理してしまうのも原因だ。

 登場する私立探偵はチャールズ・ヘイワード。マックス・アイアンズというイケメン俳優が演じていて、見事な8頭身だなぁ~と感心したり、遺言書のない法定相続が第一夫人がすべてを相続するといったイギリスの法律にもナニー?と疑問を持ったりするため、ストーリーにも置いてけぼりにされそうになる悲しさ。

 そうして大邸宅の雰囲気だけを楽しんで、インタビューによって家族・親族の人間関係も明かされていくのですが、二人の息子たちが意外と遺産をアテにしてなかったり、新しい妻やロッケンローラの青年もかなり自由な心を持っていたことが面白い。金よりも愛と憎悪。歪んだ性格も亡き祖父の厳格さに起因するものが多かったのだ。

 古めかしい大邸宅の中も白で統一された部屋とかピンクでエロチックな部屋とかがあったり、ソフィアとチャールズの過去の恋愛とか、なんだか推理小説よりも家を中心とした恋愛物語のような気がした。最後は衝撃的でよかったし、グレン・クローズも安定のグッジョブ!

kossy