ボーダー 二つの世界のレビュー・感想・評価
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不思議な世界観…ジャンルは何になるのだろう。好きか嫌いかで言えばあ...
不思議な世界観…ジャンルは何になるのだろう。好きか嫌いかで言えばあまり好きな部類ではなかった。年取ると、分かりやすい映画の方が安心して観れるから良いのかな。なんかグロシーンとかはそこまでないのだけど、観るのにエネルギーを要する作品。
ニョキニョキ
序盤から変な世界に引き寄せられるような力を感じる。観るの途中でやめようか迷う。しかし、そのまま連れていかれる。案の定、変な世界が展開する。それも想像を超えて見所がある。何を見せられているのか考えてしまう。実にSF。
かつてない程衝撃的な1作。
ストーリーについてここでは語るまい。
何を言おうとネタバレになってしまうし、それでは作品の魅力が大きく損なわれる事になる。前情報なしに見るのが正しい見かただろう。
ただ言える事は、一つの映画として非常に挑戦的な作品だと言う事だ。
倫理的にもよくこれ程の企画が通ったものだ。
マイノリティ同士の奇妙で美しいラブストーリー、スリリングなサスペンス。
それでいて、これまでの価値観を大きく揺さぶるある展開が待っている。
先の展開を読む事はまず不可能だろう。
そして物語や演出は人によっては受け入れがたいものかもしれない。
それでも最後まで目を背けずに見てほしい。
見終えた後、これまで生きてきた世界や自身の価値観が大きく変わっているはずだ。
多様性のその先に何が見えるかは、視聴者の数だけ違うだろう。
それこそが本作最大の魅力ではないだろうか。
トロール
なかなか雰囲気がある映画でしたが、思ったのとはちがいました。
容姿に恵まれてない人間の特殊能力、蔑まされてると思いきら、思いの外重宝されている。
題材はとても面白くて音楽も最低限なところでしか入れず、話もサスペンス要素がでてきていたりハマれる要素が満載なのだが、得てしてビジュアル面でのインパクトが強烈なんですが、どうにも受け入れにくい
中盤までの自分に似た容姿の男は何者なのか?と引っ張られるところまでは楽しめたがそれ以降は興味の持続がもちませんでした。
おそらくこういう種族がいるのかも?ってフィクションが想像できない中で現実社会とのギャップで冷めた目での鑑賞になってしまった
ラストは◎
設定に対する観れない障害
生まれつき醜い容姿でコンプレックスを抱える税関職員ティーナが似た容姿のヴォーレと出会い、自分の秘密が明らかになる話。
少しでも詳しく語るとネタバレボタン発動で困ったチャン作品である。
最初は「醜い容姿話で差別的内容かな?」と思い少し敬遠しましたがテーマは違い、ネタバレせずにざっくり一つテーマを言えば「この社会に適合した自分であること。また、女であること。」になるのかなと。
社会的テーマありつつ、二つの世界の境界線を変な形でまたいでいるティーナの姿を上手く引き出していると思う。
伝承的、神隠し的要素あり。
飽きさせない工夫はさすが。
他の方もおっしゃっている通り、インパクト強い内容。
しか〜し‼️
私的には詳しく観たい所をボカされたりするから、不満なのだよ‼️‼️‼️
エロだからなのか?それは?
20世紀の様なデカイボカシは‼️なんだ💢
別に興奮もせんよ!HRギーガーみたいな芸術作品として捉えればいいじゃん。と思っちゃったり。
(逆に容姿が原因であのボカシの大きさであるならば差別だろう)
仕組みを知りたがり私には残念賞😞
ここの映像語りは別映画「スピーシーズ 種の起源」の方が断然好きだ。
映像演出的に物足りなかったので、この評価。
企画設定勝ちだと思います。
(赤ちゃんは面白かったですよ✨)
マイノリティについて考えること
「僕のエリ」でもマイノリティ=異形のものとして社会から疎まれる存在を描いていた。
彼らは自分たちを否定する社会を恨み、復讐する。
マジョリティからするとこうした主張すらノイズで、不快感を覚えることだろう。
いま実際に起きている移民や人種、性的な少数者への迫害。その空気を無視したり気付かないふりをするのは罪だ。
エンターテイメントで深刻な話を見たくないなら構わない。
仕事の行き帰りやまちなかですれ違う人に親切ができるように、気付かないフリをしないために、その助走として映画を見るんだ。
痺れました。
最初の数分間で痺れました。奥の深い映画です。映画を観ていると何が正しくて何が間違っているのか、自分自身の感覚が分からなくなります。これぞ映画だと思いました。DVDではなく映画館で鑑賞できたこと、とても感謝します。字幕が流れても席を立つ人はほとんどいませんでした。
私的2019年1番、共感覚、科学的な性...
私的には、2019 年に観た映画の中で1番考えさせられた映画でした。
「共感覚」は私たちヒトに備わっている能力ですが、その不思議さを考えさせられました。
また、「科学的な性」という言葉を最近よく目にしますが、私たちの性の境目の無さについても考えさせられました。
良い意味で、期待を裏切られる映画でした...
独特の世界観。 これは、実際に観て感じるしかない。 私的には、、、...
独特の世界観。
これは、実際に観て感じるしかない。
私的には、、、過程の成り行きも感情も紆余曲折した上で、ラストのシーンで、人間の子ではない同族の赤子を抱いて微笑んだ瞬間のティーナの気持ちが知りたいし、非常に気になります。
マイノリティーと人間らしさについて
特異な世界観に引き込まれます
北欧の仄暗さやサイコサスペンスが好きな方には好まれそうな作品
マイノリティーとしてどう生きるか、人間らしさとは何か
「誰も傷付けたくない」
主人公のひたむきさに心が洗われました
この作品に対し、生理的に受け付けないという方もいらっしゃると思います
それがなぜなのか、なぜそこまで嫌悪してしまうのか……客観的に考えることができれば無駄な時間では無かったと思います
文化が育んだ内的世界
開けてはいけない箱。そんな印象の作品だった。中には嫌悪感だけで終わる人もいるのだろう。北欧の積み重なる内的世界が生み出した怪物とでも形容したい感じ。
ともかく、終始静かで不気味で引き込まれる。針葉樹林のダークファンダジーと言えば軽く収まるが、「生物としての絶対」と「知恵からくる嫉妬」の奔流に呑み込まれそうで、観ているというよりはあがらい続ける感じだった。
静かで深い沼、という所だったのだろうか。
グロテスクなのにどこまでも美しいスウェーデン版『妖怪人間ベム』
フェリー発着港に勤めるティーナは人の感情を嗅ぎ分ける特殊能力で違法な物品を持ち込もうとする人間を確実に見つける有能な税関職員。彼女は幼い頃からその特異な容姿ゆえに孤立し、今は見た目からクズ丸出しのドッグトレーナー、ローランドと暮らしながら、ケアハウスにいる父を見舞う孤独な女性だが、ある日児童ポルノ映像を持ち込もうとした男を捕まえる。その能力を知った警察は児童ポルノ業者を検挙するためティーナに協力を要請するが、同じ頃タッパーに詰めた虫の幼虫と孵化器を持った奇妙な男ヴォーレと知り合ったことから彼女の日常に得体の知れない影が忍び寄ってくる。
原作・脚本は『ぼくのエリ』の原作者でもあるヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト。『ぼくの〜』に漲っていた背筋が凍るほど冷たい孤独感と異形の者に対する慈愛の念が本作にも通底していて、幼い頃からティーナが抱えていたある疑問に対して投げつけられる答えが示す希望と絶望、疎外感に苛まれながらも誰を恨むでもなく淡々と生きてきたティーナが警察に協力する中で体験する人間の醜さ、ヴォーレの導きで覚醒したティーナの新たな能力が誘うおぞましくも崇高な運命といったものがじんわりと胸に沁みます。かなり的外れかつ下卑た喩えで言うとスウェーデン版『妖怪人間ベム』、自分自身の生き様について考えさせられるグロテスクでありながらどこまでも美しい作品。これが18禁になってしまうという事実が日本が何十年かけても祓うことの出来ない闇を表しているわけですが、同時に18禁という足枷を敢えて受入れ一切の忖度なしに無修正で公開した配給会社の英断に心から感謝しています。まぎれもない傑作です。
すごい
評価は分かれるかもしれないが、私は、こういう映画が好き。
ストーリーとしての先が見えないある種の混沌とした不安感、画像としての苔の深い森、自然とヒトの有様。
森の中に住んで居る主人公の風貌、雰囲気、得意機能を仕事にしている様子、主人公の見た感じがなせる違和感と彼女自身が抱いている疎外感が、観客の私の心を落ち着かせない。
そんな映画の作り方の期待と不安、想像を超える展開。見終わった時に、映画というモノを堪能させてくれ、興奮と高揚を持たせてくれた。そう言う意味で、すごい。
あらゆる点でのボーダー、つまり境界線はこちら側にあり、しかしながらそんなボーダーが曖昧になっていく世界を目指しているのかなとも思った。
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