「凄い映画を見た」ボーダー 二つの世界 ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
凄い映画を見た
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醜い外見のせいで孤独な生活を送っている税関職員の女性が、共通点を持つ男性と知り合って…、というあらすじから、当初は社会的弱者を描いた話かと思いきや。男性と女性、人間と動物、野性と理性、自然と文明社会、現世と異界など、2つの世界のボーダー=境界線を行ったり来たりする話。
主人公は人と少し違うとは言え、施設に入っている父親と話す時は普通の女性のようだし、職場では自分の優れた能力を発揮して同僚からも認められているが、その男性との出会いによって出生の秘密を知ることとなり、安定した生活が揺らぎ始め、同時に自分の中で何かが目覚める。
ヨーロッパ映画の中には眠たいものもあるが、変わった話の割にはストーリー運びが分かりやすい。むしろ、北欧でなければ作れない映画である。
良い映画の誉め言葉として、好き、面白い、楽しい、感動する、興奮する、など色々あるけれども、この映画の場合は「凄い」。年に1,2本しか映画を観ない人は他の映画を選んだ方が良いのかもしれないが、決して観て損はないはず。
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