「スウェーデンの文化人に共通する怒りと憤り」ボーダー 二つの世界 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)
スウェーデンの文化人に共通する怒りと憤り
『ミレニアム』はスウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによるミステリー。映画ファンにとっては三部作のうちの第一作を映画化した「ドラゴン・タトゥーの女」といえばお分かりだと思います。
リスベットとミカエルの活躍に劣らず、一貫して描かれていたのは、女性への性暴力と児童ポルノへの激しい怒りと憤りでした。
東欧の政治不安や貧困につけ込んだ女性の人身売買(そこには当然のように薬漬けによる人格崩壊や権力と裏社会の繋がりなどが派生的に関連してくる)などについても描かれていました。
この作品もダークファンタジーとしての構成に絡めて、生理的に拒否反応が起きそうなレベルでおぞましく悲惨な、たぶん現実にあるような事件(※)として、怒りに満ちた描かれ方をしています。
※007やMIシリーズなどの映画でも、ロシアや東欧圏のマフィア絡みの人身売買がよく出てきますが、そりゃお前、映画の見過ぎだよ!ということならいいのですが、実際のところどうなんだろう。
異形の者を主体に描くことで、人間の醜い部分を〝あちら側〟の心情から見せる手法は『シェイプ・オブ・ウォーター』と同じですが、異形の者の〝悲しみ〟よりも〝怒り〟が勝る分、作品のインパクトは強かったと感じました。
こんばんは~。
コンタクトにコメントありがとうございます。
ジョディ・フォスターは35才くらいでしょうか
美しいですよね。
透明感があります。
まだまだ頑張って欲しいですね
琥珀さん💎コメントありがとうございます🙇
月並みでも陳腐でもなく、その通りだと同意します。良い方に重みのあるものになってほしいですね。
…今、めったにやらないボランテアで、マスクのデザインをして、知り合いの会社に提供したりしてます…家で観る映画のDVDはあまり頭使わなくて良い軽いものばかり観てます(笑)
日本は娘をレイプした父親が無罪になる国ですし、伊藤詩織さんへのバッシングを見ても分かると思いますが、女性への態度がかなり酷い国ではないかと感じます。邦画は題材として性暴力を扱う監督もあまり居ないですし、動員数も少ない感じしますよね。だから、性暴力を公にして動員ができるのは、ある意味成熟している国ではないでしょうか。
琥珀さん。ご無沙汰してます。コメントありがとうございます。ボーダーはまだ未鑑賞です。北欧が世界的に性暴力が多いかどうかは私にも分かりませんが、性暴力を公にできる土壌があるのでは?とは思います。
日本と比較すると、性暴力を描いた本や映画は実際に多そうですね。日本は性暴力を公にできないだけなのかもしれません。女性の力が弱いから。
『ミレニアム』の原作の奥深さについては『蜘蛛の巣を払う女』の時にレビュワーのミカさんに教えていただき知ることができました。改めてお礼申し上げます。