「あまり感情移入ができなかった」ボーダー 二つの世界 KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
あまり感情移入ができなかった
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良い作品ではもちろんあったが、自分自身の創造力が未熟で途中でフェードアウトしてしまった。
ティーナはタイトル通り、境界線上に生きている。
仕事では悪か正義か、プライベートでは人間か化け物か。どちらも一歩間違った行動を取れば、正反対の事実や状況に追い込み、追い込まれてしまう存在だ。
そんな彼女が同種族の恋人を見つけ解放される事に喜びを感じるのだが、個人的にはティーナがどこまで過去に苦しめられていたのかがあまり想像が追いつかなかった。
少なくとも人間と仕事をし、同僚には信頼され、また社会から評価され昇進もしている。
もちろん本当の恋などはできず、過去はいじめられてきた人生だったのかも知れないが具体的な描写がない以上あまり感情移入ができなかった。
それは同時にボーレにも言える。なぜそこまで人間を恨むのかもう少し具体的な描写がほしかった。
もちろん醜い容姿ではあるが、恋人など一定の関係以上でなければあの程度の容姿であればそこまで邪険に扱うのか。あくまで僕個人の話になるが、僕であれば受け入れて人間関係を築く事はできる。
その辺の気持ちや価値観があると作品に没頭する事ができず、感情移入ができなかった為、作品を流すようにしか鑑賞ができなかった。
もちろん作品自体はつまらないわけではない。二度みたらもしかしたら違う視点が生まれるかもしれない。初見では少し創造が追いつかなかった。
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