「"いききっちゃう"究極の主人公像」宮本から君へ ファイチーさんの映画レビュー(感想・評価)
"いききっちゃう"究極の主人公像
熱血主人公が困難にぶち当たるも
ガムシャラに立ち向かい勝利を掴んで
大切な人と幸せに
ベタな黄金シナリオも、主人公が"いききっちゃった"場合こうなる。
試練が降ると薪でもくべられたように燃える瞳。
ひとたび主人公スイッチがONになると誰にも止められない。
他人そっちのけで、万事 自分ごと。
戦う姿は決して美化されず、むしろ自慰に浸ってるような滑稽さがある。けれどなぜか固唾を飲んで応援してしまう彼の生き様。
中身がないのに説得力がある。信じてみたくなる。人生を切り開く力技。究極のナルシズム。
それらは紛れもなく、彼に備わった"主人公力"としか言いようがない!
"人のため"
"協調性をもって"
"世間に恥じない行いを"
そんなこと意識してるうちに、気付けば自分の人生を他人事みたいに生きてないか?
所詮人間、自分ごとが一番大事。
脇役の描かれ方もいい。
ただ主人公に巻き込まれる、物語の構成要因ではなく、彼らもまた、それぞれの人生を主人公として生きているのがいい。
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