「熱量」宮本から君へ まつこさんの映画レビュー(感想・評価)
熱量
濃厚というか重いというか重厚というか…
熱量はとにかく凄かった。こないだ観た私の大好きな某監督のCGアニメーション映画を観るのに使った熱量が5だとしたら、宮本から君へには150ぐらいの熱量を使って観てしまった。観てる最中、そんなに力使って観たら明日に響くよ!!!まだ平日やで!!!ここは平日前の夜の新宿やで!!!と…いつもの私が平日前夜に映画を観るとしたら明日の事を考えちゃう自分が出て来ちゃうけど、そんな余裕すらない映画でした。疲れた…疲労困憊満身創痍…
しかしそれすら爽快に感じてしまうくらい偉大な物凄映画でした。面白い映画という感想は何か違うんだけど、久々に「映画」!!!!っていう映画観たなーと感じました。何回か堪え切れなくて叫びそうになったけど…堪えた笑。途中頭痛くて嘔吐しそうになったけど。
問題作だよね…問題作だし確実にトラウマ映画だけど、映画っつー世界というか媒体はそのための映画だから、誰かが文句や避難を言ってたとしても、私は肯定したいよこの作品を。
この年齢で、ここまでの人生で培われた(主に映画という)経験から作られた自分の脳みそがあったからこそこの映画を好きな作品のカテゴリーに入れられるし肯定出来たんだ。私は自分の事、嫌いな部分の方が多過ぎて自虐が多くて「なんで私はこんな人間になっちまったんだー馬鹿野郎ーー!」と思う事が沢山あるんだけど、映画を観て「この映画が大好きだ!」って思った瞬間は、この映画の良さを見出だせて好きと思えた自分がいる事が誇りに思えるわけで…。言ってる意味がよく分からねーよ馬鹿野郎!と思うかもしれませんが、とにかく「宮本から君へ」を観て、この映画が好き、と思える人間になって良かったなと思ってしまうんです。
でも内容を思い出すと本当に辛いです。心に深い傷を負いました。蒼井優演じる中野靖子が本当に人間として素敵な女。だからこそ、という言い方は少し間違っているけど、深い傷負いました。内容が辛過ぎるのに人が魅力的だから余計に辛い…。この映画を観れた事が幸せなのに、思い出したくない。でも良い映画。矛盾ですね。
内容に関しては一旦置いておいて、ドラマ版より遥かに良かったです。真利子監督はドラマよりも映画が絶対に向いてます。「ディストラクションベイビーズ」もまぁ面白かったけど、その50倍ぐらい「宮本から君へ」は良かった。主題歌を歌うエレカシ・宮本さんはマジくそ最高過ぎて言葉を失います。「宮本から君へ」とエレカシと宮本さんは熱量がとても似ていると思いました。
あと、心に残る「好きだな」ポイントは、靖子が呼ぶ「宮本!」という声。何度も何度も色んなシーンで靖子は「宮本」と宮本のことを呼ぶけど、すんごく心地が良い。役柄的な部分もあるし、蒼井優の声質や人間性もそうさせると思いました。「彼女がその名を知らない鳥たち」の時の阿部サダヲを呼ぶ蒼井優の声もとても印象的だったのでそれと酷似した魅力です。結婚してもまだ尚「宮本」と宮本のことを呼ぶ靖子はとても愛おしいです。
最高の作品でした。感動したのかなんかよく分からん涙が最後止まらなくなったよ。
そして、公開するまで色々、本当に色々あっただろうけど、この映画が公開されて本当に良かった。日本映画界にはこんな熱量の映画が必要だから、良かったよ。うんうん。
にくちゃんさん
何においてもきっかけと言うのは大事だと思うので、私の感想がきっかけになったのは嬉しいです。
この映画を観て良い意味でも悪い意味でも心が揺さぶられてしまうけど、エンディングでの宮本さんの歌に元気付けられて癒されるので大丈夫です◎
このレビュー観て、行く決心しました!
最近失恋して引きこもり(仕事以外)→やっと誰かと会える位に→趣味の映画やお出掛けしてみよう
になり(^ー^)
失恋の傷は癒えてなく、だからこそ今観れるな!と直感です
私自身、演者側であったり、人生も壮絶でしたので内容の濃さ?は大丈夫です
きっかけを有難うございました!
そうですよね…
でも少しでも気になってたら是非観てみて下さい!私は観た後のトラウマ感も凄かったんですが観るか観ないかでいったら、映画ファンとしては観といてよかったと思えた重厚な映画でした。
熱量は確かに凄いので、お休みの日の前夜とかに観るのおすすめです◎
原作者の漫画が好きでよく読んでるんですが同じ感想でした(笑)面白いんだけど熱量がすごくて疲労するから読むのに躊躇する。
漫画の熱量が表現されてるなら観に行きたいですね。覚悟が必要ですが‥