野性の呼び声のレビュー・感想・評価
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【人間に甘やかされて育った犬”BUCK"が、老ゴールドハンターと出会い、自らの血に流れる本性に目覚めていく姿をユーコン川源流の美しき背景を基に描き出した作品。】
ー ジャック・ロンドンの”白い牙”を読み耽ったのは数十年前。-
今作は、上記作品と”野生の呼び声”をベースに描き出した作品である。
<結論>
良心的、且つ安心して、幼き子を持つ家族でも鑑賞出来る作品である。
幾つか、理由を明記する。
・分かり易いストーリー。
善人は、善人として。悪人は悪人としてきちんと描かれている所。
(善人を演じた”オマール・シー”は矢張り良いなあ。)
・”BUCK"を始めとした登場する動物たちの人間味溢れる表情。CGの出来栄えが、作品に与える印象がとても良い。
(例は幾つでも挙げられるが、老ゴールドハンター(ハリソン・フォード)の健康を気遣い酒を隠す場面の”BUCK"の表情など・・。
・ユーコン川源流の自然(含むヒグマ、森林狼たちの群)の美しさ。CGとは
分かっていても良い。
取り分け、老ゴールドハンターがカヌーで”BUCK"を先頭に乗せ、3級クラスの川を下るシーンは野田知佑さんが、カヌー犬”ガク”を乗せて、ユーコン川もしくは四万十川を下るシーンを彷彿とさせてくれた。
(この作品のあのシーンは、彼らの姿に影響を与えられたのではないか?、ト勝手に推測。)
そして、”BUCK"は森林狼のホワイトグレーな毛並みも印象的な美しい女性狼との間に子を設け、ユーコン川源流を収める王としての”ポジション”を固めていく・・・。
<原作を読み込んだ者としては、物語としては軽いタッチで進むが、今作は尺の短さ(100M)も含めて、幼き子供をお持ちのアウトドア好き(でなくても)ご家族で見て頂きたい作品である。>
ー 現在、且つてない状況の中、ご家族で劇場で観るのは難しいかもしれないが、早く現状が収束し皆が安心して劇場で映画を観る事が出来る日が一日でも早く訪れる事を祈りたい気持ちで一杯である。ー
波瀾万丈の犬生物語
原作未読
19世紀末、カリフォルニアの判事宅から攫われて、アラスカでソリ犬となった大型ミックス犬バック君のお話。
あらすじにはソートンが主人公と書かれているけれど、主人公はCGで描かれたバック君。
犬以外にもいくつか出てくる動物や魚はフルCGでリアルなんだけど、ところどころ動きがマンガチックなところも。
まあ、それが柔らかさだったりする訳で悪くはないけど、物語含めて全体的に迫力不足な感じとキレイ過ぎる感じが否めない。
デカい体ではしゃぎまくり手に負えないバック君のやんちゃ小僧っぷりに癒され、郵便配送でみせた成長とか賢さや、力ではないもので仲間を惹きつけた犬格?に魅了される物語で、ワンちゃん大好き!!という人には堪らない、子供でも安心してみられる冒険活劇という感じかな。
犬を愛する人は是非
原作は知らずに鑑賞。
犬を愛する人にはとても楽しめる作品だと率直に思う。
僕も犬が大好きである。犬と友達、、家族そして相棒に共に過ごしたいと夢を描くのは犬が好きな人にはよくある事だと思う。
そんな夢を具現化して作品として描いてくれている為、とても幸せな気持ちで鑑賞する事ができた。
主人公となる犬のバックとハリソン・フォード演じるジョンがバッディとなり旅をする話しだ、
犬のバックは自然に生きる事で内に秘めた野性なる魂を徐々に開花させていく。
結果としてバックにとってはジョンとの旅はこれからの人生の出発点を探す旅となる。
片やジョンはバックとは対して彼は人生の終着点を探す旅となった。
2人の対比は、生き物全て自然から生まれそして最後は自然に還る美しさを描いてると感じとても心に響いた。
ディズニーアニメーションの作品を半ば実写化のようにした作品の為非常に分かりやすく描いているのがこの作品の一つの魅力に感じた。
コロナの影響もあって今は子供達に映画館に足を運ぶことは良いとは思えないが、収束したり、今後配信サイトなどで見られる事があれば是非子供達にも見て欲しい作品だと感じた。
ロンドン著の「野性の〜」としてはギリギリ及第点
原作を壊さないように、ディズニー映画らしく、と言う点ではかなり工夫した秀作だと思います。
ロンドンの体験してきたY.T.感が映像化されている、と言う時点で既に期待しまくっていたところ、CMなどでそのテンションが削ぎ落とされて、ちょうど良い具合の見方ができました。
原作との相違点は
1.バカップルが川に落ちて死なない(犯人として生き残る)。
2.ソーントンの相棒がいない(ソーントンが不必要に人格者だ)。
3.ソーントン(原作では「達」もつくが)殺害犯人がネイティブでは無い。
4.バックがレジェンドとなるのは3の村を皆殺しにして他の部族からも恐れられるからだが、その話にはなってない。
5.ここら辺の不具合修正のために、ソーントンは登場時点でドーソンシティに無事到着して住み着いている。
て感じかな。あと、500lbの凍りついたソリを100yd引っ張るエピソードも無くなってた(コレはバックの能力を表現するのに他のカットで十分だからだと思われるが、「友の名誉のために無償で身体を張る」と言うバックの性格表現には欠かせなかったんじゃ無いかなぁ。)
それと、コレは原作との相違点でもなんでも無いけど、あの時代のあの場所で「喫煙者が1人も見当たらない」のは不自然すぎたな。
もっと細かいこと言うと、バーチバークカヌーにあんな穴が空く下り方に見えないし、あのくらいの穴は即修理で、艇を放棄するのはどーなんだ!って感じ。
肝心なことを書くのを忘れた。
Call of〜もwhite 〜も原作では犬目線で見た人間を、我々人類から見た全知全能である神に擬えた表現が試みられていて彼の作品の重要なファクターの一つだが、そこは全くカットされている。
CGに感情移入できるかどうかが評価の分かれ目
オープニングは20世紀FOXのロゴ!でもディズニーなんですよね~。ハリソン・フォード主演の犬の映画ということで期待されている方も多いと思うのですが、動物たちはCGなので犬のバックに感情移入できるかどうかが評価の分かれ目になるかと思います。ちょっと引っ掛かったのはCGアーティストだらけのエンドクレジットの中にアニマル・トレーナーという方がいたことでした。本物の動物はどこにいたのでしょう・・・?
犬の映画にはすぐ反応してしまうkossyですが、昨年の『ベラのワンダフル・ホーム』では号泣してしまったほどです。さすがに今作のCG犬にはそれほど共感できず、ようやく慣れてきた頃にはクライマックスになってた・・・なんて具合でした。特に目の動きとか、人間のような大きさとわざとらしい表情などがどうしても・・・
それでも見どころは満載。自然豊かなアラスカの景色、そしてCGを相手に俳優がどうやって相手をしているのか?ということ。オマール・シーは車いすを動かすのは得意なのに、ソリは苦手なのか?とか、色々あります。
ただ、オオカミは本当に美しかった。彼らはそんなにわざとらしい表情がなかったし、もっとも自然に近かった気がします。“野性”の意味もここで開花!救助犬セントバーナードもやっぱり犬なんだなぁ・・・時折、ハリソン・フォードが「アルプスの少女ハイジ」のアルムおんじに見えたことは内緒です。
食いしん坊... バック大活躍?
1935年に公開された映画も一緒に鑑賞...この映画はもう記憶には誰も残っていないと思われるが...ウィリアム・A・ウェルマン監督はその以前に制作した映画でオスカーの第一回最優秀賞を受賞している。この映画はクラーク・ゲーブルとロレッタ・ヤングが主演のロマンスあり活劇ありとどちらかというと大人を対象とした娯楽映画作りがされていて、今作の場合は実写長編映画の初監督となるアニメクリエーターでかつて制作した「How to Train Your Dragon (2010)」では高い評価を裏付けるようにヒットもしていたクリス・サンダースがメガホンを取っている。その流れからか、映画自体は主人公のジョンを演じたハリソン・フォードが主役というよりは、どちらかというとセントバーナード犬であるバックが主役にとアニメクリエーターらしい一面も出ていい演出がなされていて...原作に近いシナリオとなっている。特にバックのラストに見られる行動によるところが大きい。視聴制限もGを獲得しているし、ホワイトウォッシングにもきちんと対応しているいつも通りの拝金主義をもろに見せつけるディズニーらしい映画作りがされているのが印象に残る。
We could go, you and me, see what's out there.
Foxという文字が映画界から消滅した今年初めて見る映画としては....幾度となく倒産の危機にあった20 century fox社、世界恐慌が一段落した世間とは違い、その傷跡を引きずり倒産の憂き目を目前にしていた時、彗星のごとき人物が現れて一難を過ごしたのに、また1968年には、破格の出演料や度重なる製作費を湯水のように使い、ふたを開けてみたら大赤字を計上するはめに...これでオスカーでも受賞しなければ踏んだり蹴ったり状態になってしまっていたのに...ディズニーにあっさりと買収され、「映画界の一時代の終わり」とかジョージ・ルーカスもよく似た「魂を売り渡した」なんて言葉が公に対して飛び出している。
今作は一般の観客からはとても高い支持を受けていて多くの方が共感を示す意見を述べているけれども批評家からはあまり高いと呼べないものになっている...それは、アニメーターとしての仇なのかセントバーナードのバックの描写の仕方がミュージカル映画「キャッツ」とはまた違った人の持っている潜在意識の嫌悪感を挑発しているように動きと表情がイビツなものに感じる。ただし面白い内容なのでコロナ肺炎に気を付けて鑑賞されることを望みます。
余談....昨今の#MeTooの影響からか1935年にさかのぼってクラーク・ゲーブルの闇の部分が公の舞台に登場することになり、あの伊達男の名をほしいままにしていた人物が、まさかの...亡くなっている方なので終わりにします。
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