フォードvsフェラーリのレビュー・感想・評価
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「フォードvsフェラーリ」熱くなって一喜一憂してしまった
大衆車では圧倒的なフォードだが、若者には受けていなかった。一言で言うとダサい。経営不振だったフェラーリを買収してルマン24時間レースで参戦しようとしたら、「醜い車を作ってろ!」とコケにされてブチギレ。フェラーリをぶち倒すべく、レースに勝利をもたらすパートナー(実質は下請け)を選んだのが主人公のシェルビー(マット・デイモン)とマイルズ(クリスチャン・ベール)。
フォードのあくまで「セールスありき」の発想(勝つ気があるのか?)、大企業病まるだしの意思疎通や意思決定の鈍さに邪魔され、思うような車づくりやレース運びができずに苦労しながらも、ようやくル・マン24時間レースが始まる。
ビジネスドラマとして、ヒューマンドラマとして、感じるところ学ぶべき場面が多いことと、単純にレース(カーレースに興味はない自分だったが)に熱くなってしまい、153分という長い上映時間があっという間だった。
「ビジネス視点で学んだ点」
リーダーはチームを信頼して、任せて、全力でやるべきことに打ち込めるようにしてやらなくてはならない。
(フォードの圧力によりリーダーのシェルビーが何度かブレてしまい、マイルスを失望させてしまう。シェルビーの葛藤はわかるなー。でも、ここの判断軸、決断力が大事)
トップは現場を見て感じなければならない。
邪魔ばっかりするフォードだったが、トップのフォード2世が一度だけシェルビー&マイルズの作ったマシンに試乗する。その走りに衝撃をうけ、彼らに任せることを決断。これが歴史に残る「フォード1、2、3フィニッシュ」をもたらすことに。
「ヒューマンドラマとして感じた点」
男たるもの、家族に見せる姿は「生活のためにしょんぼり働く姿」ではなく、「誇りを持てる仕事に打ち込む姿」でなければならない。
奥さんはそういう旦那に惚れるし、息子は憧れるもんだ。といっても、女性目線から見たら、異論あるかもしれない。「夢でご飯は食べられないのよ!マイホームは絶対守ってよね!」って。マイルズは奥さんのモリーから背中を押してもらうものの、報酬の話を聞くと目の色変わってたもん・・・。
「俳優陣もとっても良かった」
マット・デイモンとクリスチャン・ベールは相変わらずのうまさだが、嫌な役のフォード2世会長(トレイシー・レッツ)やビーブ副社長(ジョシュ・ルーカス)の鬱陶しさも感情移入できる。ほんまにシバきたかった。
一番前のめりになってしまったのはマイルズの奥さんモリー役のカトリーナ・バルフ。美人顔じゃないと思うが、スタイル抜群でスレンダー・セクシー。マイルズやシェルビーを信頼して見守る姿がとってもよかった。
大企業vs下請け企業という構図は、「下町ロケット」のようで、タイトルは「シェルビーvフォード」とか「下町モーターズ」とかのほうが当たっているのでは♪( ´θ`)ノ
実話に基づいたレーシングヒューマンドラマ!
カーレイジングを愛する男達と企業の宣伝とプライドが激突するヒューマンドラマ。
キャロル シェルビーを演じるマット デイモン、ケン マイルズを演じるクリスチャン ベールの友情も良かったが、フォードとの主従関係に葛藤しながら決断するラストにやるせなさが残るが秀作なのは間違いない。
後半は、手に汗握る興奮!
面白かった!
フォードの宣伝にはならない
楽しいの。男の子が熱くレースやってんの。ベクデル・テストは余裕でパスしない。いまどき、こんな映画作るんだっていう。
最初の小さなレースシーンでケン・マイルズの性格を描くんだよね。優秀だが扱いずらいっていう。自分にこだわりがあって、それを貫いて、勝つ。かっこいい。
フォードがレース参入決める理由もフォード会長が「あいつはフォード2世だ」って言われて、プライドを傷つけられたからなんだよね。実際はもう少し複雑だったろうけど、企業の戦略云々よりプライドが優先してくの。
そういうプライドの塊みたいな男たちを邪魔する役にフォード副社長のレオ・ビーブをあてるんだよね。マーケット優先で、ケン・マイルズを外そうとしてくんの。
しかし、キャロル・シェルビーがフォード2世を落として危機回避。ここの「親父に味あわせてやりたかった」も結構いいんだよ。
で、ル・マン。ケン・マイルズが圧倒的な強さで勝ってるのに「二位と同時ゴールインさせろ」ってレオ・ビーブが言い出すのね。それでフォード2世も間抜けだから「うん」って言っちゃうの。
どうすんだ、言うこと聞くのか? ってところで、ケン・マイルズが全速でぶっ飛ばしてコース・レコード更新! スカッとするね。
しかし、スカッとするのは、ここまで。結局、ケン・マイルズは減速して二位と同時ゴールを選ぶの。「引き分けで優勝か?」ってところで、「二位の車の方が、後方からスタートした」って理由で、ケン・マイルズが優勝逃すのね。レオ・ビーブがケン・マイルズに優勝させたくなかったみたいな描写になってたけど。
キャロル・シェルビーが最悪なんだよ。なんだかんだ言ってんだけど、結局、保身を優先してケン・マイルズを守れてないの。
ビジネスの判断とか、トータルの判断では、キャロル・シェルビーは間違ってないんだよね。自分の会社と人生を賭けてフォード2世を説得して、ケン・マイルズをル・マンに出してるところも偉い。でも、最後の最後で、負けちゃった。
自らのプライドのためにも「フェラーリに勝つ!」としてフォード2世もいいんだけどね。でも、最後は現場が見えなくて、どうでもいいレオ・ビーブに任せちゃうのね。トップと現場は解り合えないの。
ラストはそういう辛さが出てて「結局、これ、フォードがダメダメなんじゃねえか」という気分になるから、フォードの宣伝にはなってないね。
日本の車企業もF1に参入したりやめたりしてるけど、こういうロマン、プライドの部分と、ビジネスの部分で色んな葛藤あるんだろうな。
かっこよすぎる
やっと鑑賞できた。
ずっと行きたかったが、時間がなく。
1日に一本だが上映していたので朝から駆け込みで。
もっとはやく見ておけばよかった。本当にかっこいい。
個人的には見事してやられたな、と思った。
途中で車から火が出てギリギリで脱出するシーンがある。
それがあったからこそ、ラストシーンをみくびっていた。
「まあ、なんとかなるだろう。脱出したあとに爽やかに『また設計し直しだな』」などと言い合って終わるのだろう」と思っていたからビックリ。途中であのシーンを入れたのもラストへの意外性をはかるものなのかもしれない。
史実を知らないで見たからどこでどうなるか、結果はどうなるのか、全くわからず、ハラハラしていた。
本当に素晴らしい映画だった。
副社長はムカつくが、閉じ込められたシーンは周りも爆笑していた。個人的にはそのあとのドアを押さえるシーンも好き。「大丈夫ですか?」って…かっこよすぎるだろ!!!
やはり、ハリウッドっていいなぁ…爽やかなのにどこか哀愁漂っていて…
フォードの企業は嫌いになったが、フォードには乗りたくなった!!
フェラーリが嫌いになったとかはないが、乗るのはフォードがいいなと思う。
おすすめ層は、やはり車やハリウッド映画が好きな人。
逆にすすめないのは大きな音が苦手な人。(大きな音が無理な人はだいたいハリウッド無理な人)
ああ、またこういうハリウッド映画を観たい…!!!
想いの強さ
フェラーリの存在はあくまで、フォードの企業としての戦いであり、ストーリーの主軸ではない。
タイトルから思う作品とは異なった分、★一つ減らした。
中身は凄く面白かった。いかに速く走れるか。それを追求する二人と、フォードと言う企業の一員として働くことでの軋轢。
敵は社内にありって感じであった。
純粋な魂と技術をもつ男の生きざまを描いた、手に汗握るヒューマンドラマです。
最初は「プロジェクトX」のようなドキュメンタリー作品なのかと思ってました。
作品紹介を見ていたらちょっと違う… (ちょっとじゃないかも)
「絶対王者に挑む、挑戦者たち」。そんなドラマかもと気になり鑑賞。
レースカーの開発。 そして
フェラーリを抑え「ル・マン」での優勝を目指すフォードのチーム。
それを軸に描かれる人間模様に惹きつけられました。
期待した以上の人間ドラマがありました。
心臓の病気のため一線を退いた、かつての天才ドライバー。
人づきあいの苦手な天才メカニック兼ドライバー。
二人を軸に、弱小チームが最強チームに変わっていく。
男のロマンですね。 良いです。
ハラハラドキドキ。
手に汗握る、見応えのある2時間半でした。 満足。
☆
とはいうものの。
綺麗なだけのお話ではなく。 ダークな要素も…。
嫌なヤツ わりとたくさん
嫉妬や妬み 渦巻いてました
大人の事情 ちらほらと見え隠れ
そういったものを振り切ってゴールを目指す
挑戦者たちの姿に乾杯。
あれこれ☆
監督さん
「ローガン」の監督さんだと後で知りました。
↑好きな作品です。
「ナット」デイモン
フェラーリのピットに近寄りなにげなく ぽいっ
… あっ
なんて巧妙なトラップ。
整備スタッフが見つけたら
どこの部品だ~ って
いやいやいや。恐るべし。
マッハGOGOGO
カーレースの作品というと、やはりこれ。
1960年代のタツノコアニメ。 懐かしい。 遠い目…
アメリカでは「スピードレーサー」という名で流行ったらしいですが
制作スタッフの中で見てた人いるのかな。
最後に
同時ゴールしたのに…
観終わって時間がたつのに、胸の内のもやもやが晴れません。
なんだかなぁ…
といいつつ
・レースカーのドアが閉まらない とか
・トランクをボコボコにして容量チェックをムリヤリ通す とか
さすがアメリカ映画と思える作品でした。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
男の戦い
Dolby-CINEMAで鑑賞(字幕)。
ル・マンの絶対王者、フェラーリを打ち負かせ!
困難なミッションに夢と情熱、不屈の闘志で立ち向かった男たちの真実の物語とあってはたぎらないわけが無い!
フォード社長の特命を受けて、カーデザイナー、キャロル・シェルビーと凄腕レーサー、ケン・マイルズがタッグを組んで勝てる車づくりからスタート。試行錯誤の末、完成したマシンを引っ提げ、後はレースに臨むだけのはずでしたが…
タイトルは「フォードvsフェラーリ」ですが、敵はフェラーリだけじゃなかった!―味方のフォード内部からまさかの横槍が…。レースに勝つだけでは意味が無く、レースに勝った後どれだけ自社の自動車が売れるかが大事だ、と…
ふたりの前に大企業の論理が立ちはだかりました。
レースに挑む者たちとフォード首脳陣の間にはモータースポーツに関しての認識に明らかな相違がありました。片や純粋な勝利のため、片や宣伝広告のためにレースを戦おうとする…
己の信念と大企業の思惑の狭間で苦しみながら、ル・マンでの栄光を手にするための戦いへ挑まざるを得ない状況となったマイルズとシェルビー。なんと世知辛いのだろうか…
企業イメージに合わないからと、一度はドライバーから外されてしまったマイルズでしたが、シェルビーの捨て身の活躍によって見事復帰!―シェルビーが社長に直談判するシーン、ハラハラさせられましたがめっちゃカッコ良かったです。
シェルビーとマイルズには友情が芽生えていました。
互いを支え合う男同士の熱い絆に心揺さぶられました。
目標へ一心不乱に突き進むことの素晴らしさ!―様々な困難を乗り越え、いざル・マンでフェラーリとの直接対決へ!
しかしこの場においても横槍が入り、「レーシングチームvsフォード上層部」の戦いも最終局面を迎えることに…
迫力のレース・シーンに手に汗握りました!
Dolby-ATOMSのお陰で劇場がサーキットに…!
レースのスピード感、ダイナミックさに大興奮、24時間耐久レースの過酷さ―悪天候だろうがなんだろうが、技術力とドライバーの忍耐の限界に挑む様に息を呑みました。
両社のマシンがデッドヒートを繰り広げるシーンは、まさに「フォードvsフェラーリ」でした。心の中で声援を送っていました。応援上映って、開催してくれないのかな?
様々な思惑に翻弄されたふたりが展開した「男の戦い」にしびれました。最終的には苦渋を味わわされましたが、それでも勝ったのは紛れも無くマイルズとシェルビーだな、と…
上役の不条理が現場に混乱を齎すことへの不満は、サラリーマンならば誰もが共感することじゃないかと思いました。
順調だったものがペースダウンしたり、現場から反感を買ってしまったり…。板挟みになって悩んだこともあった…
大いなる力の前に屈するのか、己を貫き通すのか?
後者はかなりの困難を伴うのが世の常ですが、結局は自分の判断かと…。様々な制約の中で何を成し遂げ、誇りを失わずにいられるか…。これに尽きるのではないかと思いました。
[余談1]
本作をもって20世紀フォックスのロゴは見納め…
慣れ親しんだファンファーレとサーチライトの動き、まるでピラミッドのような佇まいの20th CENTURY FOX…
でも寂しくない。何故なら、「エイリアン」、「ダイ・ハード」、「タイタニック」、「ボヘミアン・ラプソディ」…
数々の名作たちと共に永遠に残り続けるから…
[余談2]
2020年、初っ端から名作揃いじゃないか!
こんなに飛ばして大丈夫でしょうか!?
本作のカーレースも凄かったですが、アカデミー賞などの賞レースの方も映画ファンとしてはめちゃくちゃ気になるところであります。本作も賞レースを戦っております。
対抗馬も素晴らしい作品ばかりで甲乙つけがたく、これまでのお気に入りは「ジョーカー」でしたが、心変わりしてしまいました。作品賞は是非とも本作に下さいませ!
※追記(2020/2/10)
アカデミー賞編集賞・音響編集賞受賞!
作品賞を逃してしまったのが悔やまれますが、このふたつを受賞したことはめちゃくちゃ納得でございます。
劇場をサーキットに変える疾走感溢れる映像と巧みな音響設計、絶品でございました。IMAXなどのラージ・フォーマットでも、そのスペックは遺憾無く発揮されていたようで…
本当におめでとうございます!
※鑑賞記録
2020/04/11:Amazon Prime Video(レンタル・字幕)
※修正(2022/09/18)
臨場感あふれるレースシーンにドラマ性が結実する興奮と感動
車やレースに興味がない私にはとっつきにくそうな題材だとは分かっていた。実際、車やレースにまつわる専門用語(もしかしたらそれほど専門的でもないのかもしれないけれど)が私にはピンとこないようなところがあり、やはり多少は基礎知識くらいは備えておかないと、特に中盤あたりの展開の面白味っていうのは半減してしまったのかな?と思う。どうしてもケンとシェルビーの友情だったり、支える妻の葛藤だったり、そしてクライマックスのレース展開といった、素人にも分かりやすい内容の時に身を乗り出すような感じだった。とは言えそうやってレースに詳しくない人でも入り込める要素をきちんと振りまいてくれるあたりは親切な映画ではあったなとも思いつつ(そういうところ、ジェームズ・マンゴールド監督っぽいという気がしないでもない)。
こんな私でも、最後のル・マンのレースシーンは肩に力が入ったし、吸い込まれるように目が離せなくなった。興奮と駆け引きとドラマが融合したレース展開はハラハラが抑えられなかったし、視覚的にも臨場感があって本当に魅力的。それまで所々ストーリーに置いて行かれてしまったような気がしていた私だけれど、この時点で完全に映画に乗せられていた。そこに描かれたのは、単にレース展開や勝ち負けだけではなく、ハンドルを握る者の野心、見守る者の熱情、支える者の気勢、応援する者の緊張、その裏でトップたちの因縁・・・などと言ったものが、それぞれ呼吸や汗や血の臭いすら感じるくらい生々しく重なったもので、それまで積み重ねてきた数々のドラマがこのレースシーンで一気に火を噴き迸るかのよう。その上で、最後にケン・マイルズが下した選択にすべてが結実するような快感を得た。
だからこそ、この映画の本当のクライマックスはゴールラインを抜けた後だと私は思う。運命の悪戯か優勝はケン・マイルズの手をすり抜けて別のレーサーに渡ってしまう。そしてその後のテスト走行での事故。彼の息子ピーターとシェルビーの再会。それを見つめる妻・・・。まるで、読んでいた小説のページ数がもう残り僅かになってきているのに気づきふっと文字を追うスピードを落としながら一頁一頁を大切に丁寧に読み進めていくような、そんなほろ苦くも穏やかなエピローグ。あぁこれこそが情緒的な意味における「クライマックス」だと。レースシーンで燃え上がった情感を、決して燃え尽きさせることなく、静かに燃やし続けるような優しいエンディングは素敵な余韻となった残った。
惜しむらくは、いい意味で「役者バカ」であり天才かつ鬼才のクリスチャン・ベールが今回もさすがの演技を見せてくれたのを喜ぶ一方、なんだか今回は役柄の設定や個性のためか「ザ・ファイター」での演技を焼き直したかのような既視感に囚われてしまったことだった。
無免許の私が満を持して鑑賞
とりあえず話題作なので鑑賞。
入場後、上映時間が153分ということで「ポップコーンでも買っておくべきだったか」と後悔したものの、途中飽きることなく上映終了。やったぜ、お金が浮いた!
「車の運転」とか「メカニック」とか「男の友情」とか「社内の権力争い」とか、そういう難しい事は良くわからない。何故なら無免許だから。でも、そんな私にも分かったことがある。
フ〇ードがクソって事だよ!!
凄くないですか?
だって、主人公二人の味方であり、レースでも勝利した会社が、最終的に株下げるんですよ?普通なら好きになる所を嫌いにすらなるって、中々出来ないことをやってのけたなと。まぁ、別にフェラーリの事が好きになったわけでもないんだけどw
個人的には、実話ベースというのが効いていたなと。
完全な創作ではない分、創作のセオリーみたいなものから外れている部分があって、新鮮に感じました。「フ〇ードがクソ」もそうですが、創作なら主人公二人はドライバーとメカニックの関係性になると思うんですよ。でもそうじゃない。どちらもクリスチャン・ベールがやっちゃう!おいしいところ全部やっちゃう。一方、マット・デイモンはただの会社勤めのサラリーマンのように見えて、胃が痛くなった。こんな気持ちになるために、この映画観に来たんじゃないのに。確かに手に汗握ったけど、単なる冷や汗だよ、これ。
レースシーンは自動車ガチ勢にとってはどうなのかわかりませんが、私は特に不満点なかったかな。本当に無免許なので、良くわかんないですw
鑑賞前は「脳みそ空っぽに出来る作品」だと考えていたのですが、実際は爽快なレースシーンの裏でジメジメとした組織内の権力争い。男同士の友情や家族の繋がり。そして、最後に寂寥感みたいなものを感じる、不思議な映画でした。
スピード感半端ない!
汗握る運転シーンは車好きにとってたまらないものと思います。私も運転の緊張感をずっと最後まで持っていたような気がします。この映画はフォード対ヒーロー対フェラーリとの戦いを軸に話は進んで行きます。そこにヒーロー同士に友情とヒーローと子供の関わり合いが織りなします。結局、最後はフォードの組織が勝ってしまいますが、私はこのラストがとても気に入りませんでした。3台並んでフォードの車がテープを切るシーンに泣けたのに、これが組織の計略にひっかかりヒーローが2位になるのです。まあ、実話がベースなので何とも言いようがないのですが。そして本当のクライマックス。凄まじいスピードは常に死神との戦いですから、いつやられるかドキドキしていたし、死の予感が常にありましたが、ヒーローの死はとてもショックでした。そして、歴史的なヒーローの殿堂入り、車デザイナーとして活躍したもう一人のヒーロー、フォードの繁栄と繋がるわけですが、企業の裏の話がのぞけると言う意味では、良い作品と思われます。
あと、ヒーローの奥さんとても好きになりました。強くて車が好きな女性です。是非観てください。
胸熱な最高の映画でした。
主役の二人はもちろん最高にかっこ良かったです。
ピーターが好演したましたねー。
そして、モリーも良かった。本当にこの映画を引き立てていたと思います。
シェルビーがラストシーンで、ピーターと話し、モリーに会いに行きづらそうにしているとき、家の前から、わかってるわよ的な手を振るところに痺れちゃいました。
予備知識無しでいったので、ハラハラドキドキでとても楽しめました。
ああ、息子も連れて行けば良かったと思える1本でした。
実話がベースなのだが
「原作:池井戸潤」って書かれていても違和感ない。
今作の悪役はフォードの重役達。
社長は叩き上げの初代ではなく「二世」なので、現場の事がわからず、
副社長はイメージ戦略を推進し、また利益を上げて多くの従業員の生活を保証する立場なので、
本当は思ったほど悪人ではないのだろう。
現場の想いより経営を優先し過ぎる所はアレだが。
逆にライバルのフェラーリは深く掘り下げられていないが、
ランボルギーニを侮辱し、それがカウンタック開発のきっかけとなったとなったと言う都市伝説もある様に、
傲慢なところもあったそうので、
もっと悪役っぽく描かれてもよかったかな。
レースシーンが圧巻。男の友情物語
男性の好きそうな映画だなー。私、車とか男子ほど興味ないしー。イントロ読んでも全然頭に入ってこない。
そんな消極姿勢で、堂本光一くんがアンバサダーしてるなーくらいの関心で観に行きました。
観賞後は面白い!と感動。
特にラストシーンは感慨深く、泣きそうに。
前半は意味不明なシーンが多数で眠くなり…
急に現れた女性と結婚とか???理解不能。
恰幅の良いおっさん達ばかりの絵面も変化に乏しくて猛烈な眠気が…
中盤、マット・デイモンとクリスチャンベールが、企業との戦いで、どんどんカッコよく生き生きしてきて、面白くなってきた!
特にデイトナレースからルマンまでは一気に駆け抜けた!ど迫力のリアルなレース映像と、そこで起こるドラマの数々に手に汗握る!
チームワークとリアルなレース映像に、ハラハラワクワク。
「フォード対フェラーリ」というか、「現場対幹部」という、組織におけるいわば普遍的テーマには、多くの人が共感すると思う。
池井戸潤の小説のように。
命がけで戦うドライバーへ敬意もなく、あんなひどい扱いってあるの?と、かなり驚き。
あの時代はそうだったのかなぁ。
優秀なドライバー、勝てるドライバーを大切にしなくてどうするのか。アホだ。どこまで実話なのかしら。
特にルマンで、3台並んで優勝とか、ナンセンス過ぎて。
手を繋いでゴールするゆとり教育の小学校じゃあるまいし、なんでそれが宣伝になるのか、全く理解できない。
私だったら、消費者の立場で、こんなアホなことする会社の車は買いたいと思わない。
フェラーリ会長が、マイルズにエールを送るシーンに救われた。この映画観てると、フォードはだいぶ腐った会社で、フェラーリが公正で素晴らしい会社に思えてくる。
フォード会長は、レース中にヘリで食事に行ったり、アホか。
フェラーリは、シェルビーのせこい妨害にもめげずに頑張ったよ…
ラストシーン、思い出のスパナを持って、マイルズの家族の元を訪ねるも、何も言えないシェルビー…。
そんな彼に、マイルズの子供ピーターが、「(パパは)おじさんの友達」となんのてらいもなく言い、その言葉に涙するシーンは、こちらも泣けた。
死なせてしまった責任や、優勝逃させた後悔、これまでの対立と協力、パートナーでありながら何度もマイルズに辛い思いをさせたシェルバーの心中やいかばかりか。
心臓の薬を飲むほどの辛い気持ちを、エンジン音を深くならして聴き入ることで、落ち着けるラストが味わい深い。
まとめ
・マット・デイモンとクリスチャンベール、脇を固める俳優の演技力が素晴らしかった
・レースシーンの迫力、エンジン音が素晴らしかった
・ジャイアントキリング、企業の戦い、友情に泣けた
男のロマンってやつを見せてもらいました!
「男のロマン」というやつです。
自分の情熱を好きなことに捧げられる人生を送りたい。誰もが少なからず持っている想いではないでしょうか?
これは、それを実現した人たちのドラマでした。フォードがフェラーリに勝ったというのは、実はそんなに重要なことではないのかもしれません。
情熱に身を焦がすことができたかどうか?そこが問題なのだと思いました。
だからきっと‥1966年ル・マンでの結果が記録的に優勝じゃなくても二人は清々しくいられたのではないかと考えました。
結果よりも過程が大事なんだ!そんな風に思います。この考えは負け犬でしょうか?この映画を見る限り答えは「NO!」。
僕らに大きなチカラをくれる作品でした。
バディ
胸が熱くなる。
絶対王者のフェラーリに挑んだフォードの話しかと思ったら全然違った。
才能と情熱を携え野心を漲らせてた2人の男の物語だった。
物語の緩急もさることながら、クリスチャン・ベールにやられまくる。
分かりやすい革命家でもなく、憤る反逆児でもなく。無謀な挑戦者でも狂人と紙一重の天才でもない。
彼はしっかり地に足のついた男だった。家族を愛し家族に愛され、家族の為にレースを諦めようとする。彼は求道者のようだった。
0.1秒を削るため、莫大な時間を費やす事を厭わない男だった。
その隣りでグッと肩を抱いていた男。自らが炎に包まれようとまだ走ると豪語する。
彼らの友情がいつから始まってたのかは分からないが、お互いがお互いをリスペクトしてるのは痛い程分かる。「他のヤツには分からないだろうがお前なら」…俺はこおいうのに弱い!
彼らの関係性はとても羨ましいし、作品の中でも何度も笑わせてくれた。
いいオッサンが、子供に戻る時間が微笑ましいのである。
俺はレースに詳しくはないのが、おそらくならレース史に残る快挙を起こしたル・マンでの話で、フォードが3台同時にゴールしたレースが物語の終盤に描かれる。
盛り上がる。
彼らの敵はフェラーリだけじゃなくフォードを運営する権力者たちでもあった。3台同時にゴールなんて、なんて馬鹿げた提案だと見てるコッチまで怒り心頭。そんな茶番…全てのレーサーに対する冒涜ではないのかと思う。そんな結末を迎える為に走ってたわけじゃない。
彼は挑む。まるで、殺されてたまるかと言わんばかりだ。付き合ってられるかと覚悟を決めたのだと思う。ただアクセルを踏んでれば優勝だ…だが、それを捨てた。
満身創痍のマシーンを駆りコースレコードを叩き出した。
そして、彼はその条件を呑んだ。
その時のクリスチャン・ベールの表情ったら…まさに台詞通りだった「レースが終わるまでは彼の車だ」全て自らの裁量で決断した潔さがあった。当事者ではないやつらの騒音なんかに耳を傾ける必要もない。
結局彼らは政治的な策略に陥れられ優勝の栄光を逃す。でも、彼らも観客も分かってる。誰が勝者かという事を。
肩を抱き喧騒に背を向け更なる可能性を話す彼らに胸がすく想いだ。
と、ここで幕引きならば痛快な大逆転劇で終わった。でも物語にはまだ続きがある。
まるで祭りの後のように、覚めない夢はないといわんばかりに、冷徹なクールダウンが待っていた。
結局彼らのチームはフォードに雪辱を果たす事はなかった。だが、伝説となった。
クリスチャン・ベールはさすがに曲者で…彼のテンションが上がるのは運転してる時だけなのだ。普段はボンヤリとは言わないが静かな男を演じてる。喋る口調もなんだかおっとりだ。目に力がこもる事もない。
他の事に執着が沸かないのだろう。
あのスピードの中、そこでこそ息が吸える。ここ、コレ、今!あのスピードの中にしか彼の生きる意味はなかったかのようだった。
…さすがの役作りに脱帽する。
マシーンのエキゾーストノイズと、唇を固く結び200キロオーバーで疾走する世界の、その先を真っ直ぐ見詰めるクリスチャン・ベールが脳裏から離れていかない。
フォードVSフェラーリを見て
フォードVSフェラーリを見ました。二時間半くらいの長さですが、長さを一切感じることなく楽しく観賞できました。あまりレースには興味がないのですが、手に汗もので良かったです。もちろん主演の二人は素晴らしかったです。
10点満点中8〜9って感じかな!
車とかレースには全く興味がないけど
面白かった!
まず主演の2人が好きってのもあるかな?
すっごい寝不足だったにも関わらず
前のめりで見てる自分がいました!
それ位、興奮して集中しちゃった映画って事かな?
最後クリスチャンベールが死んじゃうのが悲しかったな。
もっと2人でがんばって欲しかった。
フォードをアホ企業で描くところが面白い
面白い映画で大好きです。
3つの面白さがあります。
①大人気ない
②アナログ
③ドアホなフォード
①大人気なさ
ケンの息子が純粋にレースに憧れる姿を描くことから始まりますが、大人もまた子供っぽさから来る大人気なさが満載です!笑。
フェラーリチームのピカピカのストップウォッチを黙って頂戴して騒ぎを起こしたり、敵のピットにナットをわざと落として、車体のネジが外れているのでは!と大騒ぎを起こし眺めてニヤニヤしたり、ずる賢い副社長を閉じ込めて、フォードの二世社長を泣かしたり、友達に謝罪をしに行ってケンカを始めたり、だいたいシェルビーはいつもカーボーイハットだし、ケンの息子には優しかったり、飛行機まで派手にぶっ飛ばしたり。「今でも心臓病の薬を飲んでるのか?」と心配そうに聞かれてるのに、「この薬、美味いんだ」と答えたり。。。シェルビーの大人気なさにクスクスします。
②なんかアナログ時代の良さ
車体が出場基準に満たなければ、ハンマーで殴って直したり、ピカピカのレーシングマシンの全てが手作業で作られたり、電気計測機を馬鹿にして、車体に毛糸を貼って空気抵抗を見たり、スピードメーターがメカニックな動きで7000rpmを指したり、電話もラジオもダイアル式で、フィアットにスクーターで紙焼き写真で届けるための時間稼ぎのフェラーリの社長が小芝居をうったり。それで、自信たっぷりのしてやったり感を出してご満悦で、十分すぎるほど、アナログの面白さが描かれています。
7000rpmで爆走するレースも、ドアをハンマーで閉じたり、ホイールナットもハンマーで殴って締めたり、ガソリン給油シーンを注目させたり、「うん?ヤバイくない?」とドキドキさせて、自動車レースの潜在的な魅力であるスリル(嫌な予感)をアナログで上手に描いていました。優勝しないので、ひき細々な感情が渦巻く中、余計に純粋で夢中な世界を描けていました。
③ドアホなフォードが面白い
アメリカ映画なのに、自国の代表会社を、
ともすれば「フォードが嫌いになったわ!笑」
との感想も聞こえるくらいに、ドアホに描く心意気!が、面白いです。ずる賢さ(副社長)と、無能な傲慢さ(二世社長)は、アメリカそのものでしょう。笑。
自分たちで自覚していて、そこを馬鹿にする面白さにしてしまう!笑えます。
シェルビーをはじめ、もちろんケンの人物の描き方最高!フェラーリの社長を中小企業の社長的に描いたり、奥さんが素敵だったり、ピーターがお母さん似だったり、兎に角、人間が人間らしく描かれていて、とても好き。
映画の作りとしてとても大好きです。
あー元気を貰えるいい映画だったなぁ。
It was a really really good movie!
命や人生をかけた闘いとマイルズとシェルビーの友情に涙が止まらず、、
そして、観終わったとき、マイルズとシェルビーのファンになってしまうそんな映画でした。
マット・デイモンのいたずらが本当にあったかは別として、、the ハリウッドの映画を観た感じでした。
ル・マンのレースも本当に息をのんで、祈りながら見てしまいました。スピードがカッコいい。
フェラーリとフォード。イタリアとアメリカ。
なんだかすごく歴史を感じて、すごくおもしろくて。
GT40はこうやって生まれたのね。
そこまでに至るまでのメカニックを作る職人のお仕事もチームプレーもカッコよくて、そして、1.2.3フィニッシュのひとの良さも心揺さぶられて、1位でフィニッシュさせてあげたかった。。すごく心が痛みました。
それにしてもなんてステキな俳優さん。
クリスチャン・ベールがとにかくとにかく良かった。
とてもとても良い映画でした。
ぜひ劇場で。今回も4DXで観たのですが、爆音とエンジン、伝わる振動で臨場感が凄かったです。
最後はとてもとても悲しい終わり方で、、
これが実話と知り、なんとも言えない気持ちになりました。
フォードのトップの経営陣に吐き気がして、すごくいやーな気持ちも残りました。やなやつ。
そして、マイルズの息子役の子が本当に可愛くて、彼がどんな人生をこれから送るのか、パパのたくさんの深い言葉にも本当に心打たれました。
最高に面白い!
迫力のレースシーンにケンを中心とした友情や家族、イメージを大切にする大企業と純粋にレースに勝ちたいレースチームといったドラマ、面白くて2時間半位有ったとは思えませんでした。
タイトルがフォードvsフェラーリだけど、フォードvsフォードな感じですね。
やや小さめのスクリーンでの鑑賞でしたが、大きいスクリーンの方が迫力のレースシーンを楽しめると思います。
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