フォードvsフェラーリのレビュー・感想・評価
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轟音の中の静寂、喧騒の中の駆け引き
あ、カメラがNikonだ。
とか、
リー・アイアコッカさん、この頃からもう頭角を表してたんだ。
(後に社長にまで登り詰めた辣腕経営者……フォード中興の祖として有名、日本でも自叙伝らしき本が書店の売れ筋コーナーに平積みになっていたように記憶しています)
とか、
飛行場の整備工場を自動車用にレンタル?
なんてバカなことを時々考えながら観てました。
矛盾するようですが、集中力が切れたということではなくて、むしろ早い段階でマット・デーモンとクリスチャン・ベールの作り出す世界にどっぷり浸かり、彼らが運転中に達する一種の〝悟りの境地〟…轟音と加速度(重力)の先に待つ静寂な世界とでもいうような感覚になってたからだと思います。
ナットひとつも気になるほどに感覚が研ぎ澄まされたというか(すみません、少しオーバーに言ってます)。
ちゃんとストーリーを追っているのに、本筋とは関係なさそうなものまでなぜか印象に残った、そんな感じです。
主人公たちの目線でみたら、高速道路に落ちてる危険な落下物(積荷だけでなく、トラックのバンパーとかタイヤのホイールなどもたまに落ちていて、ホント怖いです)くらい邪魔な副社長でしたが、社長にとってはとても有能な人だったのですね、きっと。
タイトルに偽りあり?マシンオイルに塗れた男達のカーレース版ウェスタン
1963年経営不振に陥っていたフォード社のリー・アイアコッカはこれからの車は速くてカッコよくなければならない、そのためにはル・マンで勝てる車を作らなければならないと会長ヘンリー・フォード2世にフェラーリ社の買収を進言、交渉を任される。モデナに赴きエンツォ・フェラーリと直談判するアイアコッカだったが、提示された条件に納得出来なかったエンツォはアイアコッカにあらん限りの罵声を浴びせて契約締結を拒否。帰国したアイアコッカは会長に報告、激怒した会長はル・マンでフェラーリを倒すべく参戦することを承認する。アイアコッカはル・マンで優勝した唯一のアメリカ人である元レーサーのシェルビーに参加を要請、精鋭チームを模索するシェルビーはあるレースで騒動を起こしながら優勝した変わり者のイギリス人レーサー、マイルズに目をつける。
・・・これはどエライ傑作。
まず場内に響き渡るエグゾースト・ノートで小学校時代にスーパーカーに夢中になったアラフィフは全身総毛立ち。レースを引退したシェルビーが主治医の診察を終えてポルシェ356でマルホランドハイウェイ(多分)を駆けるシーンで脈拍数が跳ね上がるでしょう。このシーンは恐らくジェームズ・ディーンへのオマージュかと。そんな心臓をえぐるようなツカミの後に繰り広げられるGT40製作現場での悲喜交々、気が遠くなるような試行錯誤を経て乗り込む雨に沈むル・マン、ここからはもう眼球にワイパー付けたいくらいに号泣しました。
まずこれ、タイトルに偽りあり。確かにフォード対フェラーリという構図にはなっていますが、フェラーリ側はほとんど描写がないことからも明らかな通りそこは全然肝ではない。要はフォードという巨大なクソ会社とシェルビー達が戦う話。破天荒極まりないが抜群のセンスを持つマイルズと冷静沈着なシェルビーが激突しながら開発にのめり込み、ただの跡継ぎと揶揄される会長以下過去の栄光の上に胡坐をかく重役達が繰り出してくるありとあらゆる障害を乗り越えて7000BPMの向こう側にある世界を目指す話。これは全サラリーマンが観なあかんやつ、『下町ロケット』みたいなやつです、見てないから知りませんけど。
監督はジェームズ・マンゴールド。宣伝では『LOGAN ローガン』の監督って推してますけど、ここはクリスチャン・ベールとタッグを組んだウェスタン『3時10分、決断のとき』の監督であることも書かないと勿体無い。無骨な男達が油に塗れながら悪戦苦闘する姿はそのまま西部開拓時代の風景、テスト走行を繰り返してるのも砂塵舞う荒野。そこで鍛え上げられたGT40が跳ね馬フェラーリを追うル・マンでの攻防は焼きついたブレーキのように熱い。マット・デイモンとクリスチャン・ベール、二人の熱演には何にも足すものがないです、完璧。
そんな男達を見守るマイルズの妻モリーの凛とした美しさも魅力的。演じるカトリーナ・バルフは本作で化けた感あり。父の雄姿をラジオ越しに見守る息子のビーターを演じるノア・ジュプも『ワンダー 君は太陽』と比肩する瑞々しさが眩しいです。
最後になりましたが、とにかく実車での撮影に拘ったレースシーンはもう至福としか言いようがない。これはもうとにかくスクリーンで観て欲しいです。
ホアキンも凄かったけどCベールも凄いぞ!
2020年一発目は、迷う事なく好きなハリウッド俳優ツートップW主演のコレ!
初日レイトショーは、車好きの同年代ぽい白髪&ゲーハー率が恐ろしいほど高いw
安定のマッドデイモンとカメレオン俳優ベールの掛け合いは最高!
ジョーカーのホアキンも凄かったけど、クリスチャンベールが超絶素晴らしい!
レースシーンも手に汗握る迫力に圧倒されるので、車好きとか言うなら必ず劇場で観るべし!!
電子制御主流の今とは違いレーサーは、メカニックとしても一流って描写の描き方も秀悦でした。
実話だしこれぞアメリカって作品だけに、アカデミー賞が面白くなってきた。
*レースと言えば今宮純さんの聞きやすい解説を思い出す。
ご冥福をお祈りします。
車、ルマンの事、詳しくはわからないけど全然楽しめました。 序盤ちょ...
車、ルマンの事、詳しくはわからないけど全然楽しめました。
序盤ちょっと専門用語?的なものがわからないぐらい。
レイトで4人しかおらず自分が一番後ろだったので抜き去る瞬間親指を立てたり、
デイトナのゴールとこで身を乗り出したりしてしまったりでかなりエキサイティング鑑賞になってしまった...
とにかくマットデイモンとクリスチャンベールの熱量が熱過ぎる!
フォードvsフェラーリというよりマイルズ&シェルビーVSフォード経営陣みたいな感じ。
純粋に速さを追求する世界の人間の葛藤、スポンサーがいないと無理なこと、売る側の事情など、バランスが見事だと思うドラマでした。
カトリーナバルフがほぼ理想的な位置?の妻を演じていて良かった。
稼げなくなったら離れていきそうだが。
この映画、事実を知らない方が楽しめるのではなかろうか。
レース結果とかラストとか。
でも乗ってみたいのはフェラーリ(笑)
クルマ好き好き💓小僧に強烈にぶっ刺さる痛快ドラマ
モータースポーツに興味が有ろうが無かろうが、そんなこと関係無し!清々しいまでの漢の世界に心が燃える燃える!
モータースポーツ界の絶対王者フェラーリに挑むフォード・モーターの姿を迫力満点の映像で描く、史実を基にしたレーシング映画。
監督/製作は『ナイト&デイ』『ウルヴァリン』シリーズのジェームズ・マンゴールド。
元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーを演じるのは『オーシャンズ』シリーズや『インターステラー』の、名優マット・デイモン。
崖っぷちのレーサー、ケン・マイルズを演じるのは『ダークナイト』トリロジーや『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の、オスカー俳優クリスチャン・ベイル。
ケンの息子、ピーターを演じるのは『ワンダー 君は太陽』や『クワイエット・プレイス』のノア・ジュプ。
フォード・モーターの副社長、リー・アイアコッカを演じるのは『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『ベイビー・ドライバー』のジョン・バーンサル。
第92回 アカデミー賞において、編集賞と音響編集賞を受賞❗️
第73回 英国アカデミー賞において、編集賞を受賞!
名優マット・デイモンとクリスチャン・ベイルのW主演!
私はモータースポーツに興味が無い全くの素人ですが、そんな人間でも十分に楽しめました。
とはいえ、多少は時代背景や専門用語は知っておいた方が良いかもしれません。
1960年代初頭のフォードやフェラーリがどういった状況だったのか映画を観ていればなんとなくはわかりますが、ちょっとわかりづらいところもあるかなぁと思います。
専門用語やレースのルールなど、分からなくても問題はないですが、やはり多少は知識があった方が、より映画を理解できるのだろうな🤔
この映画のタイトルは『フォードvsフェラーリ』ですが、あまりタイトルが適切では無い様な…。
確かにフォードがフェラーリに対抗意識を燃やしたところが物語の起点ですし、実際にルマンで闘うわけですが、フェラーリとの勝負にはあまりリソースを割いていないと感じました。
フェラーリのレーサーにライバル的な人物を登場させて、ルマンで熱いバトルを繰り広げるというような、少年漫画的な展開にもすることが出来たと思うのですが、あえてその様な作りにはしていないのでしょう。
『フォードvsフェラーリ』というわかりやすくキャッチーなタイトルはあくまで集客のために過ぎず、主題は別のところにあると思います。
この映画での戦いとは、「どれだけ己の信念を貫けるのか」ということです。他者との戦いは副次的なものに過ぎません。
マット・デイモン扮するシェルビーは、かつてはルマンを制した天才ドライバーだったが、心臓の病から引退を余儀なくされ、今は自らの会社を立ち上げカー・デザインとセールスを行なっている。
クリスチャン・ベイル扮するマイルズは、天才的なテクニックと知識を持っているが、人間性に難があるためスポンサーも得られず苦しい生活を送るレーサー。
燻っていた2人が打倒フェラーリというミッションの下に手を組み、反目しながらも絆を深め、やがてルマン24時間耐久レースに挑むという展開に燃えないわけがないっ!
はじめは会社に従っていたシェルビーだが、マイルズと共にレーシングカー開発を行っていくうちに自らの信念を貫くために組織と戦う覚悟を決める。
協調性の無かったマイルズは、シェルビーをはじめとするクルーと協力してレースを戦い抜いていくうちに、勝敗を超えた何かを見出す。
会社からの圧力に苦しみながらも、苦難を乗り越えて成長していく主人公たちの姿には、『ロッキー』を思い起こさせる様な反骨精神とバイタリティがあり、自分自身の心に火をつけてくれます!
特に良かったのは、デイトナ24時間耐レース!
自身の会社を賭けてマイルズをルマンのレーサーに推薦したシェルビーの漢気と、息を呑むようなレース展開に圧倒!
あまりの熱さに何故か涙が…🥲
もう一つのこの映画の見所は家族の絆でしょう。
夫のレーサーという仕事に理解を示し支え続ける妻と、それに応えようとする夫の夫婦愛の美しさ。
父と息子の心温まる交流には涙…。
息子役のノア・ジュプくん、凄く良かったです。
ただ、肝心のルマン24時間耐久レースが少し盛り上がりに欠けた気もします。
シェルビーの汚い工作には笑いましたが^_^
もう少しフェラーリとの対決をしっかり描いても良かったのでは?
えっ、フェラーリこれで終わり?って思ってしまいました。
あと、クライマックスがあまり好きでは無いですねー。
最後の展開は蛇足に感じてしまいました。
ルマンでのレースをエンディングにして、マイルズのその後はエンドロールで説明するとかの方が良いのでは?
とはいえ、全体的には非常に楽しめました!
劇中の音楽もクールだし、エンジン音などは迫力抜群!何より映像が凄え!!
役者の演技といい、怒涛の展開といい、主人公の葛藤と成長といい、全てが満足に足る出来の素晴らしいエンターテインメント作品です。
劇場で観なくてはいけない一本!
"She is fast." "Will be faster." 迫力のレースと車に人生をかけた男達の物語
正直カーレースに関しては全く知識がないのですが、更に言うなれば「24時間もレースとかやってどうすんの?」っと思ってしまうぐらい興味もなかったりするのですが、本作はメチャメチャ面白かったです!車に人生をかける男たちの物語。いいね!戦ってる相手はフェラーリじゃなかったですけどね。
もうレースのシーンはこっちまでドキドキしてました。コーナーのギリギリ攻めたり、ぶつかりそうになったりと観てるこっちも変に体に力が入って一緒に動いてしまう感じです。レース中、先に何があるか分からないのに煙の中に突っ込んで行ったりするのって、よくよく考えるとメッチャ怖いですわ!事故車いたら一貫の終わりやん。いやー、スゴい世界だ。
クリスチャン・ベールって去年は「ヴォイス」で太ってたはずなのに、今回はまた痩せてましたね。相変わらずカメレオンっぷりが半端ないです。太った役をやったら次は痩せた役という風に敢えて選んでるとしか思えません。体に悪そうだなぁ。そうそう、ブリティッシュ・イングリッシュがメッチャ上手い!っと思って感心してたら、まさかの英国出身!!バットマンとかやってたので勝手にアメリカ人だと思ってました。逆に今まで米語が上手かったんですね。ビックリ!
マット・デイモンもいい感じでしたね。キャロルがフェラーリ側からストップウォッチ盗んだり、こっそりナットを投げ込んだりとイタズラしてるのがちょっとツボでした。タチ悪っww
後、個人的に好きなジョン・バーンサルが出演してたのも嬉しかったですね。検索したら演じたリー・アイアコッカは後にフォードの社長になってるんですね。ジョン・バーンサルが常識人を演じるのって珍しいような気もします。
終わった後に映画のポスターの車を見ながら熱く語ってる人がいたりして、日頃映画を観ない層も取り込んでいるんだなぁっと思いました。きっと彼らは映画の影響を受けて飛ばしたくなっていて、帰り道安全運転するのが大変に違いない!
加熱するロマン、加速するストーリー
専門用語はありますが「頭文字D」が理解できるなら
問題ありません。
F1のようなスプリントレースではない24時間耐久レース
では色々な出来事が起きます。
1959年のル・マン24時間レースで、キャロル・シェルビーが
アストンマーティンで優勝するシーンから始まります。
キャロル・シェルビーの乗用車は、シェルビーコブラです。
1960~5年、フェラーリは、ル・マン24時間レースで優勝を
果たしますが、経営難に陥ります。
1963年、ヘンリー・フォード二世率いるフォードがフェラーリを
買収することにしますが、モータースポーツ部門を引き続き
統括したかったエンツォ・フェラーリが買収を破棄します。
車を売るためにレースをするフォードとレースをするために
車を売るフェラーリという構図になります。
キャロル・シェルビーがレーシングチームを率いて、
ケン・マイルズが開発ドライバーを務めて、フォードGT40
を作ります。
1966年のデイトナ24時間レースで、ケン・マイルズがフォード
GT40で優勝します。
1966年のル・マン24時間レースで、キャロル・シェルビーが
率いて、ケン・マイルズがフォードGT40のドライバーを務めて、
フェラーリ330P3と競います。
フォードGT40は、7.0L V8エンジン(500ps)をMRにマウントした
1,150kgのレーシングカーです。
フェラーリ330P3は、4.0L V12エンジン(325ps)をMRにマウント
した720kgのレーシングカーです。
ル・マン24時間レースが行われるサルト・サーキットは、
1周13.6kmもあるコースです。
特徴的なのはホームストレートから緩やかなダンロップ・
コーナー、複合右コーナーのテルトル・ルージュから
アクセル全開時間が1分間ほど続く「ユノディエール」と
呼ばれる6kmのストレートの後にある、右直角コーナーの
ミュルサンヌ・コーナーです。
実車を使って撮影しており、激しいレースシーンは大迫力
です。
オートマ自動車、ハイブリッド自動車、電気自動車では
得ることのできない車の挙動があります。
タコメーターは、エンジンのピストンは1分間に回転する
回転数を示します。
ドライバーがアクセルを踏み込むと、回転数は上がります。
ドライバーがアクセルを戻すと、回転数は下がります。
ドライバーがシフトアップすると、回転数は下がります。
ドライバーがシフトダウンすると、回転数は上がります。
ブレーキは、ブレーキパッドをブレーキローターに押し
当てることで、運動エネルギーを熱エネルギーに変換する
ことで速度を落とします。
熱によりブレーキローターは赤くなり、ブレーキパッドが
ガス化し、ブレーキパッドとブレーキローターの間にガス膜
が発生し、ブレーキが効かなくなり、速度を落とすことが
できなくなります。
7000rpmを超えてレッドゾーンに入ると、シリンダー内で
ピストンが動くスピードにエンジンオイルの供給が間に
合わなくなり、シリンダー内でピストンが動けなくなり、
シリンダーが壊れ、エンジンオイルがエンジンから噴出し、
白煙を上げ、出火することもあります。
レッドゾーンを超えても1000回転くらいは許容するので、
必ずエンジンが壊れるわけではありません。
スピードメーターは、Km表示ではなく、マイル表示です。
200は、時速200kmではなく、時速200マイルで、Kmに換算
すると時速320kmです。
時速320kmでは、1秒間に89mも進みます。
パンフレットは、よくできているので、映画を理解したい人
にはお勧めできます。
これはもうハリウッドから自分への贈り物
コーナーが近づいてきた。ブレーキをかけずに素早くシフトダウン。タコメーターの針はレッドゾーンに跳ね上がり、逆Gをかけられたエンジンは不機嫌に唸る。回転数を維持したままコーナーを駆け抜け、ストレートになったところでシフトアップ。タイヤはアスファルトをしっかりと捉え、V8は歓喜の咆哮をあげる。針が7000回転に触れたところで、ギアをトップにたたきこみ、フルスロットル。凄まじいGを感じながら時速350キロへ。
7000回転の世界は、マシンが消え、肉体だけが残り、時間と空間を移動する。
これはもう、ハリウッドから自分への贈り物だね。7000回転で最高速に達した時のV8の官能的なハーモニー、ドライバーズ視点・フロントノーズ視点の迫力ある映像、雨のルマンの危険な走行。レースシーンは最高です。発売されたら自分のiPhoneでいつでも見れるようにしておかないと。
ケン・マイルズとキャロル・シェルビーの友情とレースへの思いにはウルっときます😿。それに引き換えフォード副社長のくそぶりには、怒りが何度もマックスに🤯。
この映画ほんとに153分もあったの。2時間弱くらいにしか感じなかった。それと、ケン・マイルズの息子役のノア君は上手いね。クワイエット・プレイスも良かったし、将来が楽しみ。
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追記
アイアコッカさん去年亡くなったのですね。享年94歳
追記2
ケン・マイルズの気に入っているセリフ
There's a point at 7,000 RPMs where everything fades. The machine becomes weightless. It disappears. All that's left, a body moving through space, and time.
お父ちゃん頑張れ
それほど期待せずに観たら、、、良かった。
レース描写は臨場感抜群、手に汗にぎります。
レースの勝者は映画の流れとして分かり切っているものの、死亡フラグ的なカットが多数あり、え?ここで故障するのか?!と思わせるとこが多数です。
レッドゾーンに突入するタコメーターを何度も映すのが心臓に悪い。。。
クリスチャン・ベール演じるケン・マイルズが実際にどんな人物だったか知らないけど、映画の中では車にしか取り柄がなく(ずば抜けているんだけど)、ややすれば社会不適合者の烙印を押されかねない人物だけど、奥さん美人でレース活動を応援しているし、息子も素直で純粋にお父ちゃんを応援してて家族愛が素晴らしい。ホント奥さん美人(カトリーナ・バルフ)
レースの勝利後や開発中の車に息子を呼んで隣に乗せるシーンは本当に素敵で思い出すと涙が出てくる。
映像や音楽がちょっとノスタルジックで余計に涙を誘います。
タイトルほどフォードとフェラーリの対決がクローズアップされている訳ではなく、主な対決はフォードの副社長vs現場でした。
あの副社長忌々しい!
そしてマット・デイモン演じるキャロル・シェルビーが中間管理職として壁になりきれず、副社長の無茶な要求をマイルズに漏らしてしまうのがこの映画最大の残念ポイントの一つ。
せっかく社長をレース車両に乗せて問答無用の説得をしたのに、なんで副社長の要求にぐらついちゃうかな~。(これも実話?どうなんでしょうね)
最後はただただ涙。
映画館だったから我慢したけど、自宅で一人だったら滝のような涙が出たと思う。
観て良かった。
今宮純さん
このフォードがル・マンで躍動する物語は、先般ご逝去されたモーター・ジャーナリストの今宮純さんが、高校生の頃のことだと思う。
きっと、血湧き肉踊ったのだろうなと想像してしまう。
この映画、車が疾走するスピード感だけでなくて、クラッチ、ギア、アクセル、ブレーキを素早く扱うドライバー・マイルズの手足の動きにも迫力があって、もう手に汗握る感覚がずっと続く。
モーター・スポーツは、コンストラクター、エンジンサプライヤー、ドライバーからなると言われるが、良いドライバーとは、コンストラクターとエンジンメイクへのフィードバックが適切ということも重要で、この時代は皆そうだったのかもしれないが、マイルズは全ての要素を兼ね備えていたということなのだろう。
そして、資金が膨れ上がれば膨れ上がるほど、大企業の関わりが必要になって、このストーリーでは、フォードを好きになりかけて、やっぱりフォードを嫌いになってしまう。
でも、ホンダだって、本田宗一郎さんが生きてた頃は一枚岩の感じで、本田さんがアイルトン・セナに、これからも良いエンジン作るからなと話しかけたら、セナが涙したエピソードも有名で、凄い企業だなと思ったが、今はなんか、フォードちっくじゃないのと、ふと考えてしまう。
僕だけだろうか。
モーター・スポーツはドラマチックだ。
この話もそうだし、レースでもレース外でも亡くなったドライバーの話は多い。
新作の寅さんに出演してた後藤久美子さんのご主人は、元F-1ドライバーのジャン・アレジだ。
多分、化石燃料のモータースポーツは、少しずつ形を変えないと将来残らないのではないかと思うが、時代の流れだからやむを得ないのだろう。
なんか、血湧き肉踊ったけど、セナのことなんかも思い出して、ちょっとセンチになってしまった。
改めて、今宮純さんのご冥福をお祈りしたい。
楽しかった🏎
かつての「プロジェクトX」風の企業ドラマと思いきや・・・
かつてNHKに「プロジェクトX」という企業ドラマがありまして、
弱小企業が社員の知恵と団結力で困難に打ち勝ち成功をおさめた姿を放送していました。
予告編見てそんな感じの作品かと思いきや、主人公サイドのフォード社は団結力皆無でむしろ後ろから鉄砲撃つのが大好きな役員だらけの問題企業であって、主人公(マットデイモン)がその中で悪戦苦闘するさまを描いている作品です。
最終的にレースには勝利しますがそれで大団円を迎えるわけではなくて、さらにひねり1回と後日譚があります。
甘すぎない終わり方は現実の世界っぽくて個人的には好きですが、このあたりは個人の好みかと。
ついでに言えば、ライバルのフェラーリの描写は乏しくて、この点、物足りなく感じた。
特別、レースに関心なくても楽しめる作品ですが、レースに関心ある人ならさらに楽しめるかと思います。
レースシーン圧巻!
モータースポーツ愛に溢れた作品
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