フォードvsフェラーリのレビュー・感想・評価
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ラスト50分の見せ場
車好きは必見!の映画でもなければ、興奮するレースアクションも終盤までなし。
映画の3分の2は人間ドラマを重点に描いてます。だから若干、間延びした感じが否めないかな。でもラストのレースシーンは見応えがありました。
アングルに大興奮
良い意味でストレートな作品
やっぱ!レース物って盛り上るね
主人公二人と家族を描く事に力を入れているので、思っていたよりもレースシーンが少ない。メインのルマン自体も短く、レース展開にもう少し時間を割いても良かったかも? 実際の展開に合わせたためと思うが、ブローで決着がつくのってどうなのだろう?
主人公格以外の人物描写も浅いかも?
あと、ルマン以降の描写は必要だったのか?観ていて一番気になった…
それでも、二時間半を意識せずに魅せる力はあると思う。
フォード現場VSフォード広報
それほどVSフェラーリしていない。
ストイックにマシンを調整していく現場の様子が観ていて楽しい。
現場の足を引っ張っている広報担当が憎々しく、良い味をしている(かなり嫌い)。
総括として、ブレーキ壊れすぎやろ。
このご時世に珍しい
個人vs組織
実話ならではの体感
タイトルに偽りあり、過剰過ぎる演出
原題でも Ford v Ferrari ですが…
主人公側であるフォード側にスポットライトが当たるのは当たり前ですが、「vs フェラーリ」が全くありません。
映画全体を通して、フェラーリ首脳陣やドライバーが合計で何十秒かはあって、首脳陣は外語を喋りドライバーはほぼ表情だけ、映画の中のフェラーリは、象徴とも言うべき「越えるべき壁」として出てきますがただそれだけです。
「vs フェラーリ」は期待しないでください、この映画は開発陣営とドライバーの「マイルズ物語〜愛すべき相棒シェルビー〜」です。
「マイルズ物語」として見た時、マイルズの愚直なレース愛とそれ以上の家族への愛、責任者としてマイルズ以上にシェルビーが葛藤しときに激しくぶつかり合うシーンは見どころの一つです。
一方で、過剰過ぎる演出が気になってしまい、まるで感情移入することができません。
レースを見れば「そうはならんやろ…」
ピットを見れば「こんなクズおらんやろ…」
を何度も感じることになります。
すみません、個人的に全く駄目でした
誰しもが味わう組織との闘い
CGを使わないど迫力のレースシーンや芸達者な
キャスト陣のアンサンブルも素晴らしいが、
特に好きなのは”フォード首脳陣”に抗うシェルビーと
ケンたちの姿勢そのものだ。
経営史を学ぶなかで、ヘンリー・フォード1世が”T型車”を
生産する『機能的組織』の経営モデルはあまりにも有名だ。
(劇中にもあったが)生産・流通・販売といった
生産工程を分業し、徹底的に効率を追求する経営理論。
確かにこれにより規模の経済が発生し、フォードのT型車の
コストや価格は下がり、結果として大衆が車に乗る
「モータリゼーション」をアメリカに起こした。
今日の巨大企業フォードがあるのもこの革命の賜物といえよあら、
だが、この理論は「市場の顧客の要望に俊敏に応えられない」「組織の上位層に意思決定権限が集中する」
「各分野(生産・販売・流通)のチームの分断を起こしやすい」といった問題が発生しやすい。
実際に劇中でも「フォードは時代遅れの親父が乗る車」と
言われたり、『ケンをチームからはずせ』や
『3台同時にゴールさせろ』といった注文が相次ぐ。
そんな現場の人間の感情をまるで機械の歯車のように
ぞんざいに扱う上層部に対し一度は病のためレース場を
去った男が、情熱を取り戻して泥臭く戦う。
燃えるじゃないか!!
俺たちの大好きな『負け犬たちのワンスアゲイン』ものだ!
さすがはジェームズ・マンゴールド監督。
資本主義の権化ともいうべき大企業の首脳陣と
シェルビーらの対立を軸に、観客をうまく感情移入させて
くれる。
『下町ロケット』や『陸王』などがヒットしているように
資本主義が限界を迎え、「働き方改革」が叫ばれるようになった現代日本においても夢と情熱を持って現実と向き合う
姿は心に響く。
また、ラストのシェルビーが車を走らせるシーンも、
冒頭の医者に心臓病を告げられるシーンとダブるように
見えるが、冒頭では「生活のために新たな道を切り開いた」のに対し、ラストは「ケンと果たせなかった友情のため、
夢のためにもう一度走り出す」といった全く違うニュアンスを帯びたものに見えた。
お見事!
愛ある自動車レース
レーシングムービーの系譜?
"この冬最高の興奮と感動をあなたに"とはこのこと
熱い!暑い!厚い!とにかくアツい!
その1.白熱のレースシーンが熱い!
腹に響く特大エンジン音。マイルズの最高なドライブテク。ル・マンの過酷さが伝わってきドライバーがいかにすごいのかが、よく分かる。
それにシェルビーとマイルズの友情も熱い!
どんぐらいかって?出来立てのたこ焼きの中ぐらい。
その2.鑑賞者のこっちが暑い!
企業同士の駆け引き。車の開発過程。これでもかなり興奮できるが、レースシーンはその100倍興奮できる。
エンジンの重低音、展開の読めないレース展開を観てると、知らぬ間に汗だく。すごく暑かった。真冬なのに袖をめくって前傾姿勢になって観てた。
その3.人間ドラマが厚い!
単に車好きだけが、楽しめる映画ではない。
むしろ車好きじゃなくても十二分楽しめる。
人間ドラマ、企業同士の争い。どれも一筋縄ではいかずに面白い。
実話には思えない程ストーリーが厚い!
車好きじゃなくても十二分楽しめるが私のような、車好きだと「おー!◯◯だー!」などとさらに興奮できる。
「映画高いからDVDでいいわ」だって?いやいやこの映画は映画館で観るから興奮するのだ。
私はIMAXレーザーで観た。
この映画はIMAXを薦める。
IMAXだとこれ程ないぐらい興奮する。まさに"体感"
余談 IMAXかドルビーシネマか
この選択はとても迷う。
ただこの映画を観て気づいた。
これから名言を言う。必ず覚えてくれ。テストにでるぞ
「IMAXは"量"ドルビーシネマは"質"」
最高!
7000回転の世界(商売VS勝敗)
*もう一度観に行ったので修正を若干かけました
マッドデイモン演ずる元『ル・マン優勝経験のアメリカ人』のシェルビー
(病気から後に会社を作り販売等へ転向)
と、癖が強すぎるクリスチャン・ベール演じる”天才”ドライバーのマイルズが
【大企業】社長『フォード』からの依頼で
『ル・マン』優勝を目指すお話です。
フェラーリ社をアメリカ資本で取り込もうとするが
フェラーリ社長が自社の(商売より技術・芸術の)車に対する扱いにプライドを傷つけられ、フォード社をくさす…(必見です)
フォード社長、顔真っ赤を通り越して赤黒くなります
そこからフォード社はレース参加を決めます。
マッド・デイモン氏演ずるシェルビーは思ったより『は』大人だった。
自分だったらトータルでフォードの副社長を4発ぐらい殴ってる。
シェルビーは、あの手この手で会社をすかしたり騙したりトークを駆使したり
自分が培ったレーサーの経験と商売トークを駆使する人になっていた。
・・・が、
■シェルビーチームはウルサイ副社長をさりげなく事務所に閉じ込めた上・
社長をレーシングカーに優しくエスコートして乗せてドリフト三昧…社長は良い意味で泣いた…)
■レースでは効かなくなったブレーキを無理やり交換する時”コレ部品だから!違反じゃない!”とシェルビーは委員会を押し切る
■自分の所にあったナットをそっとフェラーリチームの方に転がしてフェラーリチームをアタフタさせる。
他多々ありますが、シェルビー強い。さすが元レーサー・肝が座っている。
それよりもイッちゃってるのがクリスチャン・ベール演じるドライバーのマイルズ
初登場時から『サイズ違反』と注意されたレーシングカーのリアバンパー(?)をスパナで思いっきり殴って改造
→”違反にならなくなっただろぉおおおお!!!”
開発と折衝のシェルビー・ドライバーのマイルズ。この2人、底の底では一緒。
マッドが控えめかつ存在感もガツンと演じているからこそ
ベール氏が演ずるドライバーのマイルズの良さががさらに光り輝き良かった。
シェルビーばかり書いてしまったが
マイルズもまた本当に良い。
とにかく、レースの熱い部分と何とも言えない演技が観ていてたまらなくなる。
純度の高い”天才ドライバー・マイルズ”の切なさが全編にちりばめられている所が見ていてやりきれない。
観ているこっちがこぶしを震わせてしまったが、パートナーや家族のおかげで若干の救いはあった。
マイルズの家族ががっちりとマイルズを愛して信じている所が良い
妻も息子も父・夫マイルズを大切に見つめているシーンが随所にある。
もう言いたい事が多すぎてまとまらない
この手の”天才”は家族(特に妻)の理解がないパターンがあったので、事実に即しているならとても良い家族だ
レースシーンもエンジンの爆音が心地いい
マイルズの繊細なドライバーテクニックの見せ方も気持ちいい
観ている方は「もっと速くもっと速くもっと…」と前のめりになる中
『7000回転の世界はマシンが消え、肉体だけが残り、時間と空間を移動する』
この世界を疑似体験させてもらったのは感謝です。
最後、実話に即しているから、観客の思った通りにはならない
現実で(創作に満ち溢れた映画の様な)夢を見せるのは難しい
寂寥たる思い
最後の最後には解釈によっては光も見せていますが寂しかった…
そんな感じでした。
ハリウッド的映画
古き良きレースの時代が素敵
クールで熱い、まるでレーシングカーに乗っているかのような映像と炸裂音。
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