「「7000回転の向こうに すべては消える」」フォードvsフェラーリ Teiranさんの映画レビュー(感想・評価)
「7000回転の向こうに すべては消える」
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常勝フェラーリ社への挑戦と、
車の売り上げを競う為に、
ル・マン24時間耐久レースに挑むフォード社。
主にフォード社のカー・デザイナーやレーサー視点から
描かれた映画。
前半、やや退屈だったが、ル・マン24時間耐久レースは
臨場感があり迫力満点。
音響や、随所に挿入される渋い曲も良かった。
マイペースで癖の強いレーサーのケンが、
話題作りと車の売上伸ばしたいフォード社の意向
(ル・マン24時間耐久レースでフォード社3台
同時にゴールイン)に逆らい、
トップで、自らの記録を更新した後、
気持ちにケリをつけて従うも、
ハメられ、後から来た同僚に勝利を攫われる場面は、
これが「商売」である事を考えても切ないものがあった。
正直すぎるケンが優勝したら、レースには勝てても車は
思うように売れないだろう・・・それはわかる。けれど・・・
勝利者には賞賛を惜しまず群がってヒーロー扱いするけれど
敗者には冷たいアメリカ。
失意を感情的にならず、淡々と受け止めるケン。
妻、モーリーとの関係も良かった。
しかし・・・
「7000回転の向こうに すべては消える」
高速の、行きつく先は、消滅。
これもまた、切ない。
後日談は蛇足と感じた。
フェラーリ社視点のエピソードもあったら
良かったのに、と思った。
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