「仕事でモヤっとしたので観に行ったらね」フォードvsフェラーリ mimiさんの映画レビュー(感想・評価)
仕事でモヤっとしたので観に行ったらね
仕事でモヤッとしたことがあったので、スカっとしたくて帰り道に映画館へ行ってこれを観た。
冒頭から唸るエンジン音が耳に響く。こういう映画をこそ映画館で見たいんだよなあ、さあさあ私のストレスを吹き飛ばしてくれよ!と思いながら車が走る轟音を聞いていると、その音の派手さに反して画面に映る男は今にも泣きそうな顔をしている。これは思っていたよりかなり骨太な映画なのではないかと予感がした。
予感は当たり、とにかく満足の一本であった。
鑑賞後にレビューを見ていても、車マニアの方の熱い声、サラリーマンからの共感の声、多方面から高評価を受けているのが納得できる。色んな声が聞けて楽しい。
(なお私は車の運転は人並みに好きだが詳しくはなく、日がな一日ぼんやり過ごしているタイプの洋画が好きな地味OLです)
レースのシーンはかなり興奮できる。実際は数十分画面を見ていただけなのに、ほんとうに丸一日現場でレースを体験したかのような没入感が得られた。
登場人物は渋い男性ばかりだが、思った以上にクリーン!(描かれてる内容は必ずしもクリーンではないけれど) ファミリーでも楽しめるという意味でね。
冒頭からしばらくは「風立ちぬの系譜なのかな〜」なんて思いながら見ていたし、某あの監督さんが飛行機より車が好きだったらこういう作品を作ってるんじゃないかなあとか。(実際かなりジブリぽい!と思うシーンがあった!笑っちゃった)
邦訳タイトルにありがちなトンチキな副題がついてないのも大正解だと思う。
ポスターもすっきりしていて、かっこいい!
息子くん役の男の子、とても上手だった。
お父さんを思いやる、優しい子。