劇場公開日 2020年1月10日

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「7000回転の先にある、男たちの世界」フォードvsフェラーリ 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)

5.07000回転の先にある、男たちの世界

2020年1月18日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

2020年に入って早々、いきなり今年ベスト級の映画に出会ってしまった。

この映画は実在の出来事を題材にした、所謂ノンフィクションなのだが、「現実は小説より奇なり」とはよく言ったもので、これが実話なのか!という怒濤の展開の連続。正に血と汗と涙で出来た映画なのである。

この映画の主人公は二人。
かつてル・マン24時間耐久レースで優勝した唯一の米国人、キャロル・シェルビー。
性格に難ありだがドライバーとしての腕は天下一品の、ケン・マイルズ。
この二人の友情と執念が生み出した挫折と栄光と誇りの物語である。

仮にアカデミー賞選考委員が男だけだったら、まんまと作品賞をとりそうである。そんな例えがしっくりくるぐらい男臭い作風である。

夢見る少女も可愛らしくて魅力的だが、夢見る男も凄いのだ。夢、目標を目指してひたむきに車を作るシェルビー。ゴールを目掛けて一心不乱に車を走らせるマイルズ。
そんな彼らに立ちはだかる数々の障害。
それをなんとか乗り越えてからの、息をつかせぬレースシーン。そして最後の結末…等々、魅力的な要素しか無いのである。

上記した通り、完全に男映画なのだが、是非女性にも観てほしい。顔が良くて線の細いイケメンもカッコいいけど、たまには汗と油の匂いがプンプンな男前もいかが?

できれば映画館で、更に言うとIMAX上映している内にIMAXで観てほしい。圧倒的な臨場感で男たちのドラマを体感してほしい。

柴左近