アド・アストラのレビュー・感想・評価
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ブラピが素晴らしい!
SF宇宙映画として、インターステラーやゼログラビティなどの超名作と肩を並べる素晴らしい作品です。 未来の月や火星の宇宙ステーションがリアルで感動しました。とにかくブラピが素晴らしい!お父さん役のトミーリージョーンズも良いですが、少しだけ登場するリブ・タイラーや名優ドナルド・サザーランドがいい味出してしてます。
「PLAN B」制作作品に外れなしの法則は継続。深い喪失感と哀しみが漂う映像、音響、ロイ演じるブラッド・ピットの表情に魅入られる。心に沁みいる作品。
冒頭のシーンのロイの憂い漂う表情、彼の部屋から静かに出ていく女性。(フォーカスを合わせていないので、幻影のよう) 随所に挟み込まれるロイの抑制の効いた低音モノローグ。”脈拍は正常・・。大切でないものは排除し、重要な事に集中しろ・・・”(ブラッド・ピット、相変わらず声が良い) 深い喪失感が画面を覆う中、ロイにある過酷なミッションが宣告される。 これだけで、一気に大スクリーンに引き込まれる。 幾つかの場面では現代に生きる我々に対する暗喩、隠喩、警句とも取れるようなセリフやショッキングなシーンも提示される。(解釈はあくまで観客に委ねられる) 沁みる場面は幾つかあるが、 ・ロイが”偉大な宇宙飛行士”であり、”高邁な決意と使命感を持って”10数年前に幼き自分や母親を置いて宇宙の彼方に旅立っていった父に、アメリカ政府管轄の宇宙軍が用意した原稿を1度目は抑揚なく機械的に読むが、2度目では一瞬天井を見上げて一息ついてから、自分の言葉で話しかける場面。(現代アメリカ社会への警句その1でもある) ・漸く会えた父(トミー・リー・ジョーンズ)とのシンプルだが父と息子としての会話のやりとり・・。(現代アメリカ社会への警句その2でもある) そして、地球に帰還してからのロイの表情の変化と前半のシーンと同様に聞こえるモノローグの一部が変化している部分、今度は鮮明に映し出される穏やかな微笑みを浮かべた美しい恋人(リブ・タイラー)の姿・・。 ブラッド・ピットが抑制された演技の中でロイの明らかな変化を体現、表現する部分には唸らされ、矢張り凄い役者である事を再認識した。 <鑑賞後に心に深く染み入る余韻に浸ることが出来る作品。>
禅問答
「必ず、見つけだす。」というコピーから見えるような冒険譚ではない。暗く寒々しい宇宙を背景に、自己の孤独や感情を見つめる。まるで山水画のような作品。結末は人それぞれの倫理観から評価が分かれそう。
なんだこれ
途中で何度も寝落ちしかけた。 よって細かいストーリーはわからない。ただ驚くべきような出来事も最後まで全くなく、ブラピの意味があるようで無いような独白と共に淡々とストーリーが進行していく。 途中でアクションもあるけど、観終わったあとに、あれは必要だったのだろうか、と疑問に思うくらい本筋のストーリーに関係がない。 予告の雰囲気でエンタメを期待して行ったわけではないけど、それにしたって退屈すぎた。 シーンを考察したら深いテーマや比喩があるとかそういう系なんですかねえ。 最後の方で明かされる本作のテーマのようなものも、うーん、ありがちだなあ。
夢も希望もない映画
ブラッド・ピットの独白から始まったその声は、まるで「2001年宇宙の旅」のHALの声のようだった、そして映画の雰囲気もそのまま引き継がれたようで静謐な映画は進行していく。しかし残念ながらストーリーの方はブラピが海王星で遭難している父親トミー・リー・ジョーンズを迎えにいくというだけの映画で、トミーはサボっていただけというオチ。実際は宇宙に生命を探しに行ったがそんな物はおらず、自分の卑近なところで幸せを求めよと言いたかったようで、人類にとって夢も希望もない映画であったわけだ。相変わらず映像技術だけは素晴らしいがただあんなボロ船で何十日も過ごすのは無理じゃないかい、その辺はリアリティに欠けていたし宇宙軍の隊員なのにちょっと無能すぎたんじゃない。
いままでに無い宇宙物
すごく内省的&哲学的な作品。私にとってはいままでに無い‘’超退屈‘’な宇宙物でした。 ブラピ本人も「チャレンジングな映画」と語っていますが、ウーン、自分には良さが全く理解できず残念。 欧米でとても評価の高い作品みたいですが、もともと「神の領域」とかに馴染みの薄い日本ではどうなのか? ストーリーの平坦さ、暗い画面、ボソボソ唱える台詞の言い廻し、リラクゼーションミュージックの様なサウンド、凡てに寝落ちするには最適な作品でした。
暇で映画でも見ようかって人には良いかも。期待して行ってはいけない。
冒頭の成層圏アンテナあたりは期待できたんだけど、あとはちょっとSFだと思ってみてはいけない。科学的根拠など突っ込みどころは満載である。最近のハリウッド映画に良くある中国人出演者も必ず出ます。 父と子の確執に無理やりくっ付けて、感動的にしようとかかえってつまんない。 反物質とか無理やり出した割には、説明も理由も不明のまま、最後に地球まで生還する。なんだか納得しずらいままエンドロールって感じ。 それでも眠くならずに、最後まで見れたから普通の出来なんですかね。話の辻褄や、理屈で見てしまうと楽しめない。 700円くらいはとってもいいかな、ツタヤの5枚千円で見るよりは音が良くて画面が大きいだけ、映画館の方が楽しめる。3点だけど2.5点がホント。
オバケの肝試しならぬ、宇宙への孤独と絶望試し。43億キロの彼方に待つモノとは?
100年後くらいの月にも火星にもステーションを作り人類が行き来出来る様になった近未来。主人公の父クリフォードが地球外知的生命体を探しに海王星まで行き消息不明。息子ロイは自身も宇宙飛行士の道を選び、秘密を抱えながら父の謎を追いかける。 な〜んて、父の謎を追いかける話が最重要っぽく聞こえますが、上記にも記載した「秘密」の為にロイは追いかけちゃう訳ですよw 5万人も犠牲者を出しているあるもの存在。 なんだその有り得ない小さい発生源の割には強力なヤツは?ww この作品は「ゼロ・グラビティ」の様に宇宙空間のある限定的狭さの話では無く、広大過ぎる太陽系の話。(太陽系の割には少し淡白ではありますが。) また、「インター・ステラー」の様に宇宙論や哲学が混じって凄く難しそうなものでも無く、話としては現実路線です。 映像も現実味があります。ガンダムアニメを観ていた方には「未来はそんな方向にいくのね」的似ている設備も出ますので、楽しめると思います。 やはり、ツッコミが入るのは父と子の親子関係でしょうか。正直つまらないw 親子関係の話よりかは、「人間としての在り方」が描かれていると思います。 いますよね。ある発明や目標の為に周りを犠牲にしてまでも、自分を孤独にしてまでも突き進もうとする人間。 いやいや、前に進む為には協力や周りの信頼が大事なんだ。それが人間なんや。 その二極化がこの作品では楽しめました。 宇宙モノでこの内容は珍しいと思います。 地球から遠く離れれば離れる程、孤独と絶望に苛まれる人間模様。43億キロの彼方に待つものとは? ラストにて昔の人は「母なる地球」と上手く名付けたなと思わせてくれる作品です。
病んだ親子の壮大に見える個人的物語
よく考証を重ねただろうサイエンスフィクション要素に、極めて個人的哲学的な物語。 父と子のそれぞれの人生観、生き方、綺麗に解決した分けでは無いが主人公が大切なものを悟るまでの、人類を巻き込んだ壮大に見えるもあまりに個人的な物語だった。 謎も大した事が無いし、地球外生命の発見に憑りつかれた父の判断も頷けない、重要なミッションなのに軍はなぜ科学者だけに任せたのか。 観客を飽きさせない為に無駄に突っ込んだ、月の紛争や遭難シャトル、軍との確執などもなんだかいただけない。 全てが主人公の悟り(大事なものは何かね)をえるだけの為の犠牲ならば、あまりに代償が大きかった。でも待てよ、万人はなかなか変わるものではない。これくらい大きな出来事でようやく分かるのかも。それを映画で見せてくれたのなら、意義がある気がする。 事実この映画を見ていて家族や友人の大切さを再認識した。いつも側にいてくれる人に感謝したい、そう思えた。だからこの映画、万人受けしないだろうけど割りと好きかも。 こんなエンターテイメントでは無い映画をプロデュースするブラピは、深い映画愛を持ってるし、自らの人生にも当てはめて、思うところがあるのかも知れない。
宇宙×ミステリーは哲学だった。
宇宙に独りぼっち系の映画は映画館で観ると 決めている。 映画館の暗闇と宇宙が重なって、 主人公と一体化出来るから。 しかし、今回ほど、孤独を感じる映画もない。 例えば宇宙を目指したり、 地球に絶対戻るんだ!という明確な理由がないから 自分はここで何してるんだ、 自分は一体何がしたいんだ?となった。 主人公も父親に会いに行くのは、 本当に会いたいのか、そもそも本当に生きてるのかも 答えは分かってなかったはず。 孤独の答えは確かに親父が持ってたし、 親父と会う事で孤独の答えが分かったような 気はするけど、 この壮大さに対してテーマが小さ過ぎる気がした。 何か大きな謎が残ってるはず! コイツは地球で何かしでかしたはず! 最後にそれが解き明かさるはず! 主人公は精神を病んでいて、自分の世界の話では? と思い込んでた私は、とても拍子抜けしました。 とは言うものの、合間合間におおっ!と思わせるフック が用意されてて飽きずに見れました。 最終的には人形のような感情のない怪しげな 人間の描写は何だったのか? 単に主人公が息子だったからだけなのだろうか?
孤独な宇宙空間で内省し自らと家族、未来と向き合う哲学的な作品
宇宙をテーマにしていますが、一言で言うならばとても“地味”な作品。描写はリアルで生活感を感じますし、宇宙空間なので物凄く静か。でもだからこそ宇宙の広大さ、そこにいる孤独、未知なる怖さ、飲み込まれそうな恐怖が際立っていました。 とことんリサーチして作られたということもあり、宇宙に行ったことがなくても、宇宙旅行や火星移住が当たり前になった近未来の生活ってこんな感じなのかなと実感が沸くのが、まず宇宙モノの映画として新鮮。 映像が凄いのは言わずもがな。宇宙空間や火星の景色、宇宙飛行士の目線から見た世界。どれも宇宙の美しさや怖さをたっぷり堪能できます。特に宇宙飛行士の目線から見た景色はヘルメットという隔たりを通した宇宙が、質感も含めて感じられました。 正直、エンタメSF映画を期待していくと、舞台は宇宙だしテーマは壮大だけど作りは非常に地味なので少子抜けするかも。 でもブラッド・ピットの変化する表情(劇中での変化が素晴らしい)や星々で異なる世界の表情、宇宙船での暮らしなど派手さはない中でも見所は勿論あるし、何より大きなスクリーンで観る宇宙の景色の没入感は凄いので、劇場で観るべき作品だと思います。
ジャパンプレミアで鑑賞
ブラピ登壇のジャパンプレミアで鑑賞。人類を救うというテーマは同じですが「インターステラー」や「アルマゲドン」といった作品とは異なり、本当に「未だかつて誰も観たことのない作品」でした。ラストまで展開が読めない面白さと、ブラピの演技が素晴らしく、2時間釘づけ状態です。落ち着きのある静かで壮大な宇宙の旅には、度重なる予想もしない試練が待ち受けており、とてもシリアスで心にずっしりとくる作品でした。宇宙飛行士としてはブラピ演じる主人公ロイが最強かも知れません。10分間の短い舞台挨拶でしたが、ニコニコしたブラピが見れて良かったです😍。
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