アド・アストラのレビュー・感想・評価
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Dark SciFi Adventure
Brad plays a brooding character on a deep solar system rescue mission. The film stands out for its pessimistic forecast of American-dominated human society based on the present era. It's a little more glum and believable than what we got in Blade Runner 2049. As a big budget space epic, it has a cartoon side with action and intensity--but there's enough Kubrick isolation to elevate your headspace.
広大で、同時にちっぽけな自分探しの旅
宇宙の彼方で消息を絶った父親を探すため、遙か彼方の海王星まで飛んでいく。それは、父の失踪以来、人間らしい感情が麻痺してしまった主人公の宇宙飛行士にとって、"自分探しの旅"と言えるもの。何と広大で、同時に、ちっぽけな話であることか!?だが、本作は描き尽くされ、開発し尽くされた宇宙映像に新たなアップデートを試みている。それは、映画の冒頭に訪れる。また、地球から月を経由し、さらに火星から海王星へと向かう宇宙旅行の楽しさは格別だ。まるで、旅客機での旅と見紛う笑える演出が途中に用意されているし、何よりも、俳優ブラッド・ピットが披露する、彼としては珍しい熱量のグラデーションが明確な演技が新鮮だ。昨今、俳優引退が囁かれるブラピだが、それを見ると、「今後も魅力的な企画があれば出演するつもり」という本人のコメントに嘘はないと思う。だが、勿論、それは「今後は必然的に俳優の仕事は減していく」(ニューヨーク・タイムズのインタビューで)というのと同義語。それでも、前作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」ほどではないが"サービスショット"も少し用意されている。ここしばらくは、スター、ブラッド・ピットを堪能しようではないか。
壮大な映像、シンプルな物語。科学的には微妙
監督が古代ギリシア叙事詩「オデュッセイア」やコンラッドの「闇の奥」(「地獄の黙示録」の原作)の影響を公言しているが、こうした情報がある種ミスリードとして機能することぐらいは触れてもいいだろう。月、火星を中継して太陽系の果ての海王星まで旅する映像は壮大でクオリティも見事だが、宇宙の真理や地球外生命の存在等、知的探求心が刺激される内容かどうかは観る人次第かも。 ハードSFを標榜するが、科学的正確さより娯楽性が重視された描写も。冒頭の宇宙アンテナは静止衛星と同様に衛星軌道上にあると思われるが、事故後にアンテナから離れたブラピや破片がすごい勢いで垂直に落下するのは変。また、大気のない宇宙空間で核爆発による“爆風”を航行の推進力に利用するというトンデモな場面もある。さらに、長期の宇宙飛行から地球に帰還した宇宙船と飛行士に、救助者が防護服なしに接近、素手で接触するのも雑だ(放射線等にさらされる)。
青い鳥とグランブルー
アメリカ人らしい発想が随所に散らばっていた。 いい悪いではなく、彼らが考える世界観がこの作品だと感じた。 SF 近未来世界 ロイは宇宙軍に所属し絶対的命令のもとで、自分自身が何者なのかを明確な意図のないままに手繰っていくのがこの物語なのだろう。 誰も知らない宇宙のはるか彼方の先を見続けた父 「目の前のものを見なかった」 この言葉に従来のアメリカという国そのものが象徴されているように思った。 そこに、アメリカが突き進んできた戦争という政策の先には、答えなどなかったのだ。そう解釈した。 リマ計画の失敗は、宇宙軍のメンツにかかわる。 だから父を処分する。 宇宙でも起こる資源の奪い合いは、「西部劇時代と同じ構図」で、アメリカ人が認識している人類だ。 「犠牲」を、宇宙でもロイの目的に向けても普通のことのように描いている。 さて、 物語の中で頻繁に出てくる「感情チェック・心理検査」 物語上の設定は、任務達成に関する成功率を導き出しているものと推測するが、このSF世界での最もコントロールが難しいのが「人の感情」だということがわかる。 任務に対する感情の変化 動揺… ロイは常に平常時を崩さない人物として設定されているが、実は彼の思考にあるのは父であり、別れた妻だ。 一緒にいても遠くにいるロイに、妻は耐えきれなくなった。 ロイにとってこのミッションは自分の尊厳にかかわることで、 自分こそが父の真実を知るべき立場にあることを強く認識し、エレンの助けもあってケフェウスに乗り込む。 このロイの一大決心は、彼の人生を大きく左右する。 それと対比しているのが命令に対する絶対服従だ。 ここは特にアメリカ人らしい描き方だと感じた。 彼はついにリマに行って父を発見するが、父は「遥か彼方先ばかりを見続けて、目の前のものを見れない」人だった。 父は従来のアメリカの象徴なのかもしれない。 ロイは父の意思に従いハーネスを切る。 父の信じるグランブルーの世界に彼をリリースしたのだ。 父との決別はまぎれもなくロイが下した判断で、ロイの新し生き方を示唆するものだった。 タイトルの意味は、ラテン語からきているようで「困難を乗り越えて星々へ」という格言を意味しているようだ。 この困難とは、父という存在と過去、軍という絶対服従世界において「自分で考え答えを出す」ことを意味していると思った。 どんな状況でも命令に従うのではなく、自分で考えて答えを出すということだろう。 「知的生命体を発見する」 この大きな目標はまさに「青い鳥」と同じ構造で、探し求めていたものは、「自分たちだった」ことになるのだろう。 ホモサピエンス = 知恵のある人 賢い人 我々は本当に賢いのだろうか? この「消えゆく種族」の未来は、「私たち」にかかっているのだろう。 宇宙人が我々の未来を何とかしてくれるはずはないのだ。 最後にロイは軍の心理検査で話す。 「重要なことだけに集中して、他は顧みない」 この言葉は一見、軍の意思に従うように思う。 しかし、 「将来のことはわからない。でも心配はしていない。身近な人と苦しみを分かち合ってゆく。私は生きて、愛する」 この言葉は、今回の出来事で彼が導き出した答えだろう。 この「生きて、愛する」ことこそ、知的生命体の根本的思想だとこの作品は言いたいのだろう。 さて、 宇宙の果てと目の前のものという対比 宇宙に答えを求め続けた父と、いまこの目の前の幸せを感じたかった妻 その両方に挟まれたまま宇宙へと行ったロイは、人類の答えは「目の前」にあることに気づいた。 この作品は、 このことを言葉ではなく、日本的な表現を用いて描いたのではないかと思った。 ロイの心境は、心理検査の中に隠されている。 このあたりが当時の新しさだったのだろう。 ただ、 設定のわかりにくさと問題の根本のわかりにくさがあって、多少間延びする感じになってしまったことが惜しかった。
Calm and thoughtful, but inside of him is…
This film is great. No aliens, no evil galactic empire or time dilation are your enemy, but the functioning human systems, trapped human ideas and most of all, your own thoughts are quietly and overwhelmingly confronting you as you wanna go ahead. It’s a space era human SF story. All scenes are beautiful and convincing. Kudos to Brad Pitt and the film production crew for their articulation and bravery. この映画は素晴らしい。エイリアンも、邪悪な銀河帝国も、相対論的時間の遅れも敵ではない。しかし、機能する人間のシステム、囚われた人間の考え、そして何よりも、あなたが前に進もうとする時あなた自身の考えが静かに圧倒的に立ちはだかる。これは宇宙時代の人間SF物語だ。すべてのシーンが美しく、説得力がある。ブラッド・ピットと映画製作スタッフの表現力と勇気に称賛を。
こってりしたSF考証のハードな画面
主演ブラッド・ピット。 【ストーリー】 優秀な宇宙飛行士のロイは、衛星軌道近くのアンテナ作業中、原因不明のサージ事故に遭う。 感電爆発を避けて大気圏に突入するも、冷静に対処して無事に地上にたどり着く。 仕事がなくなり、オフを孤独にすこすロイ。 父親のクリフォードは宇宙開発時代で英雄になった宇宙飛行士だったが、幼少期に海王星への探査ミッション・リマの船長として旅立ち、そのまま行方がわからなくなった。 緊急でアメリカ宇宙軍に呼び出されたロイは、父からの肉声メッセージが届いたと知る。 そして地球で大きな被害を出した大規模なサージ事故が、リマの反物質発電機によるものである、と。 「君には火星に行って、レーザー通信でクリフォードに呼びかけてもらいたい」 軍高官の命により、ロイは月経由で火星に飛ぶ。 まず目につくのは、雄大な背景美術とSF描写の的確さ。 高高度まであるアンテナ、月面車両の挙動や空中に投げ出された時の無音、そして反射光のない夜側の闇。 最新の観測や研究を反映させた火星や冥王星の姿も、SF好きにはたまりません。 全盛期のブラピを覚えている人には、地味すぎるストーリーとキャラクターですが、考えたらこの人もこの時55歳。初老です。 父親役のトミー・リー・ジョーンズも好演してますが、父親の友人役で、先日(6月24日)亡くなられたドナルド・サザーランドも、また存在感たっぷりです。 しかし見る度に思いますが、キーファー・サザーランドってお父さんの生き写しだなあ。 クライマックスにも大きなドンデン返しがないようなヒューマンストーリーですが、登場人物は克明に作りこまれていて、大人の鑑賞に堪えうる内容になってますよ。
このろくでもない、すばらしき世界
地味で単調な物語。でも、それが宇宙旅行のリアルなのだろう。宇宙が退屈すぎておかしくなってしまう人もいれば、人恋しすぎて軌道に戻る人もいる。 映像は素晴らしかった。映画館で見るべきだったかもしれないけど、きっと途中で睡魔と必死で戦うことになっていただろう。 それにしても地球外知的生命体を探すプロジェクトのリーダー役の俳優が、極東で地球人を調査する地球外知的生命体を演じているとは、キャスティングした人は知らなかったのだろうか。
掴みはよかったのに😣
視聴1時間もたずにギブアップしてしまいました。 ブラピ、トミーリージョーンズの起用が勿体無い退屈な作品だと思います。 公開当初から食指が伸びず、観ていませんでしたが、その直感が正しかった様です。 長編のインターステラーは、始めからエンドロールまで集中して観られたのに、同じSF映画なのにこうも観られなくなるとは、本当に作品とは作り手次第、なんですね。
話どうこうより物理的に正しいのか?
父を探しに遠い宇宙の彼方に行く話。 宇宙を舞台に、孤独との闘い、 父との対峙を描いてて SFというより人間ドラマの印象が強かった。 父が最後まで頑固すぎてつらかったです。 遠くから息子が迎えにきたのにそれはないよ お父さん、、、 上映時にブラピが宇宙に行くと聞いて 気になってたけど評判の悪さが気になり見送り。 Netflixにあがってたのでヨシと思って観たけど 評判通りって感じでした。 可もなく不可もなく。 タイトルにも書いてますが 宇宙で落下するのってあり得るんですか?笑 あと、海王星まで行ったのに 地球との時差?がないように見えたのですが。
しょうもなかった
ストーリーもしょうもなかったが月面でカーチェイスとかロケット内で発砲するとかやめた方がいいと思う。危ないし。みんな死んじゃったことの責任取らないのか? 宗教とか心理テストとかなんかの伏線かと思ったら関係ないし。
古今東西で語り継がれる「父と息子の愛憎入れ乱れる物語」という形式を、ブラッド・ピットの抑圧的な演技を中心に描く。
エリート宇宙飛行士として活躍するロイのもとに、上層部からトップシークレットの任務が舞い込む。それは16年前、同じ宇宙飛行士として地球外生命体研究に尽力して行方不明となったロイの父親の探索だった。 宇宙に行き来することが当たり前となった近未来を舞台に、古今東西で語り継がれる「父と息子の愛憎入れ乱れる物語」という形式を、ブラッド・ピットの抑圧的な演技を中心に描く。 全体的にストーリーがぼんやりしていて結局、何が言いたいのだろうと思ってしまうが、リアリティ溢れる宇宙空間の映像は美しい。
心理戦のような展開
ブラッドピット扮する宇宙飛行士ロイマクブライド少佐は、トミーリージョーンズ扮する知的生命体を探しに行って29年前宇宙で行方不明になった父親を探しに宇宙へ旅立った。 宇宙物ではあるものの心理戦のような展開だったね。ちょっとブラッドピット主演作には珍しいあまり動きの無い作品かな。それにこの展開ではロイが何しに行ったのか意味が無くなるんじゃないかな。
この映画の良さが分かる人間で良かった!!
まるで美しい"地獄" 傑作とかそんな表現で収まりきる映画ではない。 深く深く心理の底をえぐられ酸素を感じなくなる。 テーマ、演技、映像。全てが限界を超えている。 ブラピ映画ベスト。 人生そのもののような映画で 宇宙・地球外生命体(目標、夢や願望)を求め見えなくなってしまう 近くにある大切なもの(家族や感情を表現すること)に気づくヒューマンオペラ。 映像美と音楽も完璧過ぎる。 人間と宇宙、静と動、近と遠を捉えた ヒューマンドラマとしてもスペースオペラとしても最高峰で究極の化学反応を起こした大傑作!! 全人類に観てほしい!! 不動だと思っていた宇宙映画の王者インターステラーにアド・アストラが並んだ。 2本とも壮大な宇宙を舞台にしているけど、"親子の物語"という純粋な人間ドラマが共通している。 傑作の域を超えてる。
宇宙を舞台にしたヒューマンドラマ
人類が知的生命体の探索に乗り出した未来。宇宙飛行士のロイは行方不明になった父が生存している可能性を知り…。 壮大な宇宙冒険映画と思いきや1人の人間の再生劇に全振りしたヒューマンドラマ。地味な作品ではあるが複雑な役柄を演じたブラピの演技に惹かれる作品でした。
睡眠ガス放出
とにかく、仕事の疲れ?のせいか…夕食後のひと時をこの作品に捧げたけど…幾度となく寝落ち…その度に遡り観直し…を繰り返したけど、なんか全然面白くなかった(だから眠いんだと思う)。 凶暴化した実験動物が襲ってきたりとかは別に要らないと思うし(特にストーリーとの関連性もナシ)、…ごめんなさいね、観落としてたらアレなんだけど、トミー父さん、16年間も宇宙でどうやって生きてたの??16年だよ??…まぁ、それは良いとしても、ちょっと2人のやり取りも含め、パッとしないのは宇宙がテーマだからなのだろうか…?
インターステラーになろうとして失敗した印象!!
なかなか入り込めませんでした。寝る前にウダウダと考え事をしているような台本です。夢の中にいるような妙な感じでした。インターステラーになろうとして失敗した印象です。
宇宙に行く方法がやたら旧式
ブラッド・ピットじゃなかったら最後まで観なかったかも。 太陽系の果てまで行けるほどの宇宙技術があるらしい世界観なのに、ロケットが旧式(今現在のテクノロジーとさほど違いが無い)のに違和感ありすぎる。些細な機内サービスにも大金がかかっていたので、この世界でも宇宙旅行は結構な高額なのではと思うのだが、その割にセキュリティがザル。ロケットに忍び込めるとか無理すぎませんか? 最初はワクワク感あったんだけど。ストーリーも宇宙にする必要あったんでしょうか。 壮大な父の家出 宇宙編 【完】
43億キロの旅
なかなか映画の評価が難しい作品。面白くはないわけではなく、ブラピの渋い演技も魅力的です。でも43億キロの旅というあまりにも広大なスケールな割には物語がシンプル過ぎて物足りなさを感じます。 ただ、シンプルな物語の割には、余計なサブストーリーが過剰なのが気になる作品でした。宇宙の旅の途中で漂う別の宇宙船を調査した時に人食い?猿のような怪物が登場しますが、正直あのシーンは必要だったのかが分かりません。自分探しのシンプルで静かに進む物語に水を差されたよう。 他にも月を車で移動中に盗賊?みたいな集団に襲われたりとか、こういうオマケ話はやめた方が、映画の評価も高くなったんじゃないかなって思います。せっかくここまでシンプルな物語にしたのですから。 ロイの自分探しと共に、父親と息子の愛の形も一つのテーマだったでしょう。43億キロの旅で父親への思いの変化が面白く描かれています。実際に父に会った時は、なかなか感慨深いシーンでありますが、父親の心理はいまいちつかみきれないところもありました。なにかヤケになっているだけのような。 そんな感動シーンの後には、宇宙船の一部を盾にしての脱出というスーパーマンみたいなあり得ないシーンが続きます。これは絶対生身の人間ではあり得ないシーンのため、折角の感動も正直ちょっぴり冷めてしまいました…。 ということで、本作は宇宙描写の素晴らしさとブラピの渋い演技に尽きますね。
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