「どこまで行っても人は人」アド・アストラ ruさんの映画レビュー(感想・評価)
どこまで行っても人は人
公開週に観に行って「面白かったな」と満足していたので、久しぶりに覗いたレビューでの低評価に驚いています。
ところ変われば人も変わる…とはならず、この作品の宇宙で起こる出来事はもれなく地球的。
開発された惑星のエアポートにはファストフードのチェーン店。資源をめぐる争い。破綻するチームワーク。どこまで行っても人は人。
宇宙に行ったから全知全能になる訳でもないし…現状こうなるしかないよね、というリアリティを感じましたし、ある意味夢(ファンタジー)のない宇宙映画なのかもしれません。
やっと出会った父親を説得する場面など、介護施設に帰ろうよと空しく押し問答をしているようでしたし…。
併せて宇宙空間の静かな怖さや、その中での人間の無力感など、SFで観たいシーンが盛り込まれていて魅了されました。
宇宙飛行士が感じる、湿度と温度の懐かしさは如何ほどでしょう。
ラストシーンのコーヒーが心身に染みました。
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