「現実と虚構の間に輝くもの」テリー・ギリアムのドン・キホーテ アンディ・フクさんの映画レビュー(感想・評価)
現実と虚構の間に輝くもの
やっと完成したのか位にしか前情報なく観たけど、
いやぁテリー・ギリアムにやられた!
嘘かホントか行ったり来たり、トビーと一緒にドン・キホーテの世界に迷い込む。
過去も混ざりながら、ドン・キホーテと荒涼な土地を旅していくうちに、自分も一緒にいるような熱く乾いた風と土埃を感じる。
どのシーンも美しくて、大きなスクリーンで観られてよかったとうっとりしながら観てました。
ちなみに原題は『ドン・キホーテを殺した男』。いろんな意味でそのとおりのお話でした。
ユニークでシリアス一辺倒にならない、そして声も素敵でアダム・ドライバーがとても良かった。『ブラック・クランズマン』も良かったし、カイロ・レンだけじゃない、今後楽しみな俳優さんになったね。
頓挫したジョニー・デップ(嫌いじゃない、むしろ好きだけど)版よりもずっと良くなったかも。
虚構がモザイクのように入り交じるテリー・ギリアムの世界が苦手な人は退屈で長い時間に、
『未来世紀ブラジル』好きな人は最高の2時間半が過ごせるはず!
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