「どう評価していいか正直分からない映画」ハウス・ジャック・ビルト 克晴さんの映画レビュー(感想・評価)
どう評価していいか正直分からない映画
殺人を通じて芸術を表現するシリアルキラー、と言えばなんだかありがちな感がありますが、本作はそんなテンプレを大きく飛び越えた、良くも悪くも悪趣味極まりない一本になっています。
正直テンポはひどく悪いし、あんだけ証拠隠滅が雑なまま何十人も殺して捕まらないわけがないし、途中から唐突にイメージ映像増えるしで、なんじゃこりゃって気持ちは常にありました。予告で途中退室続出って煽ってますけど、単に退屈なだけだったんじゃないかと…
しかし同時に、執拗にねちっこく描かれた主人公のこだわりが、頭にこびりついて離れないのもまた事実。それを表現するマット・ディロンがまた好演。何考えてるのか全く分からない、常に不穏な空気しか感じない不気味な主人公から目を背けられませんでした。
というわけで、一応折衷案的に点数はつけましたが、正直言ってプラスにもマイナスにも振り切りまくっていて評価不能ってのが本音です。
ちなみにグロ表現ですが、場面としてはそこまで多くないのですが方向性がめちゃくちゃに悪趣味。グロには慣れてる私もさすがに本作は胸焼けしました。グロ耐性ない人は絶対に見ちゃダメです。
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