「乙一?」ハウス・ジャック・ビルト ユージーンさんの映画レビュー(感想・評価)
乙一?
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今作の監督さんの作品は「ダンサーインザダーク」しか観たことがなく、悪趣味ではありますが、今作でもまた「ダンサーインザダーク」のあのラストシーンのような衝撃映像が観られるかと思い、観賞しました。
結果的には、序盤の殺害シーンがやや物足りなくもありましたが、死体をいじくったり、それらで家を建てるシーンなどは見応えがあり、変に興奮を覚えました。なんだか、小説家の乙一さんの初期の短編作「seven room」と「冷たい森の白い家」を映像で観られたような喜びがあったからかもしれません。
今作の大半が、殺人鬼であるジャックの殺害の手口や、思考(嗜好)を、精神鑑定的に追体験していく内容でしたが、決して彼のような存在を肯定するわけでも崇拝させようというわけでもないのでしょう。
最後の最後まで観れば、それは明らかですし、エンディングでも、それを念押しするような選曲でした。言わば、本編が丸々振りだった、というような作品でした。
退屈とまではいいませんが、二時間半にもおよぶ前振りは、やや冗長に感じましたし、表現も独特なため、正直、かなり疲れました。
とはいえ、おもしろかったです。
自分がこの作品をレンタル店でジャンル分けするとしたら、まず間違いなくコメディに陳列します。
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