「倫理が芸術を殺す」ハウス・ジャック・ビルト momo8さんの映画レビュー(感想・評価)
倫理が芸術を殺す
倫理が芸術を殺す…と云うことで、
至極アーティスティックなこの作品に倫理は存在しません。
レイトショー30人弱の観客…皆さんどんな映画か覚悟の上でチケットを買ったと思うのですが、やはり途中で退出された方がありました。
まさかの最初の被害者がユマ・サーマンと云うことに気付かない失態を犯してしまいましたが、反芻する場面で気付いてビックリ。
最初はちょっとした苛立ちから殺人を犯してしまったジャック。ところが警察はニアミスするも逮捕しない。で、どんどん殺人を重るジャックは死体のコレクターみたいになるという殺人鬼のお話し。
恐ろしいことに、殺人場面に段々慣れてきえ、アゴの下から頭頂部に向けてナイフを刺して殺された人は、刺されてから大きく口を開けるのだが、そこにナイフがキラリと見えて…私は思わず『カッコいい殺し方じゃん』と。アカンアカン、慣れとは恐ろしい。
殺人の合間にグレン・クルートのピアノ演奏シーンやゴーギャンやピカソの絵画が挿入されています。ドラクロワのダンテの小舟も出てきますが、なんと動き出す!!登場人物達が扮しています。
最後は地獄に落ちますが、なんかとても美しい。
脳が震撼したのか?帰宅してからも全然眠たくならなかった。ワイルド・スピード観た時と同じ現象でした(笑)
ワンコさんコメありがとうございます。コールドウォーも観ましたょ(^-^)v切なく美しかった。ただ私、歴史全般とクラシックに弱くペラペラに薄い人なのでもっともっと勉強が必要なのを痛感しました(>_<)
グレングールド、良かったですよね。
僕は、ダンテの神曲が何気に組み込まれてると思ったんですよ。神曲は天国と地獄を階層で示す物語をトスカーナ語でも書いて、協会から追放されたんですけどね。スタイリッシュでした。
最近では、コールドウォーという映画に、ゴルトベルク変奏曲が挿入されてます。もし、気が向いたら。