リアム16歳、はじめての学校のレビュー・感想・評価
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嫌味なく、微笑ましさがこみ上げてくる自我の目覚め、思春期ムービー
母の教育方針に従い、学校に通わず自宅学習を続けてきたリアムが、高卒試験のために訪れた公立学校でふと気になる女の子に遭遇。その瞬間から「彼女とおしゃべりしたい!」の一心で思春期と自我の目覚めの幕が一気に上がる・・・。そんな“初めての学校生活”をユーモラスに、そして可愛らしく描き出した一作。 シングルマザーと年頃の息子のやり取りがまったく嫌悪感なく、微笑ましく受け取れるのも、これはひとえに俳優陣の力量とコンビネーションの表れなのだろう。他にもカナダ映画ならではというべきか、アメリカに似ているようでいて、学校や自宅内のインテリア、それに若者たちのファッションなども微妙に違っていて、様々な箇所で見られるパステルカラーで彩られた日常空間が目を楽しませてくれる。 それほど大きな感動や余韻を残すことはないものの、まるで気の置けない友人のように自ずと観る者を味方につけ、応援したいと思わせる映画である。
脱「壁の花」
主人公リアムの母親クレアは壁の花だ。パーティなどで誰とも話すことなく孤独に過ごす人。日本風に言うなら「ぼっち」だろうか。
クレアにとって学校生活というのは辛く寂しいことなのだ。
リアムに対する愛情から、外の世界は害悪だといい、寂しい学校生活から切り離そうとしたため自宅学習をさせているというわけだ。
しかし、学校で孤独になったり、女の子と仲良くなれなかったりすることすら知らないリアムは、心を奪われた女の子に近付くため学校へ行きたがる。
クレアは、学校で経験するかもしれない、クレアが言うところの「害悪」をリアムに経験させようとする。自分も一緒に。
この一連のハチャメチャさが笑えるし、ちょっと大袈裟に描いているのもいい。
基本的にはコメディ作品であり、青春ロマンスものだからだ。
クレアは確かに青春を謳歌することは出来なかったのかもしれない。
しかし、学生時代にそうだったからといって「今」も同じとは限らないのだ。つまり、まだ青春、またはそれに準ずることは取り戻せるのだ。
学校の校長はクレアに熱烈なアプローチをしてくるし、クレアと同じく壁の花だったアナスタシアはパーティではしゃぎまくり、リアムとキスまでしてしまう。
リアムの短い学校生活は、順風満帆で楽しいことばかりではなかったかもしれないけれど、何事も経験しないことには先に進めない。
エンディングのあと、リアムに良いことがありそうだと思えるのは、作中で色々なことを経験したから。それを私たちは観ていたから。
今度のリアムはうまくやれるように思える。
過干渉気味のシングルマザーから徐々に自律していく少年の姿をコメディタッチで描く小品
ジュディ・グレアが演じる息子を溺愛するシングルマザーが魅力的である。そして、観ていてそれが全く嫌悪感を感じさせない。 一番の親友が母親。友達リストにはたった3人の名前しかないリアムが公立高校デビューする経緯と当初の母親が立てた計画より長く公立高校にいることになった理由も分かり易い。(そりゃ、魅力的な女子がいたらそうなるわな) 善人しか出てこないお気軽に観れるコメディの小品であるが、観る人によっては心に残る作品ではないかなと思った。 <ぎりぎり劇場で観れた作品でもある。地元(とはいえ、わが家からは40分車を走らせる場所にあるのだが)にあるミニシアターは映画好きには優しく、有難いものである。本論を外れるが、こういうシアターがあるというのはその都市の文化度を高めるのではないかと思う。>
カナダ映画
どうしたものか 感動はしない カナダ映画はこんなにpopで明るいんですね。 でもこどかなじめなくてノリもいまいちでした。 出演者だけの盛り上がりでつまらない。 中途半端な下ネタもしらない。 途中でやっぱりねました。
どこに共感すれば?
ビジュアルイメージが可愛いので、公開をとても楽しみにしていたのですが…。 かなり期待外れでした。 主役の男の子、16歳にしては老けてるというかフレッシュさがないし。 義足の美少女、美少女ってほどでもないし。 何よりもお母さん! 怖いよーーー! 感情の起伏が激しいし、流行りの言葉を使うなら『毒親』って感じ。 エンドロールの途中で退席しました。
とてもよかった
お母さんが美人で楽しい人だけど、お母さんなので困る。義足の女の子がとても魅力的だった。しかもビッチで男の趣味が悪いところがまたぞくぞくする。現実の厳しさを感じる。
パーティの場面で、どんな地獄が展開するのかハラハラしていたのだけど、ひどいことは起こらなくて安心した。それはそれで怖い場面も見てみたかった。
過干渉なお母さんではあったけど、息子は出来がよくて、実際大学受験も軽く突破していたので、方針は間違っていなかった。これで、頭の出来が悪くて結果が伴わないケースだったら目も当てられない。そんな映画も見てみたい。
思ってたより良かった‼️
ヒューマンドラマかと思っていたらコメディだと観る直前に知りました。 その方がなんだか楽しそうだと楽しみが増えました。 どこか飛び抜けていて独特な描写が❓なとこもあったけど、学校生活にはいろんなドラマがあって嫌なこともあるけど楽しいものだと思いました。 どんなことも自分で切り開かなければ、なにも変わらない。いまの自分が学校生活をしたら自分らしく楽しく過ごせるか、ちょっとタイムスリップしたくなりました。
ポップでキュートなハートフルラブコメディ
秀才の息子リアムをひとかどの成功者にしようと、一度も公立校に通わせず、自宅で英才教育を施し大学受験を目指すママクレア。 息子にベッタリ、過保護、期待過多、何でも干渉管理と、字面で見るとかなり気持ち悪いモンスターペアレンツに思えるが、純粋で素直にママを愛する息子、まだ若くお茶目でキュートな母親のキャラクター付けと、軽妙でコメディタッチな雰囲気が、物語を楽しく口当たり良いものにしている。 息子とママの親子間系も、学校生活で周囲に馴染まないリアムの特殊性も、初めての恋愛感情も、ベッタリどっしりと粘着質にならず、サラッと軽く微笑ましく描かれているのが良い。 明らかな悪者は存在せず、登場人物皆、何処かずれててでも憎めない、そこここにいそうなキャラクターばかり。 親の管理下にあるリアムも、息子の反抗に戸惑うクレアも、義足のアナスタシアも、悲劇的被害者にはならず、明るく前向きなのも良い。 人物の性格描写や背景が細かく描き込まれてはいないのだけど、ちょっとした台詞や表現で、何となく察せられるのが上手い。アナスタシアの義足の経緯とか、クレアが学生出産のシングルマザーであるとかね。OPの、ホームビデオ調のクレアとリアムの過去シーンなど、あれだけで親密な親子関係が窺い知れて絶妙。 ポップでキュートな音楽やビジュアルので描かれる学生生活が、若々しく爽やか。 恋の衝撃や、少しずつ自立していく親子間系を、リアムが大好きな天文学に置き換える表現も、彼らしく個性的でお洒落。 短いスパンでパパッと挟まれるギャグが軽快で楽しいのだけど、唐突なものもあり、多文化グラブやダンスのエピソード等、ちょっと解り辛かった。 ちょっとしたエッチネタも多いが、大人ならフフッと笑える程度の軽さで、デートにも良さそう。因みに、トロイの件の意味が解らずググったら、コンドームの商品名で隠語として使われる事があるらしい。こんな事でトリビアを得てしまった(笑) 人生は一度きり、誰もが初めての経験なんだから、恋も、親になるという事も、これが成功という社会的に提示された正解があるとしても、なかなかそうはいかないのが現実であり、当たり前だろう。 喧嘩して、失敗して、親子関係も自分の人生も、徐々に自分達らしく新しいやり方を模索する二人。明るい未来を想像させるラストも、楽観的な気持ちで終われて嬉しい。 放題がややダサめというか、この楽しさポップさが伝わらず、若者世代の興味が引けずに勿体ないのではなどと思ったのだが、原題を見たらそっちはそっちでダサめだったので、まあ意図通りで正解なのかな(笑)
不思議な心地よさにほっこり。
アメリカの学園コメディーほどハッチャケてないし、中途半端感を気にしだすと、成長ものとしても、恋愛ものとしても、はたまたファミリーものとしても、いまひとつなのですが、とてもリラックスした感じが観る側にも心地よく伝わってきて、なんだかいい感じの映画です。 母親の過保護ぶりも嫌悪感を与えるほどでないし、意外とバランス感覚もあって、決して不快ではありません。 たまにはこんな感じの映画も悪くはないな、とほっこりさせられました。
超新星爆発
16歳まで母親による家庭学習で育った天才少年リアムが、ケンブリッジへの飛び級留学の為高卒認定試験を受けに近所の公立高校へ行き、そこで見かけた片足が義足の女の子に一目惚れし巻き起こる話。 わざと試験に失敗し、ハイテンション校長と話をして休んでいるマリア・サンチェスの代わりに高校に通い始めるという訳のわからない展開。 良いんですコメディだからw マザコン少年リアム君にはみえるけれど、それは外の世界を知らない小学生レベルの中身だから。 リアム君を大好きなママも最初はちょっと気持ち悪さを感じる程の溺愛っぷりにみえたけれど、別に箱に入れておく気満々な訳ではないし。 ちょっとずれてるハイテンションママの教育と、素質はあったリアム君の適応力でみせるおバカで愉快な成長物語で、テンポも良くて弛みもなくてとても楽しかった。
カラフル
何がインスピレーションを刺激したかは別にして、好きな女の子の顔を、ちょっとでもいいから、毎日見たいなんて思ったことはないだろうか、少しでも親しくなれたらと願ったことはないだろうか。 そんな記憶が僅かでもあったら楽しめる作品だ。 在宅学習を推し進める母親は、飛び切り明るいキャラクターで、息子も前向き。 一目惚れした女の子に近づくために、飛び級の試験を半ば放棄しても、学校に通おうと画策する策士だ。 その義足の女の子も、学校の友人たちも、死んだと思われてたマリアも皆んな個性的で…カラフルで、学校に行くことの大切さも伝わる気がする。 こんな事を言うことは滅多にないが、難点は、日本語タイトル。素人目線で恐縮だが、原題を少し変えて、パブリック・スクール・アドベンチャーくらいが良いのではないかと思うほどだ(笑)。
それを一番楽しんだのはママ
個人的には一番好きな類の映画。力を抜いて楽しめる小さな設定、気の利いた脚本、良い役者、止まらない話にフフフな締め方。でも星評価は客観的に。TVドラマでも良さそうなレベルだし。 高卒認定試験を50分以上も時間を余して終えたリアムは、試験会場を出た後、たまたま見かけたセクシーなアナスタシアに一目惚れ。会場に舞い戻り、回答用紙を取り戻して消しゴム修正。公立高校に潜り込んでアナスタシアに近づこうとします。 わざと欠点した理由を母親に問い詰められたリアムは、その訳を「友達を作ること。高校生活を送ること」とこたえるんだが、そこからの母と息子と友達、アナスタシアのアレやコレやが、痛くてイヤらしくて愛おしくて、堪らなく好きです。 湿っぽさゼロ。大袈裟な芝居臭さゼロ。クスクス、ニヤニヤで駆け抜ける青春物語は、ツッコミ入れればキリがない、穴だらけのお話。ジュディ・グリアの笑顔って、こんなにキュートだったっけ?と、再発見してしまう小品でした。 そのオチ、期待通りでした。良かった! ーーーーーーーーーーーー 4月29日 追記 画の造りが徹底しています。 リアム母子の周りは暖色。人物は上半身だけで台詞を語らせ、画面右か左の下側に置いて背中側を広く取る。全般的に背景広目。写真撮ってる見たいな配置ですが、結構キレイで、このセンス好き。暑苦しくないんですよね。ともすると異様とも言える母親の溺愛ぶりが、台詞回しの軽妙さ、お茶目で可愛いらしい笑顔、そして、この画のセンスで、クスクス笑いながら観ていられる。才能、ってヤツを感じました。 Josh Ramsay - We Should Be Friends https://www.youtube.com/watch?v=Xp_HSiPWTis 音楽も「カラフル」で良かったけど、これが一番良い。
カナダでは、車が右側通行
カナダのバンクーバーで撮影をされた本作、違和感なくサクッと見ることが出来た。変わった親子関係を描いているし、シナリオ自体もべたついた内容でなく、さらっとしたコメディに仕上がっているが、大笑いをするというよりか、何かほほえましい場面が多いと個人的には思えた。 つい最近主人公レアムの母親のジュディグリーアが出演している「ハロウィン」というホラー映画を見たのに気が付かないでいる自分がいた。申し訳ありませんでしたミズ・グリーア。 一般の視聴者からの支持よりも批評家のほうが支持をしている本作、ロサンゼルスタイムスの女性記者は「この映画は、青春物の映画としては、すべての人に受け入れられないが、監督が普通の青春映画とは一線を画し、そこにははっきりとした主張と辛めのジョークがある。」と述べているが、まあ的を射ているかもしれない。個人的には、ブレンダン・フレイザーが演じた「タイムトラベラー/きのうから来た恋人」という映画とシナリオは全然違うかもしれないが、この青年レアムの設定がどことなく彷彿とさせる。 余談ながら、カナダの国家元首はエリザベス二世でコモンウエルスの加盟国の一つなのでてっきり、車は左側通行だと思い込んでいた。
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