「観る人全てに、心と恋のバリアフリー!」パリ、嘘つきな恋 SAさんの映画レビュー(感想・評価)
観る人全てに、心と恋のバリアフリー!
中身が少年みたいに未熟で大人になってない中年のプレイボーイが、車椅子ユーザーの女性に恋をする。自分のついた大きな嘘を白状できなくてどんどんドツボにはまっていくコメディ。嘘つきプレイボーイの主人公のダメっぷりには苛々してしまいますが、車椅子ユーザーの彼女さんは表情も車椅子テニスのシーンもバイオリンを弾く姿も本当に輝いていて、その微笑みや台詞の深さに泣けます…。
その卑怯でカッコ悪い嘘つきプレイボーイの主人公を演じたのは、脚本を書いた監督ご自身とのことで、感服致しました。障害を持つ人の抱える感情や隔たりを教えてくれて、それらを健常者は想像することも理解するのも容易ではないけれど、人間の弱さと強さと美しさを描いたドラマチックなパリの恋愛映画に仕上げた素晴らしい思い付き、心と恋のバリアフリーへのアプローチ、とても価値のある映画だと思いました。
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