「【愚かしくも唾棄すべき選民思想の暴走を描いた意欲作且つ色々な意味で問題作。】」AI崩壊 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【愚かしくも唾棄すべき選民思想の暴走を描いた意欲作且つ色々な意味で問題作。】
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前半から、突っ込み所満載である。
・近未来での、最終的には、とても”原始的な”鬼ごっこ。
・何故、心ちゃんはあんなに大切な”写真”をあんなところに落とした?
ここらへんで止めておく・・。
いや、矢張りもう少しだけ、
・前半で真犯人が推測できたが、”いやいや、そんなに単純じゃないだろう” 単純だった・・。
到来するAI社会の負の部分に焦点を当てたテーマはタイムリーで分かり易いが、如何せんラスト近くまで響かなかった。
福島の老漁師(蛍雪次朗)の桐生(大沢たかお)を助けた時のさり気無い台詞や、毎熊克哉が演じたAI社会に疑念的な思想を持つ記者の行動(だが、しっかりと描かれていない)と、彼と桐生が最後に交わす台詞などは良かったが、この二人は今作では端役である。
三浦友和演じる定年間際のベテラン刑事の活躍も良いが、行動が少し強引過ぎるし、偶然度合が高すぎる・・。
優れたコメディ映画には必ず涙する効果的なシーンがあるように、今作でも、もう少しAI否定派の思想的背景(特に、桜庭(岩田剛典))をきちんと描いて欲しかった。
監督・脚本が現代邦画をメジャー・マイナー両面で牽引する入江悠監督であるので、お叱りを受けるようなレビューになってしまったが、お許し願いたい。
入江監督には、常に現代邦画界に波紋を投げかけるレベルの映画を作って頂きたいのである。
<今作を近未来への警句と観るかどうかは一人ひとりの考え方次第だろう。
が、私には響かなかった。心が荒んでいるのだろうか?
いや、そうは思わない。>
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