「一回じゃ我慢できない…2回、3回、永劫回帰のエロ世界に陥る二人…」火口のふたり kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
一回じゃ我慢できない…2回、3回、永劫回帰のエロ世界に陥る二人…
OPは二人で撮った過去の写真を眺めるシーン。モノクロ写真だとエロから芸術へと昇華するごとく、精神的な関係に退屈さも覚えてしまったのですが、イージス・アショア反対の立て看板を見つけてから目が覚めた。
直子の結婚相手が自衛隊三佐というから、将来的にはあちこちの勤務を経て…などと、やたら詳しい賢治。二人の住む秋田県が東北の中でも地震の被害が少なく“負い目”を感じてるという話題になり、自衛隊員を結婚相手に選んだのもそうした負い目の潜在意識があったためだと納得する。子供を産むために結婚という建前でもあり、子宮筋腫を患っていることで早く産みたいということも彼女自身の決断の一つだった。
賢治は反論する。なぜ相手が自衛官なのだ?と。集団的自衛権の行使により、いつ戦争に参加するかもわからない自衛官。いつしか災害救助隊のような自衛隊と勝手にイメージを固定化していた直子の心情もよくわかる。
基本的には従兄妹同士である二人のセックスライフみたいな内容なのだが、エロが徐々に社会派メッセージを作り出していくのが面白い。ビルの谷間、バスの中、どこで行為に及んでも没頭する二人。フィアンセが帰ってくるまでの5日間の中で、明日にでも地球が滅んでしまうかのように貪欲さを曝け出していくのだ。
体当たり演技の柄本佑と瀧内公美。他の相手だと「恥ずかしい」のに、賢治なら恥ずかしくないというセックスの構図がそのまま観客へと投げつけられる。声が出るとかオーガズムを感じるとかもエロ全開ですが、「べちゃべちゃ」とか「スカートに沁みがつく」といった表現にゾクっとさせられた。賢治とすれば6年間おとなしい生活を送っていたから、ここぞとばかりに燃え上ってたのでしょう。
そうしたやり過ぎセックスの後、別れがくると思っていたら、フィアンセが特別任務のために結婚式が延期になったという。世界の終わりが来るかのような厭世観もなく、ただ悲観主義的傍観者となってしまう様子が痛烈だ。富士山火口のポスターがとてもエロチックにも思えるし、再び駆け落ち心中してしまうんじゃないかとも予感させる。しかも、爆発が3日前にも予知できるという事実には、東日本大震災も何とか出来たんじゃないか?とか、色んな疑惑をも投げかけられてるような気がしてならない。ただ、エンドロールのあの富士山の絵はいただけなかった…
どうも✨愚痴書きまくり巫女ですw
イージスを置こうとした新屋だって、岩手の滝沢や青森三沢などに比べれば全然小さい。そりゃ20年前不況の際自衛隊員合コンブームありましたが、あれは秋田にはほぼ無かった💦
観ましたか。基本2人芝居みたいな感じですけど、僕は原作も読んでたので、僕のイマジネーションと映画の比較になりがちでした。でも、思ったより、エロくは感じなかった。