劇場公開日 2019年7月19日

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「微妙だけど高感度は高い」天気の子 てくてくさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0微妙だけど高感度は高い

2020年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

率直な感想は“矛盾が多くて微妙”な映画でした。
とにかく登場人物のや考えや行動に整合性が無く“何故そうなる?”が多過ぎて、イマイチ話に入っていけません(笑)
例えば普通の男の子に空に消えた少女を助ける術はありませんよね?
天気の少女が飛べるのはそういう設定として受け入れますが、普通の少年に神がかり的な推理力や行動力を持たせたらリアリティが破綻し、観客は置いてけぼりにされます(笑)

但し、一方でそういった矛盾点を踏まえても観た価値はある映画だとも感じました。
環境問題を主軸に自覚無き貧困問題や希望や怒りを抑制された若者等、現代の重要な問題をテーマにしていることや、それをちゃんと映画的手法(例えば拾った拳銃は怒りの象徴ですよね)で提示していることに高感度を抱きました。
又、少女が金の為に体を売れる女ってのも現代っぽくて良いですね(笑)
もし監督がただの中二病ならばヒロインに穢れは持たせないでしょうから。

以上から、この監督は深く思慮のある人だと感じました。
故に、今後の作品はよりブラシュアップされた良作を期待してます♪

てくてく
けいさんのコメント
2020年1月16日

なぜ少女が天気を変えたり空を飛ぶことは設定として受け入れられて、少年が少女を救うことを受け入れられないのか。それが一番の矛盾ですね。
拳銃は怒りの象徴ではなくて、法律(大人が守るもの)や現実感を逸脱したもの。大人の常識を超えるもの、たとえ力がない子供でも、持てば大人ですら圧倒できる力などを手っ取り早く現実的な物で表してると思いますよ。

けい