「映像音楽最高!ストーリーと設定が、、。」天気の子 MOJAさんの映画レビュー(感想・評価)
映像音楽最高!ストーリーと設定が、、。
IMAX劇場で観ました。雨と晴れのコントラスト、花火などの映像美が素晴らしく、引き込まれます。また前作同様に音楽とのマッチングも素晴らしく、最後まで映画を引っ張って行ってくれます。
しかし、後半で回収されて行くと思っていたストーリーの疑問点は全く放置されたまま、なぜ晴れ女になったのか?晴れ女になった因果とは?そしてそもそも晴れ女とは??、相手役の帆高も家出の原因やバックボーンの描写が浅く、シャイでまじめなのか、少しキレやすいのか突然銃をぶっ放したりするので、その辺もキャラクター設定が甘く、最後まで感情移入できない。
2人がそこまで強く惹かれ合うのも分からないし、なんだか世界や周りが全く見えてない、恋に恋してる中高生を見せられてるようでした。
そして何より、前作「君の名は」の登場人物を、安易に登場させて、君は見つけられたか?ゲームをファンにさせて盛り上げるというような事に作品の時間を使って欲しくなかった。作品への純粋な没頭が無駄に失われました。そういう遊びは、トイストーリーとかで見るくらいがちょうどです。
総じて、本編でのキャラ設定、描写の甘さ、伏線の未回収や因果の未説明を、すべて「裏設定」という事にしてしまうのは、単なる脚本や演出の粗さ、未熟さからの、逃げです。それをファンがこぞってネットで詮索して、絶対2回目、3回目を観に行く!と盛り上がってても、それはアイドルのファンがCDを5枚6枚と買う事と同じくらいしょうもなく、こちらは本当に醒めてしまいます。
高い技術に支えられた革新的な映像美と、素晴らしい音楽に引き込まれただけに、肝心の作品の中身、ストーリーは少し残念でした。また次回作に期待します。