「次回作に期待したい。」天気の子 阿修羅さんの映画レビュー(感想・評価)
次回作に期待したい。
良かった点
今作も非常に美しい背景描写で、一気に引き込まれた。特に雨の描写は新海監督の作品でしか観れないような美しさ。それだけで感動した。また、声優も非常に良かったと思う。本田翼が不安視されていたが良かったと思う。
悪かった点
一方でストーリーとしてはそれなりには楽しめたが、粗が目立つ作品だった。他の方も言っているように帆高はなぜ家出をしたのか、なぜゴミ箱に拳銃があったのか、挙げだすとキリがなさそうだ。想像力が足りないと言われそうだが、帆高の家庭の描写が何一つないのに、家出の理由を詮索をするには無理があるし、いくら歌舞伎町とは言えゴミ箱に拳銃があるような街ではない。また今回のヒロイン陽菜に至っても、15と18の差くらい現実的に考えればわかる。流石に中3が高3と偽るにはかなりきつい。よくマクドで働けたなと思うくらいだ。
そして、何よりもあれだけ犯罪を犯していて自分らのしている重大さがわかっていないのだろうか。トラックに落雷させ、そこからラブホに逃げ込んみ笑った時もそうだったが、自分が他人に被害を与えているというか考えが欠如していて、15、6歳でそれもわからないのかと少し悲しかった。
あとは他の方が言っているのとほぼ同じ意見だ。
悪かった点ではなく、気になった点ではあるが、3年雨が降り続いて東京が沈んだ時「もともと200年前までは東京はこうだった。元に戻っただけ」というような台詞があったが、確かにそうかもしれないが、全くもって的外れな台詞だなと感じた。
個人的にはこの映画を通して、何度か君の名は。を思い出した。前作の登場人物が出ていたからではなく、単純に帆高と陽菜を観て前作を観させられているようだった。音楽も前作同様RADWINPSのため、よりそう感じた。良くも悪くも前作に囚われているのだろうか。
まとめ
映像美は言うまでもなく、ストーリーはそれなりには楽しめたが、感情輸入は難しく粗も多い。期待せずに観に行った方が感動できるかもしれない。