「それでも、だからこそ次回作は観に行く。」天気の子 エクさんの映画レビュー(感想・評価)
それでも、だからこそ次回作は観に行く。
あえて、酷かったと言いたい。
絵はほんとうに素晴らしい。息をのむほど美しい。新宿や千駄ヶ谷の街並み、繊細な雨の情景には見惚れてしまった。
ただし、中盤まで。
新海誠はもしかして幼稚園児の恋が描きたかったのか。
あまりに稚拙な恋、ストーリー、結末だと思った。
おどける幼稚園児に憧れる幼稚園児、そんな恋に見えてしまった。
だったら15才である必要がない。
3年後の18才のラストでもまったく成長をしていない。
新海誠は人間の思春期の3年間の重みをどう考えているのか。
次は赤ん坊の恋でも描くつもりなのか。
どこかの地方都市の伝承を引っ張り出して。
民俗学の知識を上手にアレンジしました、という体裁で。
正直、がっかりした。
「僕らが世界を変えたんだ」なんて、薄っぺらい台詞が必要だったのか。
「僕らが僕らを変えたんだ」の方がよっぽど立派じゃないのか。
『君の名は』では劇場も泣いていた。
僕も心底、感動した。
ラストのラストまで期待は持たせてくれた。
でも、想像の斜め上を行く薄っぺらい結末だった。
それでも、だからこそ次回作は見に行くことにする。
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