「みんな天気の子」天気の子 shinyaさんの映画レビュー(感想・評価)
みんな天気の子
しっかりと読み込めば素晴らしい作品。自分も見終わった後、?が多くてモヤモヤしたが、2回目の鑑賞によって君の名は。よりも感動し、好きになった。感情移入しづらいといった意見もあるので、推測だが、説明不足を補ってみた。
陽奈がなぜ人柱になったのか。
→母親の死にによって母の能力が継承された。言わば三葉ポジション。母の付けていたチョーカーが陽奈に受け渡されたこと、また、母の亡くなる直前に見えた光(母の能力?)からも推測できる。
帆高はなぜ家出したのか。
→冒頭で顔が傷だらけだったこと。さらに、帆高が言ったセリフに、ビッグマックが今までで一番美味しかった…。窮屈な生活であったことを察してほしい。帆高の持っていた本、「ライ麦畑でつかまえて」は、大人社会に反発する純粋な子どもを描いた物語であり、本の影響もあったのだろう。
銃の描写
→社会に反発することの象徴であり、自分、そして大事な人を守るための切り札。
線路を走る描写
→電車は過去の作品にも出てくる「男女のすれ違い」のポイント。その線路を自らの足で進むことということは、この先の運命を自分の力で変えるといった強い意思の表れなのでは?
犯罪行為について
→本作では、人柱の運命というよりも、社会の仕組みや大人たちのしがらみによって家族(大事な人)がバラバラにされることを訴えており、それらと戦うために必要な部分だったかと。映画やドラマでは許される範囲です。
他にも作品を通して新たな気づきがたくさんあると思うので、ぜひ映画で確かめてほしい。
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ラストのシーンは、色々な受け止め方がある。多くの犠牲か少女の犠牲かといった考察など。個人的には、敢えて君の名は。と対照的な結末にする事で、監督の君の名は。に対する決着の表れのようにも感じ取れた。
それにしても、人を選ぶ内容にも関わらず、よくぞ作り上げたと思う。