「いいオトナが観るもんじゃなかった」天気の子 にわかさんの映画レビュー(感想・評価)
いいオトナが観るもんじゃなかった
結局のところ
世界がどうなろうとキミが大切、キミが好きという話。
リアルとファンタジーが極端過ぎて
どこに身を置いて観たらいいのかよく判らなかった。
キミとボクの問題がセカイに直結。
いいオトナが観るもんじゃないし、
いいオトナが作るもんじゃない。
便乗して商売にしているいいオトナたちのいいカモです。
三池ジョジョでも、ライダー映画でも
そんなことは気にならないのに、
この人の作品はどうしてもそういう部分が気になる。
エロゲーの想像力の範囲を超えないというか、
童貞の気持ちの悪い妄想をぶちまけられた感じというか。
というのはオッサンの感想。
若い子は、そこまでゾッコンになれる相手を見つけ、
どうか大切にしてください。
相変わらず絵は綺麗です。
君の名は。より観ていられました。
理想と現実の折り合いを付けて、それでも理想に近づくよう泥臭く這いずるのがオトナだとしたら、やっぱりこの映画は終始夢の中で、コドモの感性で作られていると思います。
ただ映画を含むあらゆる創作コンテンツには、現実を忘れさせ、慰め、明日の活力を生むという効能や使命、あるいは存在理由があって、学校で上手くいってないときや、受験などでクサクサしているときに観るのはいいものだと思います。
でもそれが許されるのはひと晩まで。慰めは、あくまで立ち止まってしまったときに、軽く背中を撫でてくれるだけのもの。観て食べて寝て起きたら、現実的に取り組むべきものを考え、努めること。さもないとコドモ的な感受性だけが蔓延し、社会が、世界が立ち行かなくなります。
受験は一生から見たらホンの一時期のスパート。向こう半年ツラいとは思いますが、その先に広がる、責任と自由のあるさまざまな可能性のため、頑張ってください。食うや食わずと関係なく、純粋な努力が真善美とされる貴重な期間ですよ。
僕は受験生なのですが、正直向いてません。受験生は見ない方がいいです。主人公が運命から逃げてる描写がどうしてもプラスに見れなくて大人の方の目線で見てしまいました。というか見てしまいます。少なくとも受験生は。
まじで主人公がつらい現実からわがまま言って逃げてるだけのクズにしか見えませんでした。
しかし、見終わった後に振り返るとようやくいいなぁと思え始めました。
この映画は本当に見方が大事で、その見方を間違えてしまうと全く感動できません。もしこれから見る方は気をつけてください。