アスのレビュー・感想・評価
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わりと無理矢理な設定
悪くはなかった展開と最後のオチ。
ただちょっとツッコミどころが多く感じました。
まず1つ目
自分たちと同じ顔形の人間がクローンであるということ。感情は作れなかったということ。
←1980年代でクローンがいたという設定はそもそもおかしい。そこまでの技術があるのに作った人らは何がしたかったのか。
次に2つ目
あの遊園地にあったアトラクション。
←あのアトラクション、そもそも何?鏡の迷路?
よく20〜30年も続いてるなと思いました。
3つ目
クローン収容所にあったエスカレーター
←クローンであった少女が地上に出るとしてあのエスカレーターをどう上がった?明らかにエスカレーター下向きに進んでたけど。上がり用のエスカレーターもあった?
4つ目
クローン集団の整列
←あれは何?何がしたかった?
ホラー映画にいろいろ考えること自体ナンセンスでしょうけど観終わった後のもやもやの原因はこういうところにあるのかなと思いました。
設定がちょっと。結構無理矢理な設定なので現実味もなく怖さは半減って感じです。
結論としては面白くなくはなかったです。が、ちょっとツッコミできる映画って感じです。
お父さんはなかなか良かった。
ドッペルゲンガー 瓜二つの私たち
『ゲット・アウト』で彗星の如くその才能を知らしめたジョーダン・ピール。
待望の監督第2作目となる本作でも、前作一回限りの才能だけではなかった事を魅せ付けてくれる、これまた秀逸なスリラー!
とある4人家族。夏休みを過ごす為、米カリフォルニアのサンタクルーズの別荘を訪れる。
しかしそこは母アデレードにとって幼少時、恐ろしい体験と遭遇した地。
訪れた時から、再び何か起こりそうな予兆…。
そしてそれは実現する。彼女たち家族の前に現れたのは…!
『ゲット・アウト』では人種問題をホラーに転換した斬新なアイデア。
本作でもありきたりなものではなく、様々なテーマやメッセージが込められている。
かつてのトラウマ。内面、精神面への恐怖。
何処かシュールでもある周囲の“変”。これは前作『ゲット・アウト』にも通じ、不穏なムードを煽る。
そして本作のメインディッシュはやはり、ドッペルゲンガー。
主人公家族の前に現れたのは、自分たちにそっくりな家族=“私たち”だった…!
夜突然停電し、庭に現れたドッペルゲンガー4人の影。
このシーンがかなりゾクゾクさせる。
襲い掛かってきた4人。片言で喋ったり、唸り声しか上げられなかったり、不気味な白いマスクを被っていたりと、異様。
狂悪で、暴力的。
真っ赤な服に、手にはハサミ。
“私たち”は一体、何者…? 目的は…?
分からない。分からないから、怖い。分からないものこそ、怖い。
本作のアイデアの源は、監督自身が昔見たドッペルゲンガーの悪夢と、ドッペルゲンガーそのものに対する恐怖だとか。
確かに、突然目の前に自分のそっくりが現れたら、無条件で恐ろしい。
名作へのオマージュもふんだんに。日常が突然恐怖に陥っていく様はヒッチコックの『鳥』、自分たちだけに起きた事件かと思いきや終盤予想以上の拡がりに発展していく様はロメロの『ゾンビ』、その他諸々。
『ゲット・アウト』同様、恐怖の中にシニカルなユーモアを交え、張られた巧みな伏線。
まだ監督2作目だが、もう充分に“ピール節”と言っていい。
尚、劇中印象的に登場するウサギは、単に監督がウサギ嫌いなんだとか。一応これも、“怖いもの”を表している。
ドッペルゲンガーを題材にしているので、キャストのほとんどが一人二役。
『それでも夜は明ける』でオスカー受賞後、なかなかその実力を発揮出来ないでいたルピタ・ニョンゴが、再びその実力を存分に発揮。
アデレード役での恐怖演技と、ドッペルゲンガーでの怪演。その演じ分けが見事!
前哨戦では主演女優賞を快勝しながらも、オスカーではノミネートすらされず。何故!?
エンタメ・スリラーとしても勿論充分楽しめる。
が、監督が本作に込めたもの…。
人の二面性。突然現れたもう一人の自分が、自分とは真逆だったら…?
いや、それとも、その真逆が自分の奥底に眠る本当の自分の姿なのか…?
ほとんど素性が明かされない“私たち”。
が、アデレードのドッペルゲンガーが、自分の事を語るシーンがある。
それはまさしく、今映画界を席巻しているテーマ。
裕福な光のような暮らしと、そうではない影のような暮らし。
「アメリカ人だ」という台詞がそれを象徴。
同じ国で暮らしていながら、暮らしや存在のこの差…。
戦慄のやり方だが、練りに練った計画を実行する時が遂にやって来た。
これもまた別の“パラサイト”と言えよう。
徐々に明かされていくドッペルゲンガーの正体。
冒頭のアデレードの恐怖体験が、ラストの驚きの展開に! ラストシーンの“笑み”にゾクッ…。
ドッペルゲンガー。もう一人の自分…。
最初は何のこっちゃ?…と思った開幕の文章だが、見終わると確かに本作を物語っている。
多くの人が気付いてもいない。その存在を知りもしない。
しかしある時、それと遭遇したら…?
他にも宗教的な意味合いや『ゲット・アウト』に続く人種問題、色々なテーマやメッセージが込められていると知ったかぶりのように語ったが、結局のところ本作は、ドッペルゲンガーのアメリカ版“都市伝説”でもある。
信じるか信じないかは、あなた次第!
コレはこれで良い
非常におもしろ映画だった。
見返してみると繋がっていないとか
納得しないままストーリーはクライマックスに、、
みたいな感覚は勿論抱くモノではあるが
それでも尚、牽引する魅力と力のあるストーリー運びだと
自分は感じた。
一家族の話かとおもえば
アメリカ全土に渡るスケールの無駄に大きい話
というのが、細部にまでこだわらせない
仕掛けかと思うと素敵なバカ発想だと感じるし
有色人種を巧みに活かした画面構成には
ジョーダンピールにしか作れない
ふざけ方なんだと思う。
黒い!目だけ白い!
すなわち怖い!
これは、白い!そして長い黒髪!
そこに赤い血!すなわち怖い!
のJホラーならざる
Bホラーとしての表現なのだろう。
とにかく楽しく観れる素敵な作品でした。
日本映画も万引き家族みたいにカッコつけずに
貧富の差を活かしたしょーもない大作を作ってほしい
『存在の意義や二つの世界を整合させる意味等、詰めが甘い』
自宅にて鑑賞。幸せな一家が突如、不条理な状況に巻き込まれるサバイバル・スリラー。監督にとって前作『ゲット・アウト('17)』に次ぐ第二作目で、搾取される者と恩恵を蒙る者と云う二元論を描く共通点が見られる。重要なガジェットとして再三、言及され、登場する兎に地下の世界はL.キャロルを連想させる。一種のパラレルワールドの様な多重構造(世界観)ではあるが、地下がシンクロする必然性、更にはそれぞれの世界の利害関係やそもそも地下の存在意義等、細部・背景等の設定が粗く、疑問が残った。それでも充分の満足点で監督の今後にも注目したい。75/100点。
・大きなネタバレとしてL.ニョンゴ演じる“アデレード・"アディ"・ウィルソン”は浜辺の遣り取りで告白する様に人と話すのが苦手であり、反して“レッド”のみが喋れるのはオチへの伏線であろう。彼女の白いサマードレスが、進行と共に血に塗れ、徐々に赤く染まって行くのも、明かされる正体に近附く過程を暗示している様で興味深い。亦、前半で何度か登場するドアに挟まる救急車のミニカーもラストシーンを髣髴させる。
・赤い服に右手のみの革製手袋と鋭利なハサミと云う出で立ちの不気味なテザード(ドッペルゲンガー)達──ラストでは、ご丁寧にも赤字でクレジットされている。亦、K.ヘイワードが演じたのは“ナンシー(赤字は“シド”)”であり、これは云う迄もなく、'86年に『シド・アンド・ナンシー』として映画化された有名なカップル、N.スパンゲンと"セックス・ピストルズ"のベーシスト、S.ヴィシャスであろう。
・途中、何度も象徴的に登場する"1111"と云う四桁の数字であるが、恐らく旧約聖書の『エレミヤ書』第11章11節「それ故、主はこう云われる、見よ、私は災いを彼らの上に下す。彼らはそれを免れる事は出来無い。彼らが私を呼んでも、私は聴かない。」と云う一節を指すのであろう。
・主人公一家が助けを求め迷い込む“タイラー”家の電子デバイスは“オフィーリア”と呼ばれている。W.シェイクスピアの『ハムレット』の登場人物として聴き憶えがあるが、そもそも"ophéleia"とはギリシャ語で「助け」を意味する。
・物語のきっかけであり、何度か登場するビーチに在るファンハウス(ミラーハウス)内、問題の鏡の間の側面に監督の前作のタイトル"Get Out"と云う文字が見られた。このファンハウス内でのナレーターとして、監督自身が(声のみではあるが)カメオ出演している。
・監督は世界観を共有する為、キャスト陣に『鳥('63)』、『ジョーズ('75)』、『シャイニング('80)』、『愛と死の間(あいだ)で('91)』、『ファニーゲーム('97)』、『シックス・センス('99)』、『箪笥<たんす>('03)』、『マーターズ('07)』、『ぼくのエリ 200歳の少女('08)』、『ババドック ~暗闇の魔物~('14)』、『イット・フォローズ('14)』と云う11本を鑑賞しておくように命じた。監督自身は先述の11本に加え、『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生('68)』、『ハロウィン('78)』とW.B.ギブスンが『鏡像』のタイトルでノベライズ化もしたTVドラマ『ミステリーゾーン』内の一エピソード『めぐりあい('60・原題:"Mirror Image")』の三本を本作に直接影響を与えたとして挙げている。
・全米オープニング興行収入において、約7,100万ドルを記録したとされ、これはホラー映画として過去最高額であり、実写映画としても『アバター('09)』の約7,700万ドルに次ぐ堂々の歴代二位となった。ちなみに劇場へは"Deep Cuts"と云う仮題で出荷されたらしい。
おバカなオフィーリア
12月から「ながらスマホ」罰則が強化される。最近は行き先を告げるのに住所をそのまま告げる客が多いのでスマホはかなり役だっているのですが、これからはカーナビでも2秒以上注視すると捕まってしまうそうです。こうなったら、全て音声で対応できるスマートスピーカーに頼るしかなさそうですが、本作品に出てきたオフィーリアみたいに出鱈目な反応するようじゃまだまだ音声化は難しそうです。(タクシー運転手の嘆きより)
低予算の『ゲット・アウト』でオスカーにもノミネートされたジョーダン・ピール監督第二弾。カメトメで爆発的人気を得た上田慎一郎監督の第二弾作品(未見)も同じかもしれませんが、やっぱり重圧を感じていたのでしょう。谷村新司が好きそうな手を繋ぐ映像もいいし、恐怖シーンもいい。しかし、ラストの主人公アディの回想シーンによって全てが台無しになった気がします。終盤までは4点。そのワンシーンで2点に降下しました。
赤い服の不気味さと新興宗教的儀式のようなおぞましさまで感じてしまい、いずれ地球は喋れない地底人によって支配される恐怖。家族の共闘によって克服するも、周囲の家族たちが皆滅ぼされてしまうという虚無感も良かったのです。
しかし、アディが幼き頃にビックリハウスで本物と偽物が入れ替わっていた?と思わせるというオチは想像できたのですが、そのままの意味でとらえてしまうと、ウサギばかりを食わされる屈辱的な地下生活を経験している表アディが、いつしか再び入れ替わってるということになる。一体いつどこで??
違った解釈もできるのですが、地上人間と地下人間の行動が全てシンクロしているということから、記憶自体もシンクロして地下のアディ=レッドの心さえも本物がとらえた。と考えると、逆に面白くないし、説明不足を指摘されるはず。「私は突然変異の特別な存在」などと言ってる場合じゃない!本物なんだからバレエだって踊れるし、そこまでしてたら地上への望郷の念だってあっていいはず。まぁ、周りが喋れない地下人間ばかりだから人間性を失ったとも解釈しようと思えばできる。
どちらにしても再度入れ替わりが行われるか、頭の中だけが入れ替わりをするかしないと成り立たないオチでした。「エレミア11:11」なんてのは面白い趣向だったし、手を繋ぐ映像が良かっただけに残念です・・・もう一つだけ良かった点は、冒頭のアディの父ちゃんの演技が下手くそだったこと。あれはすでに地底人のコントロールだったと思えばむちゃくちゃ面白い。
US:私達&ユナイテッドステイツ
なんとも衝撃を受けた一作。
ハンズ・クロス・アメリカや旧約聖書などアメリカならではの要素が多く、日本人にはパッと見わかりづらいが、そういう事を知識として知れば知る程面白く感じた。
全ての画に意味があるんじゃないかってぐらい、各カットに色々なモチーフが描かれている。
ホラーの中にあるユーモアがなんとも良いバランスである。最後のオチもなるほど、と腑に落ちた。
(地下にいたレプリカ達の存在にちょっと疑問も思うがユーモアがあるので良しとしよう)
この監督は「見た目は同じだけど中身は違う」が好き
ジョーダン・ピール監督が、前作「ゲットアウト」と同様、「外見は同じなのに、中身が違う人間は怖い」をモチーフに選んだ本作。
ジャンルとしては侵略ものとなるんだろう。
物語を引っ張るのは「彼らは何者で、なぜ人を襲うのか?」という謎なのだが、提示されている伏線が主人公の幼い頃の体験だけで、いまひとつ引っ張り切れていない。
それと、ホラーって、“彼らは太陽に弱い”とか“物理攻撃が効かない”などの「ルール」を観客と共有することが大事だと思うのだけれど、これも示されないので、主人公たちの行動が行き当たりばったりにしか見えず、演出が「ビックリ箱」でしかない。
ラストのどんでん返しが、なかなか唸らせるので星+0.5するけど。
母親は、いつか“彼女”が自分の立場を脅かしにくることを分かっていた。
その恨みと怒りの深さをよく分かっていたし、元が人間だから知恵を絞り、計画的な策を練ってくることも予測していた。
ゆえに彼女は彼らを殺すのに躊躇はなかったし、ラストは地下まで深追いした。
ただ、他の点でツッコミどころ満載。
赤いつなぎを着ているのはマイケル・ジャクソンのスリラーからだとしても。
なぜ植木バサミ?(「バーニング」のバンボロ?)
なぜ家の前でしばらく立っていた?
タイラー家を襲った“彼ら”のお父さんはなぜ歩くのが遅い?(ほかの個体は運動能力が高いのに)
なぜ“彼ら”は生きたウサギを食べる?
全人類と同じ数だけ“彼ら”がいる?(すごい数なんだけど…)
同じ外見の人間と同じ動作をするときと、そうではないときがあるのはなぜ?
前作には、人種差別に対する深い洞察があった。本作もまた、一種の階級闘争がテーマだとは言えなくはないが、そのゴールが「人間の鎖」となるのは疑問。
練り上げ不足で作ってしまった感があり、残念。
赤組は女が強いようだ。
なんかヘンな映画だった。
存在理由とか、メタファーとしてもうちょっとわかりやすい描写があってもいいのでは。
地下組のジェットコースターの人たち面白かったけどね。
気味悪さ、驚きの展開が希薄
自分たちと瓜二つの人間が現れて…は見る前から知っているから、それがどう展開するかが見どころなんだけど、イマイチだった。設定が生かされていない。ある日、自分そっくりの人間があらわれる。そこから徐々に恐ろしい状況に追い込まれる不気味なサイコ・スリラーかと思ってたら、怪物みたいに襲ってくるだけ。ドッペンゲルガーの意味がない。
襲われ方や撃退方法もすごくつまらない。そっくり人間たちの存在理由が設定のための設定にしか思われず、最後のどんでん返しも虚をつくものではなかった。
影側の目的がイマイチわからなかった
影が敵というのは興味深かったのだが、彼らの目的や成し遂げたかったことがイマイチわからなかった。
あんなに人がバンバン死んでいく中、主人公一家だけ犠牲者を出す事もなくストーリー展開が進むのも、逆に恐怖が薄れた。
最後のアデレードが幼少時に影と存在が入れ替わってたのも結局なにを示しておりなにを伝えたかったのか、未熟ながら僕には伝わらなかった。
まぁ映画館で観るには前半はスリリングがあったのは楽しかったのでそこは評価。
ホラー系ミステリアス要素満載
シナリオがまず面白い💨
自分たちの分身?何者?から興味がそそられる。。
ありえない大げさな話だけど、話の辻褄と理屈は理解できるし、次の展開がどーなるか、これはこういうことかと考えたりドキドキするミステリアス要素はちゃんとしてる。
敵が少し煩わしいというか、少し人間離れしてるというか、そもそも人間なのかどうか、どこから現れたものなのか、謎めいた部分が多くあって、最終的に謎のまま終わります。
最後のゴールも、果たしてハッピーエンドなのか謎を残して終わるので、人によってはモヤモヤ感が残る作品かも。。
自分はこーいう最後は嫌いじゃないです。
早々に気付くのだけど
ははーん、これは、実は入れ替わっている系ですね?!と、気付くのは影の家族が部屋に入ってきて喋りだした瞬間だと思う。
まさに事件が起こった瞬間で何もかもがこれから始まるという時に一番のキモである入れ替わりに気が付くのだけど、何故?どうして?が後から後から答え合わせのように展開されてオチに気付いていてもちゃんと最後まで見せる。そんな作品だと思った。
主人公の影だけが言葉を発せれるのか、どうして声があんな感じなのか
浜辺で一番はじめに手を広げて立っていた人物
兎に関しては食料として有効な繁殖力の高さ、人間と同じように年中繁殖可能だから?分からないけども。。
とにかく自分の影を殺したら手をつなごうというラストシーンでだったと思うので殺戮は止まらない感
なのに主人公は全員無事という(そもそも影が人生を奪われた被害者なので復讐は失敗に終わっていて不気味で後味はよろしくない)変に希望のあるような不安定な気持ちで劇場を出た。
気持ちをザワつかせるのはそれだけ映画としては正解なのでは…という感じ
不気味な雰囲気を撮らせたら抜群に上手い監督
同じDNAの人間でも育つとりまく環境で全くの別人になるんだね。
ラストびっくりした…。
前作のゲットアウト同様 社会問題がメッセージにあって個人的には好き。
つまらないとは言い難いが面白いとも言い難い
クローンが本物を殺しに来るという設定はいいが、一番最初に出る、アメリカの地下にあるトンネルがどうのこうのとか言うので察しのいい人なら先の展開がだいたい読めてしまうのが残念。
アメリカ人のすべてのクローンがいるという設定よりも、あの遊園地でなにか呪術的なものにかかった主人公とその一家だけがドッペルゲンガーに襲われる展開のほうが綺麗に纏まり怖さを出せたのではと思う。
ルピタニョンゴ等、俳優陣の一人二役の演技はとても素晴らしかった。
ホラー映画かと思っていたら、マッチョ系アクション映画だった件
ビーチハウスを訪れていた一家に襲いかかる、自分たちにそっくりな存在の恐怖を描くホラー映画。
監督/脚本は『キアヌ』(脚本のみ)、『ゲット・アウト』の、オスカー脚本家ジョーダン・ピール。
ポスターのデザインや予告編がすごく良い感じだったので、映画館で鑑賞。
アメリカの地下には長いトンネルがある…
というモノローグから映画は始まります。
次に1986年、とある家族が遊園地で遊んでいる場面に移ります。
その遊園地で迷子になる少女。
彼女が鏡の迷路に迷い込むと、そこで奇妙な出来事が!
不安感を煽る音楽とともにクローズアップされる何者かの瞳。
カメラがぐっと引くとそこには檻に閉じ込められる多数のウサギ…
このオープニングはすごく良い!
これから起こるであろう恐怖の展開を期待させてくれます!
時代が現代に移り、プロローグの少女が大人になって登場。どうやら彼女が主役の様子。
大柄で陽気な黒人というステレオタイプな旦那と今時な感じのちょっとクールな娘、どこか内向的な感じのする息子の4人で夏休みを別荘で過ごそうとしているようです。
別荘に荷物を降ろし、ビーチに向かう道中、行く先に救急車が。どうやら死体を担ぎ込んでいる様子。嫌なもの見たなー、という感じの一家。
ビーチで友達一家と待ち合わせ、楽しく過ごそうとするが主人公であるアデレードは暗い顔。
ちょっと姿の見えなくなった息子を過剰に心配するなど、どうやら普通じゃない様子。
息子はビーチで突っ立っている男の後ろ姿を目撃。手には血が付いている…
夜になり、昔このビーチで迷子になり、恐ろしいものを見たと夫に打ち明けるアデレード。
夫は気にも留めないが、家の外に4人組の人影が見える。影になって顔は見えない。
彼らを追い払おうとする夫。すると急に彼らが襲ってきて…!!!
…はい、ここまでは非常に良いです。
すごくスリラー要素満載で、これからどうなるのかハラハラしながら観ていました。
しかし、この4人組が家に侵入してからはただのアクション映画。
ドッペルゲンガーが本物を殺しにくるという発想は良いと思うし、彼らは非常に恐ろしいのですが、舐めプが過ぎる!
さっさと主人公一家を殺せばいいのにグダグダやってて結局逃げられる。
デカいハサミを持っているのだから、ゴア描写があるのか?と思いきや、そういう場面はほとんどなし。
ハサミでの殺害場面はありますが、そこはあえて残酷な描写にしていない感じがしました。
多少はグロい感じにした方が映画のカラーと合うと思うのだけど…。
はじめこそ怖がっている主人公一家ですが、途中からは余裕すら感じられます。
『ホーム・アローン』ネタを提案したり、殺したドッペルゲンガーの数を競ったり。
娘はここぞとばかりに車を運転しようとします。こんな状況で初心者に運転させとる場合かっ!
サスペンス・スリラー映画のはずなんですが、途中からはなんか面白くなってきて普通に笑えました。特にアデレードのバーサーカー化がすごい。
ドッペルゲンガーを火かき棒で容赦なく殺し、フクロウのギミックを驚くこともなく粉砕。ここは会場からもちょっと笑いが起こりました。
最後はとある施設でアデレード対ドッペルゲンガーの一騎打ち。
ドッペルゲンガーの正体が明かされるのですが、あまりにも破茶滅茶な展開が続いていたので、そんなことはもうどうでもよくなっていました。というか、そこ台詞で説明する?
ぶっちゃけ、彼らがなんなのかよくわかっていません。廃棄されたクローン人間?
そもそもそんなやばそうな施設に簡単に歩いて行けるってどうなんだという話ですが。餌がウサギというのもよくわからん。
というかここでもドッペルゲンガーの舐めプがひどい。本気で戦えよバカっ!
子供の頃のバレエの演奏会がキーになっていたようですが、そこの説明なり描写なりがそれまでほとんどなかったため、唐突に感じます。
何だかんだで、最後は家族揃って脱出。
全体的にすごい馬鹿馬鹿しい映画ですが、ゾッとする回想シーンからの、仮面を被る息子というラストシーンは非常に良い!
映画の最初の方とラストシーンだけはホラー映画。
あとの部分は黒人のフィジカルの強さを紹介してくれるマッチョ的アクション映画です。
いや、そもそも、ホラー映画だと認識して鑑賞するのが間違っているのかも。
コメディアン出身の監督らしい、ブラック・ジョーク満載のコメディ映画として観るべきだったのか…?
『Us』=「私たち」と「アメリカ」というダブル・ミーニングになっており、アメリカの格差社会や差別を皮肉った内容になっているのだろうが、あまりにも地下の住人達の設定が無茶苦茶すぎて、ハマれなかったなぁ。
『ジョーカー』や『パラサイト』といった、本作と同じようなテーマを扱った作品が2019年は話題を集めましたが、この2作に比べれば本作は劣るなぁ…
凄惨な場面にビーチ・ボーイズの「グッドバイブレーション」が流れ、警察呼んで…のところでN.W.Aの「ファック・ザ・ポリス」が流れるところのシークエンスは、流石コメディアン出身の監督だけあって面白かった🤣
90分で魅せて欲しかった!!
初めの遊園地のシーンと、中盤で白人家族が入れ替わるシーンはそれぞれ良かったです。ネタばらしも含めて脚本が洗練されておらず、また尺も長く感じて没入できませんでした。父親のノリが苦手でした。中盤、白人女性のキモ顔演技は前作「ゲットアウト」に通じるものがありました。BGMは終始大袈裟に感じましたが、終盤の施設での撲殺シーンはサイレントヒルみたいで良かったです。90分でキレのあるスリラーなら、もっと良かったと思います。ゲームのサイレントヒルやサイレン、バイオショックのような恐怖を期待したら、設定が作り込まれていなくてダメでした。
前半サスペンス、後半は、、
前半サスペンス、後半SF。
とても後味の悪い(そこが快感)な新感覚ホラー。
二回観ましたが、それほど伏線はないですね××
ほほラストの「彼女は実は、、」部分も、伏線として前半を見直しても矛盾が多く、一度見が良かったですね。
矛盾とか疑問だらけですが、仮にここが理路整然でも感動が増すような傾向の映画ではないですね。
とにかく奇妙な後味を楽しむ映画です。
なんか、あざといと言うか、ズルイと言うか。
消化不良。ヤメタ。考えるのやめ。兎に角、地底人の逆襲だって事にしよう!
地下での謎解きの後で、全てを思い出すってのもどうかと思う。それ余計じゃない?
影との入れ替わりをネタにするなら、もっと早い段階で思い出す方がドラマになりそうなのに。それでも、地上側の家族を守ると。
チャプター11も、思わせぶりに使うなら、復讐皆殺しの内容を教えてくれないと、旧約聖書なんて、誰もが知ってる訳じゃないですし。
新感覚ではあるけれど、脚本のB級感が気に障る、妙な映画だった。B級は好きなんだけど。
ところで、電通とフジTVは、どう絡んでいるのでしょうか。
不気味過ぎる
もう一人の自分が襲ってくるということで、自分の存在証明の不安定さなどを描いた心理ホラーかと思っていましたが、予想に反してアグレッシブなホラーでした。
もう一人の自分達の正体の設定などは、ざっくりしていて微妙な感じがしましたが。
あの地下施設の食料や衣類などどうやって流通しているのかとか、行動が操られていると言いながら襲撃の準備はどうやってできたのかとか。
伏線の回収などは成る程と思わされる部分もありました。
分身達は言葉が話せないらしいのに、主人公の分身だけ何故話せるのかとか思っていましたが、そういうことかと。
不穏な空気感、適度に挟まれるブラックな笑い、シュール過ぎてインパクトに残る場面、襲う側と襲われる側の主人公の二役演技、などは良かったと思います。
地下の遊園地の描写は、駕籠真太郎の漫画みたいだなと、不気味過ぎる笑いで印象に残ってしまいました。
後で解説サイトを見たところ、地上と地下は富裕層と貧困層の分断を示唆しているなどとあり、成る程と思いましたが、聖書やアメリカの知識がもっとあればもっと面白く観れたかも知れません。
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