アスのレビュー・感想・評価
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「ライド感」が楽しかった
他にも書いていらっしゃる方が多いが、辻褄合わせとか、伏線回収とか、物語的考証とか、そういう事を気にしてしまうと「酷い映画」なのかも。
ラストのサプライズも、まあそんな感じなんだろうなあ…と予測できる範疇。
前作『ゲット・アウト』の時も感じた、「秘密が明らかになればなるほど、話はトンデモの方向へ向かう」という感じは(いい意味で)健在だし、ものすごく緊迫しているシーンで明らかに笑わせにかかって来るのも楽しい。
でも、これだけ最後までメチャクチャな映画なのに、「え?これナニ?どういう事?なんでこうなったの?この後どうなっちゃうの?…」という興味がラストまで続くのはすごい。そしてその疑問のほとんどに論理的な解答をされない(作り手側はしたつもりなのかもしれないけど)まま、エンドロールを眺めながら、「なんか楽しかった…」と思えるのは我ながら不思議だ。
「引っ張り回される感じ」を楽しんだのかも知れない。
ただ、社会的批評として観ると、いつも我々が「あいつらいい暮らししやがって!ウチなんて…」と他人を妬む一方で、我々の目にも触れない(隔離され隠された)世界で、想像を絶する様な貧困や差別に喘いでいる人たちがいる。それも遥か異国の地ではなく、まったくの他人でさえない。我々の家の地下に、我々と同じ顔をした人々がいて、ともすればそれは私自身の姿だったかも知れないのだ。
と、そこまでこの作品の価値に肩を持つつもりはないけど、『ゲット・アウト』が楽しめた人なら好きになれる映画なんじゃないかな。
黒人ホラー
とにかく不気味
作家性を存分に発揮したホラー
怖い、というより謎い。
ジョーダン・ピールがただ怖いホラー作家でないことは「ゲット・アウト」で明示されている。この「アス」でもその作家性は存分に発揮されるが、中々複雑である。
別荘にやってきた一家が自身のドッペルゲンガー(影)に襲われる訳だが、既にこの影がメタファーであり、そしてその上人為的なものである。ということ。そして登場する二家族の描かれ方の違いが「格差」を明確に表している。
もちろんホラーエンタメとして普通に観る分にも非常に秀逸で、お父さんがあの状況でもボケをかますところとか、それに対する子どもたちの反応がくすりとさせる。ルピタ・ニョンゴが終始張り詰めた表情なので癒しだ。
ラストまでの展開もなんというか、ミステリーっぽいけどそのマンネリを上手く打破し驚愕のラストまで持っていっている。そうだったのか、そうきたのか...!という。
なぜ主人公一家だけじわじわ追い詰められるのかが消化できていないのだが、彼女らの「根源的」要素を考えると納得もしたり。
ルピタ・ニョンゴ凄いと思いましたが、もっと壮絶だったのはジェイソン役(この名付け...!)の少年。彼の表情凄かったな...。演者の皆さんの「影」の振る舞いも秀逸過ぎて...。
怖さとエンタメと作家性を全てきちんと盛り込んでも全くブレないジョーダン・ピール、恐るべし。
私は勧めない
中途半端なホラー映画である。
はっきり言ってあまりオススメはしない。
主人公は愛らしく好感がもてる、子どもたちも可愛らしい。けれども
暗い画面になると、黒人だからか場面と同化して表情が見えない。
ちょっとおどろおどろしい効果音や音楽が流れるが、実は怖くない。心理的にも怖さがない。が、殺し方が残忍で
ちょっと見るに耐えない。しかも家族同士で何人殺したなどと言いあう。そして思いっきり流血の場面の数々。
家族が一丸となってクローンゾンビと戦うのだが、途中の設定がグダグダである。ゾンビならゾンビらしくと思うけど、中途半端なクローンゾンビ。そう、中途半端に人間らしいのだ。主人公家族と同じ様な顔をしたクローンを殺していくシーンは、ある意味でヒトとしておそろしい。
映画冒頭のシーンはウサギが沢山、クローンを表しているのか?と思うが、無駄に長く感じた、
ラストは、ン?実はそうひねったのか?と思った。
とにかくすごかった!
もしある日、自分と同じ顔をした人間が
ハサミを持って現れ自分に襲いかかってきたら
…。
自分が自分を殺しにきた。
「ゲット・アウト」のジョーダン・ピール監督
が放つ「Usアス」は最初から心を鷲掴みにされた。2019年の衝撃的な作品であることは間違いない!
夫と妻に娘と息子の4人。
それぞれ同じ顔をした4人に襲われます。
内容少しでも詳しく書いてしまうと
ネタバレになってしまう。 ラストの場面はあっと
驚かされた。
あの最初の場面から全ては始まったいた
とわかったときの衝撃はたまらなかった。
これが映画の醍醐味だなと思う。
全て俳優さんたちは「殺しにくる凶暴な役」と
「襲われて怯える役」の二役を演じている。
これがまた素晴らしい!
また音楽が不気味で雰囲気が出ている。
ハサミ・うさぎ・赤い服・バレエ…
色々な小物も重要なピースです。
ちょっと難しくて意味が
理解できない部分もあったけど
それを忘れさせてくれるドキドキ感がありました。
ホラーといってもサスペンス寄り(?)なので
ホラー苦手な人も楽しめるはず!
Usアス観た人と語りたい!
そんなUsアスは絶対観てほしい!
なんか懐かしい感じ
単純なホラー映画では無いと思っていたが、予想外のテイスト。設定はゾンビ映画の構成だけど、不条理感たっぷり。という内容なので、物語に納得感や爽快感は無いものの、雰囲気は楽しめた。
「なんでそうなの?」と言う疑問が沸きながらも、ストーリー自体はそれなりに完結していて「彼らはあなたの隣にいるかもしれない」とか「地球の害虫は我々かもしれない」などと言った意味深な言葉で煽って終わる系のあのパターン。ウルトラQとか、トワイライトゾーンとかを思い出していただければと思う。
深い意味はいろいろあるのかもしれないので、そこまで意味を見出すべく調べて楽しむのもよし、表面を捉えて映像や展開を楽しむもよしなのでしょう。
そういう話なので、エヴァンゲリオン的な楽しみ方は出来そうだが、自分としては宗教的な部分や米国の深層みたいなところに立ち入る興味までは湧かなかった。また、表面的な部分もあまり目新しいものもなく、入り込むだけのパワーも感じず、ちょっと中途半端な印象だったかな。悪い映画では無いと思うけど、皆に勧められるものでも無いですかね。
結果より過程を楽しむ
終盤あたりまで、
話のスケールがどんどん大きくなっていくのを「この不可解な現象に何かしらの決着がつくのだろう」とワクワクしっぱなしだった。
「目的は何か」みたいな台詞も何度もあったから、何か凄い目的があると思うじゃない。
そういう謎のひっぱり方とサスペンスの作り方が上手だから楽しく観ることができたんだと思う。
で、いろいろネタバラシがあると、
なんだかいろいろガバガバで目的もよく分からない。
最後のドンデン返しも、確かにドンデン返ってはいるが「だからアソコはあーだったのか!!」っていう爽快感が案外なくて、そういう意味で脚本がイマイチなのかなー。
と、観た後モヤモヤが凄い残るけど、こういう映画は嫌いではない。
こういう大ネタが最後にあるミステリーって、「予想通りだったからダメー」ってよく言われるし、そう言う人に限って予想が外れると「思ってたのと違うからダメー」とか言ったりして、結構評価が下がったりするけど、こういう映画もっと配給してほしいな。
得物はハサミ
キック・アスのアスではありません
☆☆☆★★★ 地下世界の反乱 自分が自分を殺しに来る よくRPGで...
☆☆☆★★★
地下世界の反乱
自分が自分を殺しに来る
よくRPGで。もう一つの世界が存在していたら?…と言った、世界観のゲームが多くある。
この作品は、そんな世界が実際に存在し。尚且つ、陽の当たらない場所にいる自分が。表社会にいる自分を《いつの日か殺したい!》と考え。ある日本当に実行しに来る…とゆうホラームービー。
とにかく気味が悪い事この上ない。
自分1人だけでなく、自分がファミリーを伴って自分自身を殺しに来るのだからヽ( ̄д ̄;)ノ
その殺しの道具として携えて来る道具が、ヒッチコックファンならばお馴染みの【アレ】
何しろ【アレ】ですから(@_@) その鋭さ・痛さを感覚的に知る人は多く。単なる拳銃と違い、観ていても怖さは倍増する。
金属○ッ○と併せて。この辺りの演出力で、観客に恐怖心を煽りグイグイと引っ張って行く。
ただ、反面作品中盤で。〝隣人〟側の人間に襲われたり。その〝隣人〟は、自分が真綿で首を絞められる如くにいたぶられるのに対して。一瞬で殺そうとしたり。また、集団で現れたり…と。この作品に於けるホラー的なルールからは果たしてどうなのか?…と、ほんのちょっとだけ疑問も感じた。
その辺りは。最後の最後に【自分】から説明がなされていて。子供時代のバ○エ経験が、突如挿入され。奇妙な映像と併せた恐怖感を醸し出してはいたが…。
それともう一つ。ラストの展開には一捻りあるのだが。
《恐怖を植え付けられた者》と《恐怖を与えた者》
その隔たりにはほんの小さな隙間しかなかったのだった。
だが…。
《与えた者》が、結果的に実は! …的だったのは反則と言うか、ちょっとおかしくない?…かなあ〜。
などとグダグダ言いつつ、とっても面白いホラームービーでした。
作品を盛り上げる、効果的な劇伴も良し。
2019年9月8日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン1
クローンとは直ぐに分かるし
予告編以上のものはなかった
圧倒的に面白い
サイコホラーのニューエイジ
古典的な要素だけではなく、実験的な部分も多分に含まれる本作。ルピタニョンゴの表側と裏側の顔はまさに別人である。
ホラー=恐怖で支配する
という構図はオールドファッションになりつつある。
もはや現代の世相を映し出す、アンダーグラウンドに生きる人間が有産階級に立ち向かうリアリティショーにも見えてくる。
ラストシーンは非常に独創的で、コンテンポラリーホラーアートとも言うべき表現方法が実に魅力的だ。
冒頭の前振り、80年代のCM、原理主義者、エレミヤ書11章11節、謎のウサギたち、手品のライター。点と点が緩やかに線になっていく様子も面白い。
どんでん返しというほどの衝撃はないものの、
あらゆる要素を上手く取り入れた秀作ではなかろうか。
ホラーという非現実なジャンルにおいて、
設定が理解できないだの辻褄が合わないだの、安っぽい正論を振りかざすオーディエンスは無視して、その世界観を純粋に楽しんでほしい。
力み過ぎ。
ホラー映画なんだけど
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