劇場公開日 2019年10月4日

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「世界はキアヌを許す」ジョン・ウィック パラベラム ウシダトモユキ(無人島キネマ)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0世界はキアヌを許す

2019年11月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

人気シリーズも3作目となると、ストーリー的にうんぬんとか、そりゃあ指摘事項も多くなるだろうけれども、あえてその全てに「お茶目でいいじゃん」と回答したい。

僕はキアヌ・リーブスが好きだ。

あなたもキライじゃないでしょう?

そんなキアヌが、「コレコレ!こういうアクションかっこ良くね?」って観せてくれるアクションを「世界はお前を許さない」なんて言うはずがない。

それでいいじゃないか。

もしもジョン・ウィックシリーズが、

「復讐は新たな復讐の連鎖を生む。過去の幻影に囚われた男の哀しき逃避行」

みたいな、

愚直な男の悲哀とか、

暴力の虚しさとか、

そういうメッセージを伝えようとする映画だったとしたら、そりゃあ、「ちょっと考え直そうか」って言いたくなるでしょうよ。

でもどこをどう見たって、

オモシロしか追求してないでしょ!!!

もう、

「馬小屋バトルで馬キック」

とか、

「板前ニンジャ団」

とか、

「犬パックン」

とか、

笑顔にしかなれねぇ!!!

唯一僕が1作めから気に入らなかった点は、ジョン・ウィックの“ドテドテした走り方”だ。『ビューティフル・デイ』のホアキン・フェニックスならこういう走り方でいいけど、おおよそジョン・ウィックという“有能な殺し屋”には似合わない、どことなくアホっぽい走り方だ。

でも、それすらも「お茶目だからいいじゃん」で無罪。

観客をバカにした作り手がふざけてるだけの「バカ映画」は地球から消滅して構わないけど、映画バカの作り手が大真面目に好きなことをやってる「バカ映画」はずっと観ていたい。それを僕は「お茶目」だと感じるんだと思う。

ウシダトモユキ(無人島キネマ)