新聞記者のレビュー・感想・評価
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マスコミ志望の学生さん、MUST SEEです
黒澤明の「悪い奴ほどよく眠る」に匹敵する、と敢えて言っておこう。
この映画で描かれているのは、本当に今日本で起きていることにかなり近い。
現政権批判は明らかで、保守層にすればなんじゃこりゃって言いたくなるような映画かもしれない。
政治的な「色」は抜きにしても、なかなか物語も、映画としてもよくできている作品。
主演の韓国人女優、シム・ウンギョンも相当がんばってあの役を演じたんだろうね。アメリカ育ちの帰国子女記者という設定に無理はなかった。
松坂桃李も存在感あるいい芝居だった。
一部マスコミは、本作を黙殺したようだけど、そんな狭量ではいかんね。
読売に近い日本テレビが仕切る日本アカデミー賞にも輝いたのは、あっぱれです。
今頃鑑賞ですが…
昨年の封切時見逃してしまったのでオンデマンドか劇場か悩んだ結果、間も無く期限の『6ミタ無料鑑賞券』を使ってアンコール上映で鑑賞。色々昨今の不安な状況もあるので、郊外のかつ朝一番の上映回で臨んでみたところ名古屋の映画館ではありがちな混み具合(というかガラガラ具合)!自分含めたった2名の観客で上映開始。
正直このテーマで真っ向から製作した会社、スタッフ、キャストにエールを送りたいと思います。前半現実とリンクする内容に驚きましたが後半の展開は「少し無理があるな〜やっぱここは描ききれないのかな〜忖度しちゃったかな⁈」感満載で少し残念な気分に。
最後の主役お二人の口パクセリフは、色々考えさせられました!
キャスト陣に目を向けると‥松坂桃李さんは『居眠り磐音』でも感じましたが表情、所作で演じるいい役者さんですね。ラストシーンの蒼ざめた表情はセリフなしでも(実際口パクでしたが)伝わってきたんじゃないでしょうか。
シム・ウンギョンさん、とてもいい演技をされてましたが役柄とはいえ日本語の辿々しさが気になってしまったのと、どうしてもイモトアヤコに見えてしまっていけませんでした。
高橋和也さんは『毎度お騒がせします』で中山美穂さんの若干情けないお兄ちゃんだったのに、もうこんな年代の役なんですね。そのまま歳をとった感じですが。
色々突っ込みどころはありますが、幅広い世代、特にこれからの日本を背負って立つ(であろう⁈)若い人たちに観てほしいですね。いい映画だと思いますよ。
なんか賞など取るんじゃないでしょうか?えっもう取ってるってか⁈
松坂桃李は何をやっても様になる。
実在の「新聞記者」のノンフィクションを基に、間違ってもノンフィクションと誤解されないように創作した社会派エンターテインメント作品。非常に頑張った映画だと思う。反権力の新聞記者と権力中枢の官僚とが手を結ぶ話だが、動機につながる人物設定が良くできている。父の死の真相を明らかにして無念を晴らしたい女記者と、政権を守るために情報操作をする仕事に不満を持つ官僚。彼らの強いモチベーションが描けなければこの作品の存在意義はない。そのあたりが良く描かれているので、「社会派ヒューマンドラマ」として成功していると言えよう。シム・ウンギョンと松坂桃李の緊張感のある演技はとても良かった。
ノンフィクションの実話をベースにしているからなのか、思い切ったフィクションに仕立てきれなかった印象だ。ニュースで散々目にした現政権の疑惑の数々に比べて「細菌兵器」研究はちょっと突飛すぎる。ここは中国や北朝鮮ではないのだから。情報工作に専念する内閣情報調査室は戯画化されていて面白いが、目的が「国家を守る」ではなく「政権を守る」では国の中枢にしてはせこすぎるだろう。
主人公の二人が、葛藤を抱えながら見えない壁に立ち向かっていく姿は本当に良くできている。しかしこの作品から、社会正義や新聞記者の使命とか、権力とメディアの関係などの問題に思いが及ぶようなお人好しはあまりいないだろう。良くも悪くも悩み多き二人の葛藤劇につきる。
この作品が日本アカデミー賞作品賞を獲った事が信じられない
なぜなら疑いもなく安倍政権批判だからだ。
しかも、この作品で描かれている事はフィクションではなく事実だからだ。
(あっせん利得処罰法の適用対象になる)ど真ん中のストライクに近い事案と言われた
甘利明・経済再生相をめぐるUR(都市再生機構)への“口利きワイロ疑惑”が出てこなかったのは不満だが、公文書改竄にレイプもみ消し。
安倍友なら何をしても一切のお咎めなし。
これを忖度なしに描き切ったのだから凄い。
この映画を観て日本の闇に改めて愕然とする。
権力を監視しなければならないメディアがこの国では一切機能していない。
伊藤詩織レイプ事件は新聞もテレビも全く報道しなかった。
したがって一般国民はこの事件を知らない。
逮捕状が出ていたにもかかわらず、逮捕直前上からの圧力によって逮捕が止められた。
これほどの不条理極まりない事件が全く報道されないのである。
この作品のラストシーンは正義無き日本の現状を見事に表現している。
女性新聞記者と内閣官僚が真相を暴く❗️
日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞したのがきっかけで観ました。
内閣官僚の男性がかつての上司の自殺を幾に暴かれる真実を女性新聞記者と共に描く葛藤を監督がドキュメンタリー風に描くのが凄いなと感じました❗️
反日映画なの?
途中から、この映画はどこの国の話なんだろう?とクエスチョンマークが頭の中に溢れかえりました。アカデミー賞を見て興味を持ち、今回鑑賞しましたが、やめておけば良かったと後悔しています。単純に面白くなかったです。
凱旋公開 流石、賞を獲るだけの映画 社会派サスペンス 松坂桃李とシ...
凱旋公開
流石、賞を獲るだけの映画
社会派サスペンス
松坂桃李とシム・ウンジョンの演技のぶつかり合いが良い
とくにシム・ウンギョンは、母国語でないし、文化も違う国で、よくぞ頑張った
緻密な脚本に加え、ドキドキする音楽、映画館ならでは
ラストのアップ、日本社会の現実を見せられた
日本の映画界に希望がもてる映画
日本アカデミー賞でこの作品を知りました。
日本でこのような作品が評価される日が遂に来たんだ。
この映画をつくった監督は尊いです。
映画で人を変えることができると思っています。
「これは映画だけの話じゃないんのではないか?」
映画を見終わった後に、日本の報道の在り方に疑問をもつことができます。
やがては世の中を動かすきっかけに繋がるとも期待することもできる映画でした。
ひどい政治状況の今この映画を作ったことに敬意を表したい。
この映画が日本アカデミー賞を取ったので初めて見ました。
新聞広告は見ていたのですが、読みもしないで写真だけ見て、西山事件?ずいぶん古い話をやるな~と思っただけでスルーしていました。
真面目に考えれば沖縄返還の頃の政府の密約を新聞記者がすっぱ抜いた話なんか今頃やるわけないのに、迂闊でした。
明らかに現政権を批判していて、映画としても見応えがありました。全体的に押さえたトーンで、大声でわざとらしく騒ぎ立てることもなく、静かに、でもドラマは深く進んでいくのが良かったです。それが役柄のリアリティを増していたと思います。
そして、この映画に今年のアカデミー賞を贈った日本映画界にも敬意を表したいと思います。こんな映画がきちんと評価されて良かったです。
これが今の日本なのか?
すごく難しいテーマではあるが、これが今現状の日本の権力の使い方なのか?内調のこの国の守り方は正しいのか?それこそが本当に国を守るということなのか?難しいテーマの映画はレビュー書くのも難しいですね
人ごと、じゃない。
新型コロナの影響か、映画館もスカスカ。Amazon primeでも観れるようです。
この映画を観て驚いた翌日、期せずして現実にA氏の遺書を奥様が公開された。すごい勇気に敬意を表し、一人でも多くの方に観てほしいです。
日本人として今、起こっている「不都合な真実」?について、まず考えねばという慄き。安倍さん、コロナに、オリンピックに、財政危機に、この加計&森友問題、どどうする???
映画は過度な脚色無く、淡々と事実を布石に、進んでいきます。映画にもS氏のような、冷ややかで、目をつけられたら何されるかわからない上長が出てきます。人を恐怖で縛る。慣れてますね、ずっとこういう風に生きて来たんでしょうね。政権を維持する、ということに忠実なシモベ。信じて疑わず。部下の弱み掴んで事実捏造など、むしろ嬉々として進んで指示。
かつてナチスドイツの過ちも、ヒトラーだけの仕業ではなく、アイヒマンという人間がいました。なぜ権力構造にはこうした良心の呵責に苦しまない、ロボットのような任務遂行完璧主義者が現れるのでしょうか。
人間の心を持つ人の方が、そりゃあ弱いです。負けますよ。残酷な方が勝つに決まっている。だからこういう人に権力を与えてはいけない。
でも、そういうアイヒマンを見抜くのは、何故だかとても難しい。どんな組織にもいる。良心じゃなく体制
に忠実、罪悪感ゼロ。当然、指摘されても反省皆無。心の防衛、完璧ですね。無敵。
こういう人ははじめはあまり特徴無さそうな目立たない存在です。でも小さなきっかけから人が面倒がることを引き受け、取り立ててもらい、上手いこと着実に地位を得ていく。
そう、この手の人に面倒なことは全部やって貰おうと地位や権力を与え依存する側、また大義もない権力を行使されても服従に甘んじる人々にも、責任の一端があります。モンスターに育ててしまうのは、私たち全員に責任があると思います。
忙しいから面倒には関わらないでおこうとか、鈍さにかまけて何も気付かないと無責任を決め込まず、日常レベルで面倒でも心がけるしかない。
職場や家庭でおかしなことがスルーされた時。
自由や正義が小さく侵害される瞬間に。
「え、嫌です」とか。
「ん?何かヘンですよね?」って。
小さく、勇気発動しておく。
もちろん、「いちいちたてつかず言うこと聞いてればいいんだよ」とか、女子なら「気が強いよね」「協調性ない」「コミュ力ない」「素直じゃない」「可愛くない」とか陰に陽に言われるでしょう。でもせめて、おかしいと気付いている意思表示をせねば。
でないと、あーもう面倒、まいっか、ほっとこう、が蔓延し、そしてズルズルと大きな不正もその延長で「仕方ないし」となる。
自分含め凡夫の、毎日の闘いですね。小さな勇気。小さな面倒との。積み重ねしかない。みんなの責任ですから、結局は。
そして何より、死んではいけない。
死なせてもいけない。命より大事なものはない。
だから、辛過ぎる時は、いったん逃げて。自らの心身を守る。命、優先。命、ファーストです。
家族や命同然の大事なものもあるだろう。
大事なものが組織、会社、偉い人、プライド、ってこともあろう。だけど、命を捨ててまで守らなきゃいけないものなど、ない。
生きて、吐き出してください。暴露は裏切りじゃなく、よっぽど正義だ。弱くない。むしろ強い。いや、強かろうが弱かろうがそんなのどっちでもいい。助けも求めていい。勇気要ると思うけど。死ぬくらいなら、なんでもダメ元で。
でもそれって、信頼できる世の中という前提で出来ること。「そうしても大丈夫ですよ」と言ってあげられる世の中を保たないと。せめて凡夫のひとりとして。
助け舟を出した方も割食ったり、職を失ったり、損するかもしれないけれど...
社会的成功と、しあわせは別物。
自分で自分のこと、嫌いになってしまうような生き方をしてはいけない。病みますから。「病み」は「闇」。
生きてさえいれば、官僚じゃなくても記者じゃなくても別の仕事についたって良いじゃないか。
どんな仕事でも、働けさえすれば食べていける。社会に役立つことはできる。自分に言い聞かせています。
ちょっと熱が足りなかったかも
いまさらレビューします。
日本アカデミーおめでとうございます。
圧力かかり放題、テレビ局で番宣もできない中、快挙ともとれます。しかし内容は温いし、藤井監督が断り切れず作成した熱を感じない淡々とした陰鬱な作品に仕上がってしまった。ただ当初あまり得をしないと思えるこの作品に主演した松坂桃李には頭が下がるし、ここ数年の大車輪の活躍は凄いの一言です。シムウンギョンについてはよく頑張ったけど、この役はちゃんと日本人の女優をキャスティングして欲しかった。
ちょいちょい前川喜平やら渦中の実人物を挟んできたりして見る側をマインドコントロールしているようなきらいも見受けられる。大学新設も生物兵器を作るためというオチ?もオイオイと突っ込みを入れたくなりました。
今回この作品が日本アカデミー賞とったことで賛否あろうが圧力かかろうが果敢にチャレンジするプロデューサーや監督が増えて来れば日本でも優秀な社会派作品が増えていくのではないでしょうか。期待します。
スクリーンで見てよかった
ストーリー、俳優の演技ともにとても見応えがあった。DVDで見ればいいかなとも思ったけど、せっかく凱旋上映が始まったので映画館で鑑賞。結果、スクリーンで見て損はなかったです。
一つだけ敢えて言うと、シリアスな話ゆえか、どの場面も暗い(物理的に)。あんなに暗い部屋でやる記者会見は見たことないし、官僚たちがいる部屋もかなり暗くて、なんでそんな職場暗いの??と苦笑い。目が悪くなりそう。震災直後に日本中で節電してた時期みたいでした。
アカデミー賞?どうかしている!!
作品賞に最優秀女優賞???信じられないというか冗談だろう。みんなどうかしている。ただ、扱っているテーマに注目しただけで、中身は問わない感じだ。作品のクオリティを競い合うという最低限の規範もなくて、何がアカデミーだろう。本当に日本映画は腐っている。体制と反体制、権力と市民のような対立軸に対しての映画的戦略がゼロに等しい。新聞記者の良心も、今や復讐的な個人のモチベーションに矮小化されている日本のヘタレ感ばかりが目につく。本当に描きたいものは何だ?と問うてましな答えが帰ってくる気がしない。怒りも情熱も叫びも製作者のギリギリの慟哭も、何にも感じられない。映画の程をなしてない。これをみて震え上がる当事者は1人もいないと断言できる。
「田中哲司さん非常にいい」
今年26本目。
昨年6月の映画。今年アカデミー賞を獲ったので見て来ました。田中哲司さんが非常にいい。「スマホを落としただけなのに」で捜査官役がインパクトに残ってますが、その前年にこんないい役やっていたとは。内閣府の上司役ですが、堅い職業演じると存分に力を発揮する役者だなあと感じました。
今作の一番の収穫は田中哲司さんの演技でした。
好きな俳優になりました。
日頃より現政権に大いに不満を持つ私としては、良くぞこの映画を作って...
日頃より現政権に大いに不満を持つ私としては、良くぞこの映画を作ってくれたと拍手を送りたいです。
映画の出来としてはもう一息のところも有りますが、是非多くの人に観て貰いたいと思いました。
うん、まぁ…
日本アカデミー賞2020の作品賞、主演男優賞、主演女優賞をとってる作品とあって期待値が高過ぎたのかな。
予想の範囲を一切超えることなかった。
シム・ウンギョンはイモトにしか見えない。
松坂桃李好きだけど、この作品ではなんか彼の良さが出てなかった気がする。
田中哲司の演技だけが輝いていた。
社会に不安を感じる「今」だからこそ観るべき映画!
昨年6月の公開時には見逃したがアンコール上映(日本アカデミー賞受賞もあるだろうが今公開延期作が多く出て劇場の編成に穴が空いたこともあるのでは?)されていて鑑賞。昨年観ていたら間違いなく2019マイベスト上位(おそらく3 位)に入った作品。
メジャー会社では作れないインディペンデントならではの題材で、ここまで斬り込むかぁという衝撃に終映後もしばし動けず。
勿論フィクションだが元ネタになってる事件はあるし情報操作の怖さなど間違いなく今観るべき作品。何を感じるかはご自由にどうぞ。
こういう映画をメジャーで作れないことこそが問題だしコレに出た松坂桃李さんには心から拍手を送りたい!(←観たら意味がわかる)
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