新聞記者のレビュー・感想・評価
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バランスが気持ち悪い
日本では珍しい、現実をリンクさせて実際の事件・疑惑を想起させるタイプの映画(欧米には多いけれど)。
今の政府(内閣や官僚)の悪質さ、横暴なやり口は、見事に表現していた。
新聞記者の在り方を客観的な視点で描いていて、変な英雄扱いをしていなくてよかった。
シム・ウンジョンと松坂桃李の演技は見事。
けれども、エンタメに徹し、こんな場合はこんな行動や考え方でいたらいい、というシミュレーション的な要素で突っ切らなかった。
特に、下手に前川喜平氏と、本作の「原案」者とはいえ東京新聞の望月氏を画面に登場させちゃったことで、そっち寄りに【偏っている】【誘導している】ってイメージになっちゃってたのが残念。
また、内閣情報調査室の在り方が想像による表現なので、リアリティが今ひとつ。
いや、観てるこっちも実態は知らないから、リアリティってなんなのよってこともあるんだけど。
ファンタジーになっちゃっているんですよね。
そのせいで、「現実」と「主観」の境界線があいまいで、ドキュメンタリーでもない、エンタメでもない、バランスが崩れてある種の気持ち悪さを生んでいたように感じました。
『空母いぶき』でも感じたけれど、物語を成立させるために、現実への取材不足を妄想で埋めると、リアリティラインが曖昧になるんですよね。
アメリカのように、情報公開されてない国の限界かもしれません。
特に若い人に観てもらいたい。
将来メディアを目指す者としてこの映画を観た。
世の中の事などあまり分かっていない子供だが、この作中に描かれたことが現実だったらと思うと、とても恐ろしく感じられる作品でもあり、メディアの在り方を考えさせられるものだった。
また、俳優陣の緊迫感のある演技も魅力的に感じられる。
メディアや官僚を目指す人だけでなく、将来を担う若い人たちは観るべき作品だと感じさせられた。
いろいろ言いたいことはあるものの…
この映画が有名俳優を起用して作られてそこそこの規模で劇場公開されたということ、その意義をまず認めたい。小さいスクリーンではあったものの週末の回は座席がほとんど埋まってた。映画としては、終盤のお話展開のロジックがちょっと弱いとか、官庁のシーン薄暗すぎ電気点けろwとか、権力批判映画であるとはいえ政権を悪の中枢の如く描き過ぎているのでもうちょいフラットに描いた方が万人に観てもらえるのでは、とか細かい気になる点は沢山ある。モリカケ的云々とか取り扱うネタが中途半端にリアルなのがノイズになってる気もする。主演女優が日本人ではないのは逃げというかやれる人がいなかったのかなと始めは思ったけど、日本人記者ではそこまで踏み込めないだろうというストーリー上の必要性(と皮肉?)も含まれていたので納得した。ラストシーンはあのバランスで良かったというか、それ以外にどういうオチがあろうかと思った。
東京新聞の望月衣塑子をよろしくお願いします!
この映画は「新聞記者」(望月衣塑子著、角川新書)を原案にして
作成されています。
東京新聞の望月衣塑子は、「取材、報道をする上で最も重要視して
いる事は何か」と尋ねられて、「国益にかなうこと」と答えた
NHK政治部記者兼解説委員の岩田明子とは全く異なる女性の報道
関係者だと思いました。
政治家は登場しないので、政治ドラマを期待すると、期待外れに
なります。
菅義偉内閣官房長官の定例会見で、東京新聞の望月衣塑子が
森友・加計問題や前川喜平前文部科学事務次官に関する質問を、
続けるという場面はありません。
新聞記者と官僚を取り巻く、社会ドラマです。
背景として政治的な森友・加計問題が含まれています。
森友・加計問題を理解している人々は、楽しめる映画です。
森友・加計問題を理解していない人々は、つまらないと感じる映画です。
森友・加計問題を理解していない人々が、この映画を鑑賞して、
森友・加計問題に興味を持つきっかけになれば良い映画だということです。
文部科学省のことを文科省と呼びます。
「そんな理由で自分を納得させられんですか?
私たち、このままでいいですか?」というセリフが心に残りました。
A級戦犯被疑者の孫である安倍晋三首相には、現代の日本を戦前の大日本
帝国に戻したいという考えが根底にあると考えると、森友問題については
理解しやすいと思います。
安倍晋三首相に付き従う政治家や官僚は、悪魔的な人々ではなく、思考や
判断を停止し、盲従している人々で、日本に蔓延し、日本を荒廃させている
という現状を描いています。
年表を作成してみました。
1977年、安倍晋三は、米国に留学しました。
安倍晋三は、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で加計孝太郎と出会い、
親友になりました。
1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生しました。
森友学園は、愛国心等を育むことを目的として、教育勅語を導入し、
日の丸を掲げ、君が代を斉唱するようになりました。
2001年、加計孝太郎は、父親の跡を継いで加計学園理事長に就任しました。
2012年9月26日、安倍晋三が自由民主党総裁選挙で総裁に選ばれました。
2012年12月16日、第46回衆議院議員総選挙で自民党が圧勝しました。
2012年12月26日、安倍晋三が第96代内閣総理大臣になりました。
2013年7月21日、第23回参議院議員通常選挙で、政権与党の自民・公明両党が
合わせて過半数を超える議席を獲得しました。
2013年9月2日、森友学園が近畿財務局に大阪の国有地を取得する要望書を
提出しました。
2014年4月25日、安倍昭恵夫人は、森友学園を訪問し、国有地である小学校
予定地に案内され、1回目の講演しました。
2014年12月6日、安倍昭恵夫人は、森友学園を訪問し、2回目の講演しました。
2015年1月8日、産経新聞は、森友学園を愛国幼稚園であると報じました。
2015年7月16日~9月19日、委員会で強行採決された「戦争法」は、衆議院本会議と
参議院本会議で採決がされ、自民党と公明党などの賛成多数により可決し、成立しました。
2015年9月5日、安倍昭恵夫人は、森友学園の塚本幼稚園を訪問し、
開校を目指す小学校の名誉校長に就任し、3回目の講演しました。
2016年6月20日、近畿財務局は、国有地を学校法人森友学園に約8億円引きの
1億3400万円で売却しました。
2016年6月21日、前川喜平は、文部科学事務次官に就任しました。
2016年7月10日、第24回参議院議員通常選挙では、自民党と公明党は
前回を上回る議席を獲得しました。
2016年10月22日、稲田朋美防衛大臣は、森友学園の理事長である籠池泰典に
防衛相感謝状を贈りました。
2016年12月9日、ロイター通信社は、森友学園を戦前教育と報じました。
2017年1月20日、前川喜平は、文部科学事務次官を退任しました。
2017年2月9日、朝日新聞は「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、
近隣の1割か」と報じました。
この学校法人は、森友学園です。
2017年2月23日、学校法人森友学園の小学校ホームページの最上部にあった
「名誉校長 安倍昭恵先生」の写真や挨拶が消えました。
2017年3月3日、今治市議会は、加計学園に、岡山理科大獣医学部に関連し、
約16.8万㎡(東京ドーム3.5個分、36億円相当)用地を無償譲渡する議案と、
校舎建設費192億円の半額にあたる96億円(県との合計限度額、うち市の
上限64億円)の債務負担行為をする議案を賛成多数で可決しました。
2017年3月13日、安倍首相は、参議院予算委員会で「加計学園理事長から頼まれた
ことはないし、働き掛けていない。もし働き掛けて決めたならば責任を取る」と
答弁をしました。
2017年4月6日、安倍首相は「私や妻が関係していたということになれば、
まさにこれはもう私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員も
やめるということははっきりと申し上げておきたい」と答弁しました。
2017年4月21日、森友学園は、大阪地裁 に民事再生法の適用を申請しました。
2017年5月17日、朝日新聞は「加計学園の新学部「総理のご意向」文科省に記録文書」
と報じました。
NHKは7時のニュースのトップで「秋篠宮家の長女・眞子さまが、大学時代の
同級生と婚約する」と伝えました。
2017年5月22日に、読売新聞は、「前川前次官 出会い系バー通い 文科省在職中、平日夜」
と題し、前川喜平前文部科学事務次官が、新宿の「出会い系バー」に頻繁に出入りし、
売春の客となっていたかのように報じ、加計問題をすり替えました。
2017年5月25日、前川喜平前文部科学事務次官は、記者会見を行い、
加計学園による獣医学部新設の件で、内閣府から文部科学省に
「私が在職中に専門教育課で作成されて受け取り、共有していた文書であり、
確実に存在していたものだ」
「私が発言をすることで文部科学省に混乱が生じることは大変申し訳ないが、
あったものをなかったことにはできない」などと述べ、文部科学省で作成された
文書であると主張しました。
2017年5月19日~6月15日、委員会で強行採決された「共謀罪」は、
衆院本会議と参議院本会議で採決がされ、自民党と公明党などの賛成多数に
より可決し、成立しました。
2017年6月6日、望月衣塑子は、首相官邸で菅義偉内閣官房長官の記者会見に
出席して質問を始めました。
2017年10月22日、第48回衆議院議員総選挙では、自民党は291議席、
公明党は35議席を獲得し、合わせて議席数の3分の2以上を獲得しました。
2018年3月2日、朝日新聞は「森友文書 書き換えの疑い」と報じました。
2018年3月7日、学校法人森友学園との国有地売買の交渉・契約の担当部署に
所属していた上席国有財産管理官が自殺しました。
2018年3月12日、財務省は、土地の大幅値引き問題が発覚した後の2017年2月
下旬から4月までの14件の決裁文書から「本件の特殊性」や安倍昭恵夫人や
政治家についての記載などが削除する改ざんを認めました。
2018年4月、岡山理科大学は、獣医学科、獣医保健看護学科を愛媛県今治市に
設置しました。
2018年5月21日、安倍首相が2015年2月25日に加計孝太郎と面会したことなどを
愛媛県職員によって記録された文書が参議院に提出されました。
2018年5月31日、大阪地検特捜部は、土地取引や改ざんなどについて、捜査対象
とした38人全員を不起訴処分としました。
2018年6月19日、加計孝太郎は、記者会見を行い、安倍首相との面会について
「記憶にもないし、記録にもなかった」と否定しました。
2018年5月31日~6月29日、委員会で強行採決された「働き方改革関連法」は、
衆院本会議と参院本会議で採決され、自民党と公明党などの賛成多数により
可決し、成立しました。
2018年6月19日~7月20日、委員会で強行採決された「カジノ法」を
衆議院本会議と参議院本会議で採決され、自民党と公明党などの賛成多数で
可決し、成立しました。
2018年7月18日~7月22日、委員会で強行採決された「参院定数6増法」は、
衆院本会議と参議院本会議で採決され、自民党と公明党などの賛成多数に
より可決し、成立しました。
2018年11月28日~12月8日、委員会で強行採決された「移民法」は、
衆議院本会議と参議院本会議で採決され、自民党と公明党などの賛成多数
により可決し、成立しました。
2018年12月5日~12月6日、委員会で強行採決された「水道民営化法」は、
参議院本会議とで採決され、自民党と公明党などの賛成多数により可決し、
成立しました。
2019年2月6日、根本匠厚生労働相は参院予算委員会で、厚労省による毎月
勤労統計の不正調査が昨年12月に発覚した後、同省の監察チームが外部
有識者抜きで関係者の聴取を進めていたことを認めした。
2019年6月3日、金融庁が「人生100年時代を見据えた資産形成を促す報告書」
を発表し、老後に2000万円もの資産が必要であると報告しました。
2019年6月10日、参議院決算委員会での小池議員は、安倍首相を年金問題で
追及しました。
この様子は、ツイッターに動画として投稿され、443万回以上再生され、
インターネットに全文が紹介されています。
2019年6月11日、麻生太郎金融相は、報告書を受け取らず、ないものとしました。
報告書は、インターネットで読むことができます。
2019年6月18日、日本政府は、年金問題への答弁拒否することを閣議決定しました。
2019年7月21日、第25回参議院議員通常選挙が「参院定数6増法」で実施されます。
2019年10月1日、消費税は、8%から10%へ増税されます。
これでいいなら話は簡単
「ここで終わっても面白いな」ってところでラストになるのね。だから良いと言えば良いんだけど、ここでラストにしていいなら、作品つくるの簡単だな。
『続きはお前らが書け』っていうメッセージだとは思うけど、本当に大変で、ギリギリの決断が必要になるの、ここからだもん。
シム・ウンギョンがすごく良いの。下から大きな目でグッとにじり寄って『わたしたち、このままでいいんですか?』って言われるとタジタジとなる。
ストーリーの設定はちょっと荒唐無稽なところもあるんだけど、敢えてだろうね。リアリティがあったら横槍多そうだし。
話の中で権力の側に立つ人が『国を守る』っていうんだけど、そこまでして守る国って存在すんのかね。「身捨つるほどの祖国はありや」って思いながら観てた。
あと思ったのは「権力」ってなんなんだろうね。国を守るために権力を行使するはずなんだけど、もう私益を守るために使われちゃってるんだよね。「権力は国のために使うもんだろ」って、国が怒ったらいいんだけど、国と私益を得る人が一体化しちゃってるんだよね。それ、もう国じゃない。
権力が良くない使われ方をしちゃうのは、権力を手にした人間の弱さと、権力を振るわれた人間の弱さかなと観てて思ったね。
私には難しい
政治の事は全く分からないし興味もない。
松坂桃李さんだから1回だけ観とこうと。
結果…やはり何も分からない難しい💧
シムウンギョンさんの感情の演技は
一瞬で引き込まれるほどスゴいと思ったけど
やはり日本語がたどたどしいところが引っかかった。
いや、とても上手なんですけどね。
桃李さんも怖い顔ばかりで何だかなぁ…
これはもう一回で良いかな…
って言うのが1回目の感想。
そう思ってたのに何故か気になる…
心のどこかでもっと知りたいって。
で、2回目に早くも行ってきた 笑
キャストのセリフを一言一言聞き逃さないように
しっかり観た。
コレが今の日本の実態ならばとても悲しい。
最後のシーンで桃李さんが色んな感情に押しつぶされそうになった時、涙が出ました。
その後の虚無感に襲われた表情…
彼を救える事は無理なのでしょうか?
今まさに観るべき作品
アメリカの映画でいえば、ペンタゴンペーパーズのような、政権と新聞社との闘いのようだけど、この作品は、より視点を身近に落とし、官僚と新聞記者が個の感情と向き合いながら、交差していく物語のように感じました。
この作品は、フィクションだけれど、原案となった実在の新聞記者が元官僚と実際に対談する動画が、演技と同時進行で流れていくところなどから、これは現実とリンクして作られているのだと、観る者に痛烈に訴えかけているようでした。
フィクションだからこそ、観る者に想像力の余地を与えたり、効果的な演出で、真実を訴えかけることができるのだと思います。
これは、今まさに日本で起きている真実で、自由に見えて自由を奪われつつある社会の危機を描きながら、人としてどう生きるかという問いも考えさせられる秀逸な作品でした。
今観るべき映画
スタッフ、俳優の皆さんの本気が熱気と共に激しく伝わりました。
フィクションではありますが、実際に起こっていることがシチュエーションを変えているだけですから、映画にされたスタッフの方々の勇気に感謝します。
初めて知った韓国人女優のシムさん、松坂桃李くん、他熱演も素晴らしかったです。
1つ、強いて言えば、官僚である杉原の奥さんが出産前後とは言え、パートナーが何に悩んでいるか聞きもしないし、杉原も悩みを愚痴らないのが、残念だなと思いました。
例えばニュースに対するコメントで、凄まじい差別的、非人道的な発言を...
例えばニュースに対するコメントで、凄まじい差別的、非人道的な発言を見かけることが多いが、それに対して「そう思う」といった投票数が数千を超えるといった現象がある。
自分の友人、職場の人でこういった発言、考え方をする人は見たことがないので、こういう数字が世論を反映してるはずはないと思っていたが、なんのことはない、こういった書き込み、投票を仕事でやっている人がいるわけだ。
選挙が近くなる時期にスマホを見ていると、洗脳せんがばかりの勢いで何度も同じ政治家の顔の広告が出現するが、どれだけお金を使っているのだろうと思う。
政権が国会で問題になっている時に、某政治家が公園を散歩して支持者に囲まれてご満悦といった、不思議なニュースが突然流れることもある。
10年前は決して見られなかったような露骨な現象が多々あって、何かおかしいと思っていた実感は間違いなくある。
この映画は少なからず、こういった疑問に逃げずに立ち向かったという点で衝撃的だった。エンドロールが終わった後、自分も含めて観客は皆無言である。逃げるように立ち去る人もいる。
選挙の投票率が低いと言われて久しいが、多くの人は政治に関心がないのではなく、実は「政治に参加する」のが怖いのではないかと思う。
映画としては、新聞社は常にカメラが酔いそうなほどブレており、対象的に内調の職場は絶対健康に悪いだろうというぐらい暗く描かれているといった、露骨な映像テクニックが前半鼻についたが、後半は徐々に気にならなくなり、あの問題の核心が出てきたところで合点がいった。
フィクションと言えばフィクションだが、根拠もなくこういう脚本にはならないだろうと思う。恐ろしいことである。
以上、フィクションの映画を観た観客の妄想です。
(妄想と断らなければ、発言するのも怖い世の中になった思います)
この映画に参加したスタッフ、役者陣に敬意を表します。
映画史と日本社会に爪痕を残す渾身の一作
松坂桃李のインタビューにもあったが、本当によく創ったなーと感心させられる作品。ただ本来メディアもそうであるように、映画などの芸術作品が世の中を風刺し権力を監視する役目であるはず。そういう意味では、やっと真っ当なエンターテイメントのあり方を見た感じ。
森加計やセクハラ問題など、まさに今の安倍政権に切り込むテーマの数々。その狭間で葛藤する新聞記者と官僚のリアルを描いている。なんとなく分かってはいるものの、権力・既得権益に丸め込まれないよう、フェイクニュースにも騙されないで、自分の信念で判断して行動する力が今の時代求められる。
芸術に関わる人だけじゃなく、全国民がこの精神を取り戻すべきだと思う。
そういう意味で、右に倣えで流される世論に一石を投じる価値ある作品。
あと(どうでもいいけど)シム・ウンギョンが終始イモトアヤコに見えて仕方がなかった。笑
【現代政治をメインテーマにした邦画がシネコンで上映された画期的作品。この作品を観ていた方々が老若男女であった事と、予想を遥かに上回る観客が席を埋めていた光景が嬉しかった作品でもある。】
ー 藤井道人監督及びこの映画の製作に関わった方々と劇場上映に漕ぎつけたスタッフの方々に敬意を表する。ー
・邦画で現政権を想起させるテーマの作品が大手シネコンで上映になったケースは、私の記憶する限り、近年稀なことであり、この事実だけで値千金の映画だと思う。
・更に感慨深かったのが、この作品を観ていた方々が老若男女であった事と、予想を遥かに上回る観客が席を埋めていた光景である。
時期的な要素が後押しをしていたのは間違いないと思われるが、今までポリティカルな邦画は何故、韓国、欧米諸国の後塵を拝しているのか(ミニシアターでは上映されるが)忸怩たる思いを抱いていたので、素直に嬉しかった。
・物語としても内閣府内閣情報調査室と記者との攻防がスリリングかつ重層的に描かれており、見応えがあった。
<映画は娯楽であるが、総合芸術だとも私は思っており、年に数本で良いのでこのような現代政治を扱った社会派映画を大スクリーンで観れる国になって欲しいと心から思います。>
■追記
・今作後、シネコンでも大島新監督の「何故君は総理大臣になれないのか」「香川一区」が上映されるようになった。
いずれの作品も、ポリティカルドキュメンタリー映画として、大変面白く且つ見る側に重い命題を問いかける作品である。
プロパガンダではない、優れたポリティカルドキュメンタリー映画がシネコンで見れる状況に道を拓いた藤井道人監督及びこの映画の製作に関わった方々に改めて、感謝を申し上げたい。
勿論、大島新監督の、御父上の映画魂を継いだ姿勢にも、敬意を表します。
史上最低のノンポリが作った映画。
まず作り手側にノンフィクション(事実の探求)に対する想いがあったろうか?そして、その事実を踏まえた上で、この
フィクションを描いたのだろうか?
原案?原作?の望月さんが作りたかった映画とは?結局このフィクションで彩られた世界だったんですか?
虚実入り乱れて、物語が進行するんだけど、結局は昨年までに話題になったモリカケ、忖度、内務省自殺、憲法9条、それに付随する機密問題等々、ありったけのネタをフィクションにすり替えて描いているんだけど、それって……結局週刊誌がはやし立てているネタをかき集めた感じにしか思えない。
結局悪役の裏にいる、本当の悪(安部政権)は言葉に出さずに、そうである事実をちゃんと見ない。それが描くことができないのなら、結局逃げてるし、描くべきではない。。
それをやったのが、いわゆるここの掲示板で皆が褒めている「よくやった!」「日本映画でここまで描く凄さ!」みたいな褒められ方をすると、じゃあ週刊誌の方が上じゃんって思われちゃう。
あとキャラクター造形に苦言。何?あの田中さん演じる悪役のコテコテさ加減。まるで踊る大捜査線の悪役みたいじゃない。酷くない?怒るよ。あんなの映画でやるなよ!てスクリーンに言いたくなった。あと、自殺した人やその家族…君塚良一のテレビドラマか!?て。
まあこのバカ監督がノンポリで興味ないのならうなづける。
本当にバカなんだなと。声を大にして批判します。
まあまあだった
高い評判で期待して見たのだが、登場人物のキャラが薄い。全員暗い。特に主人公の奥さんのセリフがあまりに空々しくて実在感がない。主人公の職場の照明があまりに暗すぎて、精神を病むレベルだと思ったら、自宅も暗かったので彼の好みだったのかと驚いた。
先日見た『記者たち』もあんまり面白くなかったのだが、まだ登場人物が活き活きとしていてキャラが立っていた。
特に大学設立の理由は、いくらなんでも軍事目的でしかも化学兵器なんてそんなバカげたことあるかとずっこけた。しかも本気で作るなら大学などと目立つ方法を取るだろうか。目立たない化学肥料などの研究施設にするのではないだろうか。
驚いた
映画館のタダ券を偶然もらい、たまたま日時がちょうど良かったというだけの理由でこの映画を見た。
だから、事前知識は全くなし。
イケメン新聞記者がスクープを書き、そこに国際恋愛がからんでくる映画なんだろう…くらいのつもりで見た。
しかし、見事に予想は裏切られた。
日本にもこんな映画が作れるんだ!と驚きながら見た。
この映画を「偏っている」「左翼映画だ」などと意味不明な批判する日本人は山ほどいるだろう。
しかし私に言わせればそういう単純な言葉で切り捨てる人達こそが偏っている。
権力をチェックし、批判する映画は海外では当たり前のように存在する。
しかし日本では、残念ながらそういう映画は殆どない。
それは同調圧力が強く、民主主義が未発達の日本では、未だに「反体制的」な主張をする人間は排除される空気に支配されているからだろう。
主演女優に日本人を登用できなかったのは、批判を恐れて引受手がいなかったのだろうと推測する。
また、大手チェーンでは上映されていないのも、同様な理由からであろう。
そう思うと、この国がいかに「同調圧力」「空気を読め」「長いものには巻かれろ」的な発想に支配されているのかを改めて感じ、ため息が出た。
その点、この映画に主演した松坂桃李には拍手を送りたい。
なお、ただの政治映画ではなく、ストーリーもしっかりした、見応えのある娯楽作品として仕上がっており、藤井監督にも敬意を表したい。
何も信じらんない
女優をわざと韓国の人にしたのかと思ってたけど、なるほどそう言う反体制側ととらわれたくない。しかし新聞社の人間たしてはやはり、言葉が歯切れ悪いし、突っ込みが弱いのは仕方ない。しかし真摯な瞳は物を言う!差し引きゼロでよくまとまってる。
が、
ほんとにこんな事、日常茶飯事なの?
汚い世界。
映画ファンとして、一人の日本人として、観て良かった。
政治興味なく、松坂桃李楽しみに観たけど、素晴らしい作品でした。今の日本の問題がすごいリアルに描かれていて、もはやノンフィクション。
これからの日本、どうなるか不安です。ですが、我々国民は今、この国の未来を良くする為に何をすればいいかを考えるべきだと思います。僕は何をすればいいか分かりませんが、国民一人一人の意見で、日本の未来が作られると思います。
そして、田中哲司さん。印象に残る演技でした…。桃李くんの演技も良かった。ばっさーとのシーンは心が温まった。ラストも衝撃。
今の日本人は絶対に観るべき映画。中学生や高校生の子供たちも含めて。上半期邦画1位です。
洋画のような造りで凄く面白い❗
星🌟🌟🌟🌟🌟洋画のようなサスペンスタッチの良く出来た作品で最初から最後まで惹き付けられてスクリーンにに釘付けでした❗脚本が凄く良いので主役エリカを演じるシムウンギョンの日本語が拙いなどあまり気になりませんでした❗反対にそれがオタクっぽいちょっと野暮ったい感じのエリカと合っていて共感して観ることが出来ました❗またそれが醒めた感じの松坂桃李と対称的で良かったです❗ラストが気になるところですが…結局私はハッピーエンドになるような気がします❗藤井監督の作品は切ない終わり方が多いのですが…❗今回位少しは救いがあってもいいような気が…なにはともあれ良い映画でした❗
やっぱり日本語って大事
帰国子女だとしてもキチンと日本語を話せないと伝わるものも伝わらないなと…
何故彼女を主役に持って来たのか疑問が残ります。
思い切ってアメリカの新聞社設定にしてしまったら違和感少なかったのかもねw
カメラワークで横にして撮影する意味がわかりません⁈
全体的にスクリーンが暗いのは観やすくて良いとは思いましたけど。
twitterを上手く利用したこれからのトレンドになりうる作品だと…
情報操作怖し!
いいと思います
政権批判がどんどん委縮し、同調圧力が強まっている今の日本では、よくやったと思う。
しかし封切り最初の日曜日というのに観客は少なくしかも私のような中高年ばかり。もう少し客が呼べるキャストだったらな~。
ん~エンディングが・・・
日本でこうした映画が作られたことは画期的。楽しめました。
心に残る言葉もありました。「誰よりも、自分を信じ疑え」
でも、最後が良く分からない。
キャリア組の彼がリークを決意する、というのは相当の覚悟の上ではなかったのか。
知性も判断力も並外れた政府中枢にある官僚。
どんな末路が待ち構えているのか、容易に想像できたはずである。
なのに上司に懐柔されると、彼はどうなったのか?
明確に示されないエンディングながら、彼の表情は覚悟を決めた者のものとは思えない。
一時の気の迷いのリークだったのか。
スノーデンのような鉄の意志をもった行動ではなかったのか。
それとも、映画の見方が誤っていた?私に読み解きの力がなかった?
なんだか、すっきりとしないエンドロールでした。
が、この社会情勢の中で、この映画のコンセプトを実現させた、という意味は決して軽いものではないと思います。良いものを見させてもらいました。
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