「挑戦と限界」新聞記者 bluetom2000さんの映画レビュー(感想・評価)
挑戦と限界
よくここまで政権や官僚の魑魅魍魎の世界を映画化したと思う。ここは立派。内調の事務室が余りに薄暗く、これはオフィスとしてどうなのさ、はとても気になったけど。上司の田中哲司の薄暗い演技と重なって気味悪さが漂う。
韓国系記者の設定だが、これはこれで良いのではないか。日本人記者なら腰が引けるテーマに対する挑戦者として分かりやすい。父親の背中を感じさせる設定も悪くないと思う。
惜しむらくは、フィクションである点。だから、「大統領の陰謀」ほどの緊張感がなかったかな。ここが日本では限界か。
通勤電車で朝刊を広げる自分はもはやレガシーか? でも、新聞好きとしては、記者の熱意がほとばしる上司とのやり取りはなかなか心地よい。
いつの時代も輪転機の稼働する映像は、心地よく高揚する。この映画でもまさにその通りだった。
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