「作った心意気はよし、というところか」新聞記者 CBさんの映画レビュー(感想・評価)
作った心意気はよし、というところか
誤報にされた記事を苦にして自死した父親をもつ新聞記者の娘と、政府に都合の悪い内容をもみ消す毎日を過ごしている若手官僚の話。
作った心意気は、よし。
日本でも社会派映画はもっともっと増えてもいいよね。
ただ、映画としての出来は今ひとつかな。
松坂さんは、難しい役が上手くなったけれど、本作では気難しい顔一辺倒で、メリハリに欠けたかな、と残念。
シムさんは、米国からわざわざ日本に来て5年めという設定とはぴったりだけれど、やはり2、3カ所あったたどたどしさは惜しい。流れが切れるね。(ごめんなさいね、あれだけの日本語を聞いておきながら厳しいこと言って…) 逆字幕スーパーで観たら、もっとよいかもしれない。
隠されていた真相が派手なのはドラマの面で仕方ないかなと思うけれど、途中に何度かはさまれるTV番組からの解説はいらないんじゃないかなあ。自分としては、あれが逆に、観客が擬似体験することを妨げてしまっていると感ずる。
でも、最初に言ったように、社会派映画をちゃんと商業映画として撮ろうとした心意気が素晴らしいという点は忘れていません!
2020/4/16追記
あら、びっくり。本作が、アカデミー作品賞でしたね。
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