「問題提起として素晴らしい」新聞記者 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
問題提起として素晴らしい
海外では政府の裏側を暴く記者たちを描いた映画が作られてきた。「記者たち」(アメリカのイラク戦争にからんだ話)、「1987」(韓国の民主化運動を描いた話。)とか。どれも実話に基づいているが、本作はあくまでフィクション。ただ異色なのは現政権にまつわる話をベースにしているということ。しかも原作がノンフィクションなので、実話ベースと言ってもいいのかもしれない。
そういう意味で、日本でこんな映画が作られて劇場公開されていることに大きな意味はあるのだろう。観客もたくさん劇場に行っているようだ。
話の構図は結構単純だが、現実を連想させる事件なので、どこまで本当のことなのか混乱した。内閣情報調査室はこんなことやってんの?、本当にこんなことが起こっていたら怖いなとも。ほとんど本当に起こっていることなんだろうけど。
ただ、物語としてのツメの甘さは感じた。あのラストでみんな納得したのだろうか。必要な映画だと思うし、問題提起としては素晴らしい。ただ、物語としてどうなんだろう。問題提起だけでいいのか?
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