「雪の道で喀血するなよいくらなんでも」人間失格 太宰治と3人の女たち たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
雪の道で喀血するなよいくらなんでも
蜷川実花が好きなわけではない。雪が積もり降りしきる白い道の上で喀血して倒れる太宰を描こうというのだから大した監督である。赤い花、青い花、桃色の梅。そんなことでいいのか「気狂いピエロ」かいと思ってしまう。高校生から大学生であった頃に太宰ばかり読んで、それしか無いので卒論は「太宰治」だったのだ。それで観ないという選択が許されなかった。蜷川実花という監督が良くわかったがほぼ想像していた通りで、役者を活かす演出。動きの無い無言の間を大切にしていてやはり長尺になるゆえん。女優3名がよろしい。中でも二階堂ふみが良いのだが少し中途半端で消化不良もっともっといけるのに様式美で終わっていいのかい。エンディングでチバユウスケの声がぐっときたけど。
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