「感性が合わない」人間失格 太宰治と3人の女たち ほほほさんの映画レビュー(感想・評価)
感性が合わない
蜷川監督との感性が合わないのでなんとも言えないけど、「んー…」て感じ。
場面場面の映像がそれぞれキレイだし、役者の熱演も伝わってくる。ストーリーの善し悪しはよく分からないけれど、良いんじゃないかな?
演出も、その場面を取り出せば「イイネー」と思える。
一個一個は「おお!」て目を見張るものがあるけど、色々しっくり来ない。
このストーリーでの太宰は小栗旬じゃ無い。もっとイケメンだけど駄目っぽい人居なかったかな?
奥さんが宮沢りえじゃ見た目が不釣り合いに見える。年の差的に?
三島由紀夫が子供っぽく見えてイメージじゃ無かったし、沢尻エリカが役の割にエロく無いのもなんか…背中が健康的過ぎるのかな?
役者の演技が悪いわけでは無いのだけれど…
演出も素晴らしいけど、イマイチ意図が分からない場面ばかりだし、全編を通して見ると、色鮮やかにしたいのかシリアスにしたいのか、なんかハッキリしない。
もっと映像をビビッドに、もう少しだけキャスティングを含めてそれぞれの役を誇張しても良かったんじゃ無いかな?と思えてしまう。
一場面を切り取れば、あれだけハッとするような画なのだから、もっと「良い物見たなー!!」、「目が回るくらい美しかったな~」て思える映画に出来たんじゃないかと、物足りなさを残して見終わってしまった。どっちつかずというか?
映画館の大きなスクリーンで見れたのは良かった。こういう映像美は、大きいスクリーンじゃなければ、自分には響かなかったと思う。
気になっていた作品だから、映画館で見なくてもレンタルか何かで見たと思うけど、家で見たら退屈だったんじゃないかな。
蜷川監督作品に自分の感性が合っていれば、もっと楽しめたんじゃないかな?と思うと、悔しいというか、損したというか?そんな気になる作品でした。