「軽めのストーリーと、役者の深み」人間失格 太宰治と3人の女たち うなぎさんの映画レビュー(感想・評価)
軽めのストーリーと、役者の深み
ストーリーの展開は軽め。
太宰の著作についてほとんど紹介がないので、文壇での対立や文学論も軽く感じるし、有名作家達も際立っていない。最後の3秒の演出を見るに、わざと軽めのストーリーにしているのだろうと思う。
が、「太宰と3人の女たち」の役者陣は凄かった!
女たちはそれぞれの愛し方で太宰を愛したし、太宰も不誠実に見えて、女たちが1番望むものを与えていた。
愛と死を糧にしてしか書けない男の、「作家であろうとする一途さ」は、無様で醜悪だが、美しくさえ感じるし、女たちの愛し方はそれぞれに狂気だが、それでもやはり、美しくも可愛くも感じる。
小栗旬を初めて凄いと思った。
宮沢りえ、沢尻エリカは流石だが、二階堂ふみが素晴らしかった。
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