運び屋のレビュー・感想・評価
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久々にいい映画を観た
自分勝手なのに何故か憎めない
時代錯誤の差別用語をいうかと思えば
その一言が的を得ていたり、しみる言葉だったり。
序盤から「もう運ばないで」と思いながら見る。
時代遅れで不器用なとこもあるのに、
機転を利かせ次々に運ぶ。
いずれ終わりが来るのだろう
その結末はずっと号泣しながら観た
エンディングは歌詞も含めめちゃめちゃ良かった。
【イーストウッドの集大成】なんて書かれていたけど、
さすがというか、これが本物ということなのだろう。
人生や老いと向き合うイーストウッドの姿
運び屋が運んだものは・・・。
クリントイーストウッド。
おじいちゃんの役上手になったなぁ
なんて思ってしまった。失礼。
この人は、思ったことは言うし、
気付いたことはやる人なんだね。
思ったんだからしょうがない。
気付いたんだからしょうがない。
だからそこにウソがないんだね。
ウソがないから人を惹きつけるんだ。
麻薬組織のイカツイ奴でさえも。
・・・残念ながら家族以外は。
「大金があっても時間だけは買えない」
そんなありきたりな教訓も、
91歳のアールに言われると重みが全然違う。
今日、私は思ったことを素直に言えただろうか。
先回りして考えて「どうせ・・・」って、
やってないことはないだろうか。
自分の人生にウソはつかない。
そんな90歳になれるように。
がんばろう。
って思った。
実話のリアルとスリル!
イースドウッド監督の覚悟を感じる作品
やはりイーストウッド監督作品は一味違う。年老いた麻薬の運び屋の話しに、仕事命の男と家族の話を巧みに織り込み、男の生き方を問う人間ドラマに仕上げているのはお見事。全編、淡々と進んでいくストーリー、イーストウッドを筆頭にした演者達の表情で、リアルな作品に仕上がっている。
本作の主人公は、退役軍人であるアール・ストーン(クリント・イーストウッド)。彼は、家族より仕事を優先して生きてきた。彼は、園芸業で成功を収めるが、インターネットの波に飲まれ、窮地に追い込まれる。そんな時、運び屋の仕事が舞い込む。彼は引き受けるが、やがて、運ぶものが何かに気付く。そんな彼に過酷な試練が訪れる・・・。
メインテーマは、運び屋ではなく、仕事と家庭。普遍的というか日本人には身近過ぎるテーマである。家庭を顧みず仕事を優先する主人公の姿は、イースドウッド自身の過去を重ね合わせたものだろうし、日本男性にとっては、リアル過ぎる問題である。但し、イーストウッド演じる主人公は仕事に追われるのではなく、脚光を浴びたいタイプである。彼は、家庭での幸せより、外の社会での脚光を求める。当然、家族には理解されず、家庭に居場所はなくなる。
主人公は生真面目ではない。老いを受け入れず、自分らしくあろうとする。特に、スーツを着たときは、色気すら感じる。彼は、運び屋としての旅をエンジョイしている。危ないところは、人生経験に培われた機転で上手に免れる。老いを楽しんでいる雰囲気がある。彼の心情はラストソングの歌詞に如実に現れている。歳を重ねても、自分らしく生きることの大切さを表現している。
そんな彼も、ラストは、人間らしい選択をする。遅きに失した感はあるが、本当に大切なものに気付く。
イーストウッド監督は、80歳を超えて監督と主役を熟している。映画に賭ける並々ならぬ情熱を感じる。達観せず次を意識させるラストソングに命ある限り映画を作り続けるのだという覚悟を感じた。
人気者になるのにお金はいらなかった
人生で大切なもの
うーん。好きだけど毎回同じ中身
時間
なんと、実在した『伝説の運び屋』を演じるクリント・イーストウッド氏を
スクリーンで観られるとは・・・・映画ってすごいですね。
監督&主演というのもかっこいい。
仕事や、仲間を最優先し家族と疎遠になった孤独な90歳のアール
運ぶものは、大量の麻薬。
インターネット(通販)の普及で
農園の経営が困難となり 自宅も差し押さえられたアールは
孫娘に会いに行った時、出会った男に仕事を紹介され
一度きりと引き受けたが、運転するだけで多額の報酬が手に入り
壊れかけた家族との関係を修復する為
何度も「運び屋」をしてしまう。
危険な仕事だと 知った後も運んでいる車内で
カーラジオから流れるカントリーを口ずさんだり
ルート変更も頻繁にと 勝手きまま振りがまた凄いです。
そのアールを追う麻薬取締局の
ベイツ捜査官(ブラッドリー・クーパー)も
家族より仕事を優先してきたという接点があったり
娘アイリス役は、実の娘アリソンさんが演じられていて
父と娘の共演も嬉しいところです。
年老いた役ですが、気持ちは、若く ぞの存在感がステキ。
クリント・イーストウッドのリップクリームをつけるシーンも
見られますよ(≧▽≦)
最後に奥様との会話で
「大切な家族との時間を作る事ができなかった人生」と
潔く認め 後悔した気持ちが印象的でした。
絶対にありえないけど謎の現実味がある
アール、いいね!
最後の最期に。
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