「(※空欄)」ウィーアーリトルゾンビーズ 財団DXさんの映画レビュー(感想・評価)
(※空欄)
タイトルをあえて『(※空欄)』にしたのは、この映画がいいとも悪いとも言えなかったから。いや、そもそも映画なのか?
ただ、今はこの居心地のいい気持ち悪さに身を預けている。
この映画においては『整理されていない』ことが不思議と魅力的だ。主役4人の演技・滑舌・イントネーション、歌と衣装コンセプト、物語にカメラワークなど良くも悪くもしっちゃかめっちゃか。
CMやPVのようなあっと驚く仕掛け満載の画作りが満載で、編集の店舗も早くなったり遅くなったり。音楽もCGも中学生(に戻った監督)の頭の中をのぞいたようなまとまりのないものになっている。
(※ツボにはまる演出も多々あったが)
別にそれらは問題じゃない。映画なんて整理されすぎているほどつまらなくなるし、わかりやすく説明されるほど見る気を無くす。
『意味』なんて観たものがそれぞれ見出せばいいのだから。
だから私は『(※空欄)』とした。
この映画は適度な社会風刺も、見事なキャスティングも成し得ているが、不思議と観た後は何も残らない。
だが、それが悪いとは言わない。
ただ浮かんでは消えていく妄想のように。
でも、それが生きている証なのかも。
ゾンビも妄想する感情をもっているのかも…。
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