「絶望ダッサ」ウィーアーリトルゾンビーズ 白波さんの映画レビュー(感想・評価)
絶望ダッサ
長久允監督作品「WE ARE LITTLE ZOMBIES」を観ました。
カット作りが美しく、絵が切り替わる度にハッとさせられます。
ドットなどを随所に散りばめたアートワークも効果的で、それに合わせた音楽もとても良い。
独特なテンポを持った台詞回しも面白く、アクの強いワードがポンポン出てきて刺激的です。ずっと頭に残るんですよ。
ビビッドで軽快ながらベースには重いテーマもあり、あの世代の無軌道で無自覚な危うさや儚さもしっかり描かれていました。
脇を固めた役者がしっかりしていて、だからこそ子どもたちの存在感が強くなっていたのでしょう。
子どもたちの芝居も良くて、無機質な感じ(そうゆう演技指導でしょう)が逆に自然で、大人の世界とのメリハリが付いていて良かった。
特に中島セナの存在感はすごかった。
あと、観ていてどこか「台風クラブ」を感じましたね。
音楽もですが歌も良く、「this will be our year」の演出なんて本当にすごいと思う。
こちらも頭から離れず、すぐサントラ買いました。
しっかり120分あったけど、あっという間に感じたのは情報量が多いから?
どちらにしろ最初から最後まで楽しかった。
ラストのカットも美しく、とても心に残る愛くるしい作品でした。
素晴らしかったです。
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