劇場公開日 2019年6月14日

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「今の子どもたちが、ゾンビにならずに生きるには」ウィーアーリトルゾンビーズ hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5今の子どもたちが、ゾンビにならずに生きるには

2019年7月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ヘンな映画だろうなーと思ってたけどほんとにヘンな映画だった。
メインの4人は両親を突然死で亡くしたばかりの13歳。
だけど彼らは悲しくも嬉しくもなさそうな無表情で、シニカルな会話を交わしながらRPGみたいにパーティーを組んで冒険を続ける。

演出は(たぶん言われたくないだろうけど)初期の中島哲也みたい。
起こってることはものすごくアップダウンがあってとんでもないのに、彼らは常に淡々としている。
でも確かに、子供の頃ってあんなふうだったなーって気もする。
実際に彼らと同じくらいの子たちが観たらどう思うんだろう。

生まれた時から「日本は下り坂だ」とか言われてる今の子供たちがシニカルにならずに生きるのって、私たちが思ってる以上に難しいんだろうなと思う。
「どうせたいした未来は待ってない」そう思ってるほうがきっと楽だ。
そういう中で「ゾンビ」にならずに生きるには?…っていう映画だったのかなと。

子供たちの脇を固める役者陣が異様に豪華で多彩。
ヒカリの奥さん誰だ?と思ったら唐本雅子だったのかああ!
菊地成孔のくだりはやりすぎだと思いつつ爆笑してしまった。

あとエンドロール明けの最後の終わり方が超好きでした。

hhelibe