「1人のゾンビとして。」ウィーアーリトルゾンビーズ ワンワンさんの映画レビュー(感想・評価)
1人のゾンビとして。
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新しい映像表現だという噂を聞き、期待感を胸に劇場へ足を運びました。結論よかったです。一昔前の言い方ですが、エモい。
POPさとテンポ、恐ろしい情報量がキモだと思いました。個人的な体験ですがあまりの画面の情報に中盤で頭痛くなりました。
ただ構成はシンプルに三幕。身の上話と冒険の始まり、バンドシークエンス、そして何者でもなくなった彼らの最後の旅。破壊と再生の物語としてベタベタだと思います。
個人的には共感出来るシチュエーションが多々ありました。私も幼い頃に親を亡くしました。火事であまりに突然で葬儀では泣くことが出来ませんでした。
私も孤独を抱えて生きています。多分みんなそう。
そんな僕らの人間賛歌としての「人生は続いていく」。
人生ハードモードでも生きていく、ネガティブな前向きさはグッと来るものがありました。
その上で、客を馬鹿にしたようなラストも最高。彼らの冒険はあったのか無かったのか。
役者の演技は達者では無かったけれど、演出と相まって絶妙。中島セナの存在感はすごい。母性すら感じるエロチズムがありました。
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