ふたりの女王 メアリーとエリザベスのレビュー・感想・評価
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すごいマウンティング
タイプの違う二人の女王。宗教戦争も絡んでるのに、登場人物の王族貴族と宗教指導者ほとんどが神を信じてるとは思えない言動で、駆り出される庶民が気の毒すぎる。景色や衣装が壮大で美しく、比較して一層メアリースチュアートと取り巻く男性たちの浅はかさと器の小ささが醜くみえてグッときました。
王の血統を持つ人物を演じるという事
個人評価:4.0 映画「エリザベス」と対にして見ると、とても感慨深い。 最後は悲運の中でも高貴に斬首されるメアリー・スチュアート側の視点で描かれているので、この王位争いがより悲しい闘いであった事がわかる。2人の王女の争いというよりも、周りの男達に翻弄され、悲運な道に突き進む。エリザベス自身が自分を男と称し、生涯結婚せず男として強く生きたのも納得できる物語がここにある。 レディ・バードで未熟で純粋な少女を演じたシアーシャ・ローナンが、本作では王の血統を持つメアリーを力強く演じ、見所の1つだ。 ただの歴史上の人物ではなく、王族の人物を演じるには、その役者の演技力はもちろんだが、内から溢れる気品と血の強さが必要だ。他作品だがエリザベスを演じたケイト・ブランシェットのように。 本作のシアーシャも、その血の強さを感じ、他のハリウッド女優よりも頭1つでている女優だと感じる。
秀作であるが故にの溜息
メアリースチュアート役にシアーシャ・ローナンを持ってきたところから、こっちを美女として描きたかったのは予想できたけど、ここまでエリザベス1世って容姿が酷かったのかなぁとの疑問もあります。元々シアーシャってレディバードで好演していて気に入っていたんで、最後のシーンには溜息が出たな。隣の見知らぬおばちゃんと溜息のタイミングが合っちゃったよ
メアリーが美しい
メアリー・スチュアートが美しく、周りの人たちがみんなひどく見えた。ブラッディ・メアリーなんて言うけど、実際は世間知らずで魅力的で、ただ周りの野心家たちに翻弄されただけの女性だったのかもしれない。
時代に興味がわいた
シアーシャ・ローナン最高! 翡翠の瞳に白い肌、無邪気な笑顔かと思えば、冷徹な目で人を見据え、はたまた激情をほとばしらせ相手を罵倒する。これで24歳とは、これから更に楽しみな女優さんだ。高貴で美しく獰猛でもあるメアリー女王役にぴったりだ。「レディ・バード」の不安定なティーン・エイジャーとは全く違うが、どちらも彼女が演じて違和感無いのは、演技力だろう。 東のローナンに対して、西の演技派はマーゴット・ロビー。 争いの絶えない中世にあって、女王としてイングランドをまとめ、思惑入り乱れる枢密院を、ある時は声高に説得し、ある時は許容し、国のために全てを捨てて必死に舵とりをする等身大のエリザベス女王を、葛藤や心の疲れなどの弱さを抱えた表情が、見ていて辛くなるほどだ。「アイ・トーニャ」の激しく強いが不幸な女性の姿に重なる。こちらも28歳とは思えない、堂々たる風格だ。 この2人が盤石に演じる舞台として、中世の城やスコットランドの荒々しく美しい自然や城が綺麗で、次第にこの時代にトリップした感覚になる。美しい舞台の上で、魑魅魍魎のような男たちが権力争いを企てる、どす黒い人間模様が描かれる。そうした背景からも、暗く猥雑になりがちなこの時代の画が、丁寧で細やかな作りで、見やすく清潔にまとめられている点、監督のジョシー・ルークの手腕だろうか。ゴージャスというのは少し違う気がするが、劇場の大画面が似合い、見終わった後に得した気分になれる作品だ。 先日公開の「女王陛下のお気に入り」は、この時代から100年ほど後のことのようだ。これまであまり興味は無かったのだけど、この映画を観て、少し歴史を紐解いてみようかという気になった。
エリザベスを造ったのはメアリー?
この時代の歴史の知識がないので、取っ付きにくかったけど、中盤から謀略と裏切りと暗殺のドラマが盛り上がってきます。主人公のメアリーが自己チューのわがまま女にしか見えず感情移入しにくいけど、メアリーに押され気味だったエリザベスの存在感が、後半からグングン出てきて圧倒されました。あのインパクトある造形もメアリーの裏返しのように見えました。
見どころ満載、見応えバツグン
何度も何度も問題勃発で飽きなかった!
見どころ満載、見応えバツグンです!
時代が時代なので、エグいシーンも多々あり、嘘でしょ?こんなの許される?と思いつつ眠気も吹っ飛びました!
いくら女王とはいえ、なかなか自分の思い通りにはならない所ももどかしく。
孤独感に苛まれながらも強くたくましく生きてました。
それにしても、周りの男どもには本当に頭にきますね!
メアリーに対して最も忠実だったあの男まであんなに変わってしまうのかとガッカリしましちゃいました。
エリザベスの登場シーンは少ないけど、男になったとは言いつつも凄く女性なんだなと思う馬小屋のシーンが心に響きました。
「エリザベス」シリーズをもう一度観たくなる
メアリースチュアートについて知るにはいい映画。 カトリックとプロテスタント、イングランドとスコットランド、男と女、それぞれの対立は 権力を奪い合う人間の愚かさを感じさせてくれる。 ヨーロッパの歴史は、何百年も続いていた王家の争いの上に成り立っていると感じた。 ちなみにこの映画を観た後、ドラマの「エリザベス1世」前後編を観た。 ちょうど、メアリースチュアートが、イングランドで幽閉されるところからの エリザベスが死ぬまでの人生を描いていて、面白かった。 メアリーとエリザベスでは、メアリーが不幸のまま死んでいったというところで終わるが、 その後のエリザベスもなかなか不幸。 女王という、孤独とずっと戦っていくのは、どんなに権力があっても幸せにはなれないんだなと思った。 そして、エリザベス自らが言っていたのは、国民からの愛はお金では買えないということ。 民主主義とか、選挙とか、そんなものがなくても 国民から慕われない王は、長くは続かないと歴史が教えてくれる。
ヘタにリアルな宝塚演劇(成人向け)
中途半端に生々しいシーン。キャッチーな台詞・決め文句・お話。易いドラマが歴史大作の看板掛けた典型にしか見えない、捻くれ者のオレでした。シアーシャ・ローナン、頑張ってましたが、レディバードの方が断然良かったです。
もっと2人が争っているのかと
予告では結構2人の権力争いっぽいのかなって感じしたけど、周りの人が色々やってメアリー1人がめちゃくちゃ大変って印象だった。 . というか邦題はふたりの女王だけど、原題はMary Queen of Scots スコットランドの女王メアリーだし、元々メアリーがメインなんだよな。 . まぁでも生涯独身で容姿に自信がないうえにさらに天然痘にかかって顔がボロボロになったエリザベスと、結婚出産をして自信家で美人なメアリーの対比がところどころに見られて面白かった。 . でもエリザベス、客観的に見たらダドリーという美しいメアリーを見てもエリザベスがいいって言う、割と大事にしてくれてる人いたから幸せなんじゃないと思った。 . でも女王だから結局誰も信じられなかったんだよね、ダドリーが結婚した瞬間にメアリーの相手みたいにならないとは限らないしね。あの距離だから上手くいってたのかも。 . ダドリーの人『女王陛下のお気に入り』のエマ・ストーン演じるアビゲイルの旦那さん役の人と同じらしい。女性を手に入れるには大変ね(笑)私生活ではテイラースウィフトと付き合ってるけど(笑).
話は面白いけどイマイチ
男が似たような人多すぎ
処刑シーンでの赤いドレスを際立たせるためなんだろうけど青っぽい服多すぎ
赤いドレスの処刑シーンを冒頭で見せてしまっているためラストに向けての驚きもない
普通の映画でした。
The woman with the Crown. やっぱり重かった
一人で勝手にやってる「シアーシャ・ローナン強化月間」の第六回は「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」です。ふたりというわりにはエリザベスの出番少ないなぁっと思ってたら原題は「Mary Queen of Scots」でした。納得。
シアーシャがメアリー・スチュワート役って不幸になる結末しかありえんやんっと思いつつ観に行ったのですが、やっぱり最後は重かったです。分かってたんですけどね。それにしてもメアリーの周りの男どもロクなヤツがいない!皆さん野望抱きすぎでしょう。確かにメアリーも自分の血筋とか王座にメッチャ固執してましたけど、あの王宮の男どもときたら。メアリーがホント可哀想でした。
対するエリザベスは少なくとも周りに信頼できる人がいましたしね。女王が孤独と言ってもメアリーの方が本当に孤独だった気がします。ふたりの女王の対決劇かと思いきや、女王vs周りの男どもといった感じでした。女王同士はシンパシー感じあってたように見受けられます。それこそ女性差別が今よりもっと酷かった時代、女王であることは大変だったんだろうなぁ。
そんなメアリー女王をシアーシャが熱演しています。やっぱり上手いですよね。ともすればワガママで嫌な人間にしかならないメアリー女王なのに観ている側が肩入れしたくなるのはシアーシャの魅力に他なりません。そして目力が強い!でも惜しい所でアイルランド人なんですよね。スコットランドはお隣さん!
エリザベス女王には今をときめくマーゴット・ロビー。本作ではその美しさを隠して天然痘の後遺症のある弱さを持った悩める女王を演じています。そして、こちらはオーストラリア人!
先日観た「女王陛下のお気に入り」もそうだったんですが、英国王室ってドロドロした話の宝庫ですね。重いストーリーでも主演ふたりに魅せられる、そんな作品でした。
スコットランドの女王の凛とした生き様
原題:Mary Queen of Scots エンドロールで知った原題で腑に落ちた。時は16世紀後半(ざっくりですいません)、スコットランドの女王メアリー(シアーシャ・ローナン)の生き様を描いた作品だった。 彼女はどんな状況にあってもイングランドを含む王位継承権は我にありというプライドを捨てることはなかった。世襲制である王位は性別や年齢より血の濃さが問題になるのですね。 メアリーの従姉妹であるイングランドの女王エリザベス(マーゴット・ロビー)はメアリーの存在を脅威に感じながらも、同じ女王としてシンパシーを感じていたのだろう。窮地に立ったメアリーを簡単に切り捨てることはなかった。 凄惨な最後を含めまさに波乱万丈、ハードな人生だったが、エンドロールで本懐を遂げたことを知り、少し救われた気がした。
壮大な歴史物語が時間に収まりきれずといった感
史実に詳しくなく、つまみぐい程度のドラマや映画「エリザベス」程度の知識での鑑賞。
伝説やゲームなど、中世ヨーロッパの世界観が好きなので、武器や衣装などの美術面、宮殿や壮大な景色のビジュアルには心踊った。
二人の女王を対比して、メアリー側のエピソードとエリザベス側のエピソードを交互に並べるように展開させる構成が幾度かあったが、特に前半、まだキャラクターを把握してない時点では、どちら側の話なのか解らなくなって混乱気味に。
女性の髪型が皆似た雰囲気だったり、男性の見た目もあらかた髭ワイルド系だったりするので、キャラクターの見分けが難しく。
重ねて、私が史実に疎いせいも大きいが、複雑な政治宗教抗争が、次から次へと駆け足で繰り広げられ、展開と状況の把握に苦労してしまった。
ストーリーは主にメアリーに焦点をあてている。エリザベス側から描かれた場合、悪者になりがちな立場だし、そのメアリーを、美しく賢く強く毅然とした魅力的な女性として描いた所が新鮮なのかもしれないが、私はあまり共感や好感を抱けなかった。気の強さと寛容さ、賢明さと少女性、多様な顔を持つキャラクターとして描かれていたせいか、この人どういう人なんだろう?と最後までよく理解できず…。
明るく奔放なメアリーと対比させる為か、エリザベスも気丈ながら気弱な面のある人物となっており、こちらも今一つ疑問のまま。「私は関わらない」と臣下に丸投げするのは、メアリーへの罪悪感からか、どうせ思い通りにならない議会へのせめてもの抵抗なのか…。
男性の牛耳る政治や宗教の世界に於て、結婚と出産を武器に女の闘いをするメアリーと、未婚を貫き自らを男と成すエリザベス。奔放に明け透けに全力むき出しのメアリーと、自分を殺して苦さを耐えるエリザベス。対照的な二人の演技は見応えがある。
ラスト、毅然と顔を上げ殉教の真紅のドレスで、それでも斬首の瞬間に恐怖で息を詰まらせるメアリー、空を仰ぎ、罪悪感に咽び泣きかけ、配下に押し留められてぐっと表情を殺していくエリザベス。互いに懸命にもがきながらも、ままならない運命が苦しく悲しい。
この二人の対照的なキャラクターと、似て非なる人生を、それこそ1年物の大河ドラマとしてでも、生い立ちや少女時代からもっと深くじっくり掘り下げて描いてくれたら、もうちょっとのめり込んで面白く見られたかも。
映画の2時間程度では、壮大な歴史的事実と二人の波瀾万丈な人生は、ちょっと受け皿が小さすぎたのではないかなぁ…。
女性であるがゆえに
強かにできる部分と、弱くなる部分が混在して、特に女王の地位ではそれが強調されますね。2人がもっと早く出会って、協同していればイングランドの行く末も大きく変わっていたかもしれないですね。
二人に魅了される
16世紀のイングランドとスコットランドの女王の物語。メアリーとエリザベス、時代背景と陰謀に翻弄されながらも力強く生き抜く姿をダイナミックに描いた秀作でした。 二人の演技力に感嘆し引き込まれました。 是非映画館で🎦
現在のイギリスや王室の礎
この二人の女王は現在のイギリスや、英国王室の礎だ。 だが、この物語は、イギリスの歴史上、最大の悲劇かもしれないと改めて思った。 この頃、大陸欧州は、大航海時代やルネサンスで、経済的にも文化的にも繁栄し、イングランドもスコットランドも大陸に出遅れていた。 大航海時代の主役は、ポルトガルや、スペイン、オランダで、文化的にはイタリアやフランスがリードし、イングランドとスコットランドは長く続いた内乱で疲弊していたのだ。 しかし、前にも述べたように、この二人の女王は、現在のイギリスの礎となった。 映画では、メアリー スチュアートはフランスで長年過ごし、社交的で聡明、策略家のように描かれる一方、エリザベスは様々な内政に内向きで、花柄の額に拘る姿など必要以上に頑ななように映る。 ただ、エリザベスは庶子ということや、容姿に大きなコンプレックスを抱えていたこともあるかもしれないが、政治的に実は、自分の周りの地固めを最優先していたのではないかと思う。 そして、長い停滞の時を経て、エリザベスはついに、メアリー スチュアートの処刑を決断し、エリザベスが庶子で女王には不適切として幾度となく内政に干渉し、メアリー スチュアートを正統と主張し続けていたスペインと対峙し、当時、無敵とされていたスペイン艦隊を破り、海洋国家 大英帝国への道を開くことになる。 その後、ピューリタン革命など不安定な時代がありつつも、イギリスの繁栄は、産業革命を経て周知の事だ。 そして、エリザベスはメアリー スチュアートの子供、ジェームズを後継とし、王室の系統を守り、イングランドとスコットランドは一人の国王の下に結ばれ、現在の英国王室に繋がっているのだ。 エリザベスは、国内を盤石なものにし、その後の未来のイギリスの姿を、ビジョンを見ていたのだろうか。 その懐の深さは、計り知れない。 ところで、英語のタイトルは、メアリー、 クィーン オブ スコッツだが、どんな意図があるのだろうと、考えてしまう。 もしかしたら、エリザベスは、メアリーに欧州大陸の国々の危うさを見て、反面教師にしていたというメッセージもあって、映画のタイトルにしたのだろうか。 いや、ある種のコンプレックスや敵愾心を抱えつつも、子供を産んだ女性の幸福をメアリーに感じ、憧れを抱いていたというエリザベスの悲しみのパラドックスの象徴としてタイトルにしたのではないか。エリザベスは自分は男になったのだと言っていたではないか。 正統と庶子、聡明と愚直、寛容と慎重、カトリックとプロテスタント、異なる種類の孤独、そして容姿など対照的な、この二人が同じ時代に生きたことは、悲劇かもしれない。 しかし、この二人の女王が同時代に生まれたからこそ、現在のイギリスがあり、ひいては、現代の世界体制にも繋がって影響していると考えると、ちょっとゾクゾクしてしまう。
王室はスキャンダルまみれ
16世紀、スコットランドの女王メアリー・スチュアートとイングランド女王のエリザベスⅠ世の物語。 主にメアリー視点で進み、メアリーが19歳でスコットランドに戻り、女王の座についたところから、イングランドで処刑されるまでを描いていました。 メアリー役のシアーシャ・ローナンも、エリザベス役のマーゴット・ロビーも、すさまじい演技力。 あと、残っている肖像画からすると、シアーシャがそっくりすぎて不気味レベル。 史実をベースにエンタメに振り、ふたりとも悲劇の女王扱いする作劇は、なんだかNHK大河ドラマっぽかったです。 いつの世も、権勢欲に振り回されて、政治家や王族というのは破滅していくのだなぁ、と思わせてくれます。 出てくる男が、どいつもこいつもクズなのに苦笑いしつつ。 王室って長年スキャンダルしかないんだなぁ…と思わせてくれて。 ダイアナ妃を思い出したりして。 実にイギリスらしい、皮肉まみれな映画でしたよ。 この時代の歴史が好きor少し知識があるなら、観ても損はないと思います。 全然詳しくないなら、人間関係や血筋、宗教対立が複雑すぎて分かりにくく、避けた方が賢明かも。
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