劇場公開日 2019年3月15日

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「女性の幸福も母性の幸せも無い王位」ふたりの女王 メアリーとエリザベス む〜ちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0女性の幸福も母性の幸せも無い王位

2019年4月19日
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イングランド王ヘンリー8世の庶子の長女として生まれたが故に、女性の幸福を捨て、結婚も子供を産み育てる幸せもなく、イングランドを守り、国民を守ったエリザベス1世。
一方、ヘンリー8世の姉の子供であるスコットランド王ジェームズ5世の長女であるが故にフランス王妃から2年でスコットランド女王として戻ったメアリー1世。彼女もその地位故に愛情なき結婚、出産、そして幼い息子との別れ、夫の暗殺、そして幽閉され、断頭台へと、女性として母としての幸せは全く無く、男達の政治家の中でスコットランドを守りイングランドと戦った悲劇。エリザベス女王がメアリーとの密会で言う言葉「私は男になったのよ」が彼女の本心であろう。女性監督だからこそ描けた今までにない視点。Virgin Queenなどというのは周囲の男達の政治家が勝手に称したものなのだ。二人の女王の悲劇は、メアリーの息子がジェームズ6世としてエリザベス女王の後継者としてイングランドとスコットランドの両王になることで終わる。

む〜ちゃん