「天皇とは権力を付与するために 作り出されたシステムにすぎない 概ね...」金子文子と朴烈(パクヨル) マツドンさんの映画レビュー(感想・評価)
天皇とは権力を付与するために 作り出されたシステムにすぎない 概ね...
天皇とは権力を付与するために
作り出されたシステムにすぎない
概ね、こんな言葉を金子文子が語る
日本語が堪能なチェ・ヒソが
シナリオ作成の段階から関わり
裁判記録を読み込んで作った作品だ
とのことであるから
あるいは文子自身の本当の言葉
なのかもしれない
大正末期に
まともな教育を受けたことがない
女性が
このように相対化した
ものの見方で
現実を的確に把握していたとしたら
驚きである
日本と韓国の
今に続く歴史を知ることにも
大きな意味がある
それは、韓国から見た歴史であるとしても
そうした認識を隣人は持っている
ことを知ることの価値は深い
そうした認識をもった上で
自分は
日本という国、韓国という国に対し
どんな関係を取り結ぶのかを
冷静に選び取る姿勢が
私と私が所属する社会の未来を
幸せなものにする
のではないだろうか
日本人として観るべき映画である
と同時に
この物語は金子文子と朴烈の
強烈な恋愛物語であり
青春物語でもある
チェ・ヒソの魅力と
言葉に頼らない演技が
この映画を忘れえないものにしていると感じる
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